Video Games by Matt Bozon and Wayforward Technologies

『シャンティ』&『マイティー』の知られざる兄弟たち

~マット・ボゾン&ウェイフォワード・テクノロジーズ名作選

text by hally(VORC)

※本記事は『GAMEgene Vol.3』の「『シャンティ』&『マイティー』シリーズ特集」の追補として執筆したものです。本誌特集と合わせてご覧ください。

カリフォルニアを拠点とするウェイフォワード・テクノロジーズは、「日本人以上に日本のゲームデザインを研究している」といっても過言ではない、レトロテイスト2Dアクション制作の職人集団だ。彼らを語るうえで絶対に知っておきたい22本のゲームたちを一挙紹介!

『GAMEgene』本誌での特集を通じて、『シャンティ』&『マイティー』シリーズを生んだウェイフォワード・テクノロジーズと、その中心的ゲームデザイナー、マット・ボゾン (Matt Bozon) 氏に興味が沸いたという方は、ぜひ氏の他の作品たちもチェックしてみてほしい。ありがたいことにウェイフォワード製ゲームのほとんどは、英語など読めなくても普通にプレイできるくらいシンプルで分かりやすい。

同社は20年以上に及ぶ歴史のなかで200本以上のゲームを世に送り出してきた、独立系デベロッパーの老舗である。彼らの手がける作品の大部分は横スクロールのアクションゲームで、ボゾン氏はその半数以上において中心的な役割を果たしている。ウェイフォワードのゲーム制作スタイルは、ゲームボーイ時代から一貫して「効率重視」だ。まず横スクロールゲーム全般に共通する基幹部分(ゲームエンジン)を作り、ゲーム内容に応じてそれをカスタマイズしていくのである。『シャンティ』や『マイティー』も、今回ここに紹介する作品たちも、そうして生み出された。同社のゲームの大半は、いわば『シャンティ』や『マイティー』と同じ遺伝子を共有する、兄弟のような存在だといっていいだろう。

日本で発売されたウェイフォワード作品は数少ないが、AmazonやSteamを掘ってみると、海外ソフトでも意外と簡単に入手できることがあったりするので、気になる作品はぜひチェックしてみてほしい。

※ボゾン氏の作品には低年齢層を対象とするゲームも数多くある。それらは基本的に誰でも遊べるよう超低難度に設計されていて、ゲーマー向けの手応えを狙ったものになっていないので、本稿では一部を除いて省略した。

Xtreme Sports (GBC) [2000]

ウェイフォワード謹製のゲームボーイエンジンを用いて開発された、最初の作品がこれ。エクストリームスポーツを題材とした5種類のミニゲームを極め、すべての頂点を目指すという内容だ。『ハイパーオリンピック』や『カリフォルニアゲームズ』にクエスト要素を足したものと考えれば分かりやすいだろう。グラフィック面ではすでに『シャンティ』に通じる日本のアニメ絵/ドット絵風な質感が導入されているが、当時それは欧米市場においてなかなか理解されないものであったという。

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Wendy: Every Witch Way (GBC) [2000]

アニメ『キャスパー』シリーズに登場する小さな魔女ウェンディが主人公のジャンプアクション(&一部シューティング)。パズル的性格が強いが、低年齢向けで難度は低い。ファミコンの『重力装甲メタルストーム』に影響を受けたと思われる重力反転アクションの佳作であり、後の『マイティー』シリーズに連なるウェイフォワードの得意ジャンル「地形切り替えアクションパズル」の基礎がここで確立されている。

【オススメ度】■■■□□【ゲーム難度】■■□□□【やりこみ度】■■□□□【入手容易度】■■□□□

Sabrina the Animated Series: Spooked! (GBC)[2000]

Sabrina the Animated Series: Zapped! (GBC)[2001]

テレビドラマ『サブリナ』は日本でもよく知られているが、欧米でそのアニメ版が放送されていたことをご存知のかたは、あまり多くないかもしれない。この二作はアニメ版のほうに基づいて制作されており、どちらもほぼ同一のシステムで難度も低め。スーパーマリオ風のジャンプアクションと、簡単なパズル要素が軸になっている。サブリナとセーレム(黒猫)を状況に応じて使わける必要があるのだが、これは後に『シャンティ』などウェイフォワード作品の多くが採用することになる、キャラチェンジシステムの原点になっているといえるだろう。

【オススメ度】■■■□□【ゲーム難度】■■□□□【やりこみ度】■■□□□【入手容易度】■■■□□

WWF Betrayal(GBC)[2001]

WWFのプロレスを題材としたアクションゲーム……だが、内容的にはプロレスではなく、『ダブルドラゴン』へのリスペクトに満ちたベルトスクロール・アクションとなっている(さらわれたWWF会長の娘をレスラーたちが取り戻す)。ゲームボーイと思わせないほど大きなキャラの迫力で魅せる、なかなかの秀作だ。ただ惜しむらくは、簡単すぎた。せめて難度設定ができれば、文句なしだったのだが。

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The Scorpion King - Sword of Osiris (GBA) [2002]

映画『スコーピオン・キング』を題材にした横スクロール・アクション。ウェイフォワードのゲームボーイアドバンス作品第一号である。ギミックや操作感覚に退屈なところが多く、正直なところゲームとしてはあまりみるべきものがない。それでもあえて紹介するのは、後に『シャンティ』シリーズへと繋がっていくさまざまな要素が、ここで彼らのゲームエンジンに盛り込まれたからである。いわば「過程」として見るべき一本だ。

【オススメ度】■■□□□【ゲーム難度】■■□□□【やりこみ度】■□□□□【入手容易度】■■■□□

ゴジラ怪獣大乱闘アドバンス 【Godzilla: Domination!】 (GBA) [2002]

初めて日本上陸を果たしたウェイフォワード製コンシューマ作品。一見して分かる通り、『キング・オブ・モンスターズ』を強く意識したものである。それと比べると破壊の快感が薄く感じられてしまうが、本作の醍醐味はそこではなく、まさに「大乱闘」にある。一人プレイ時でも1対3や2対2での乱戦やチーム戦が繰り広げられるので、それを乗り切るために誰と誰をぶつけ、最終的に誰と戦うか……という見極めが大切になってくるのだ。このことが本作に、他の格闘ゲームと異なるテイストを与えている。必殺技の出し方がきわめてシンプルなので、格闘ゲームが苦手な人にも優しい設計だ。

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Rescue Heroes: Billy Blazes (GBA) [2003]

テレビアニメ『レスキュー・ヒーローズ』を題材にした横スクロール・アクション。いかにも幼児向けな外観とは裏腹に、ゲーム内容はよく考えられたギミック・アクションの秀作となっている。放水銃による消火活動を中心とするその操作感覚は、他に類を見ない。ただ惜しいのは、(原作の設定を考えれば致し方ないところなのだろうが)主人公が鈍重なためあまり爽快さがないことと、ウェイフォワード作品にしては音楽が物足りないところだ。それさえなければ文句なしの良作として評価されたことだろう。あるいは、それを解消した先にあるのが、後の『マイティースイッチフォース!2』だと言っていいかもしれない。そこでは本作の放水銃アクションが、そのまま受け継がれている。

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Tak: The Great Juju Challenge (GBA) [2005]

アヴァランチ社のアクションアドベンチャー『Tak and the Power of Juju』(2003)の続編。さまざまな機種で発売された中で、ゲームボーイアドバンス版のみウェイフォワードが手がけている。オリジナルのアヴァランチ版は三人称視点のフル3D作品なのだが、ウェイフォワードはそれを得意のサイドビューによるアクション・アドベンチャーにうまく変換してみせた。性質の異なる二人の主人公キャラを『悪魔城伝説』的に自在に切り替え、それぞれの特性を活かしてさまざまな障壁を突破していく。このシステムは以降のウェイフォワード作品でも積極的に活用されている。同社流キャラチェンジシステムの基礎を形作った作品だといっていいだろう。

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Sigma Star Saga (GBA) [2005]

フィールド型アクションRPGと横スクロール・シューティングを融合した、異色のオリジナル作品。グラフィックス面では『シャンティ』以上に日本のアニメ絵に近い。人類とエイリアンの星間戦争の狭間で囚われの身となった主人公が、敵にも味方にも与しきれないで葛藤するストーリーはなかなかに魅力的だが、エンカウント毎にそこそこ時間のかかるシューティング面をクリアしなければならないという煩雑さがある。そこがなんとかなっていれば、あるいは21世紀の『ガーディック外伝』になれたかもしれないポテンシャルを秘めているだけに、なんとも惜しい野心作である。

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Justice League Heroes: The Flash (GBA) [2006]

アメリカンヒーロー『ザ・フラッシュ』を題材とする、ベルトスクロール・アクションの隠れた傑作。ボタンひとつで敵の眼前に高速移動することができるという、フラッシュのキャラクター性を存分に活かしたゲームデザインが魅力であり、次から次へと敵を殴り倒していくプレイ感覚は痛快そのもの。敵と軸線を合わせる面倒が一切ないため、さくさくとテンポ良く進んでくれる。そのベルトスクロールらしからぬ爽快感こそが、本作最大の特色だといえるだろう。特殊攻撃ボタンを押すとスーパーマンやワンダーウーマンを始めとする『ジャスティス・リーグ』の仲間たちが現れ、画面内の敵を一層してくれる。そのアニメーションも見どころのひとつだ。

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魂斗羅デュアルスピリッツ 【Contra 4】 (NDS) [2007]

ウェイフォワードの名声を不動のものとした記念碑的作品。これで同社を初めて知ったという人も少なくないだろう。欧米における『魂斗羅』人気の高さは有名だが、本作はそこに留まらず、日本でも高く評価された。日本人以上ともいえる原作リスペクト精神が、目の肥えた日本のフリークをも唸らせたのである。元祖『魂斗羅』~『魂斗羅スピリッツ』の基本を忠実に守りながら、ニンテンドーDSの2画面をブチ抜く独自のゲーム性と演出を鮮やかに構築。ただし、なにしろモノが『魂斗羅』なので、数あるウェイフォワード作品のなかでも屈指の難度だ。いや、この「シビアだがクリア不能ではない」というこの絶妙な難度設定こそ、まさに『魂斗羅』らしさの核というべきだろう。

【オススメ度】■■■■■【ゲーム難度】■■■■■【やりこみ度】■■■■■【入手容易度】■■■□□

A Boy and His Blob (Wii, Steam) [2009]

往年のファミコンソフト『ふしぎなブロビー ブロバニアの危機』の全面的なリメイク作品。原作のコンセプトはそのままに、操作性やグラフィックスを劇的に改善。現代型の、すこぶる遊べるアクションアドベンチャーとして蘇らせることに成功している。本作はウェイフォワードが、得意のドット絵からカートゥーン調グラフィックス&アニメーションへと舵を切った最初の作品であり、原作が描ききれなかった少年とブロビーの触れ合いを、文字を一切使うことなく、細やかなアニメーション演出だけで見事に描ききっている。ディズニー流のアニメーション教育を原点とするウェイフォワードの強みが、いかんなく発揮された一作であるといえるだろう。

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Where the Wild Things Are (NDS) [2009]

絵本『かいじゅうたちのいるところ』を原作とするアクションアドベンチャー。映画化に合わせて制作されたものだが、グラフィックスはどちらかというと絵本寄りだ。このゲームはウェイフォワード一流のキャラチェンジシステムを上手く活かした、オーソドックスな秀作であるといえる。本作の生み出したマップデザインの手法は、後に『シャンティ リスキー・ブーツの逆襲』の土台にもなっている。純粋な2Dゲームでありながら、奥行きのある多層的な空間表現を巧みに組み込んでおり、その効果を活かした仕掛けの数々が随所に丁寧に散りばめられている。立体感のあるフィールド構成は、ゲームそのものにも奥行きを与えている。

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Batman: The Brave and The Bold - The Videogame (NDS) [2010]

もしあなたがウェイフォワード作品を『シャンティ』『マイティー』『魂斗羅デュアルスピリッツ』しか知らなくて、次にどれを手に取ればいいか悩んでいるとしたら、ぜひこの作品をやってみてほしい。『デュアルスピリッツ』に並ぶものをという意気込みで制作された、ウェイフォワード流キャラチェンジ・アクションの金字塔だ。凝ったステージギミックに成長要素や『魂斗羅』的な破壊と突破の快感を組み合わせ、緻密さと派手さを見事に両立させている。やりこみ要素も豊富で、演出面の冴えもウェイフォワード作品中1~2を争うほどの素晴らしさ。たとえ原作をよく知らなくても、存分に楽しむことができるはずだ。

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ブラッドレイン 深紅の叛逆者 【BloodRayne: Betrayal】 (PS3, PSN, XBLA) [2011]

人気アクションアドベンチャー『ブラッドレイン』シリーズの、ウェイフォワードによるスピンオフ作品。原作は三人称視点の3D作品だが、本作は純粋な横スクロールアクションとなっている。ウェイフォワード作品としてはかなり高難度かつ派手な部類で、日本の格闘ゲームを多いに参考にしたと思われる鮮やかなグラフィックスとアニメーションには惚れ惚れさせられる。バシバシと連続攻撃を決めていく快感もなかなかのものだ。ただ敵のバリエーションが少なく、レベルデザインにも工夫が薄い。全体的にゲーム進行がやや単調に感じられるのが残念なところだ。プレイステーション3版のみ日本語に対応。

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Centipede: Infestation (3DS, Wii) [2011]

アタリの名作シューティング『センチピード』が、劇的に進化して帰ってきた。ウェイフォワードには珍しい完全三人称視点の3Dリメイクで、原作とはほとんど別物といっていいほどの変化を遂げている。全方位シューティングになったため、実質的なプレイ感覚は『センチピード』というよりもむしろ『ロボトロン2084』に近く、またタワーディフェンスの要素も採り入れられている。遊びやすさについてはよく配慮されており、平均点以上の出来であるとはいえるが、他のウェイフォワード作と比べるとシステムも展開もきわめてシンプル。その点で若干物足りなく感じられるかもしれない。なお残念なことに、発売機種はWiiと3DSのみ。つまり国内版本体では動かない。

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ダブルドラゴンネオン 【Double Dragon: Neon】 (PS3, Steam) [2012]

ご存知ベルトスクロールの代名詞『ダブルドラゴン』を、現代感覚で徹底リメイク。一見するとわりあい原作を忠実にアップデートしているように見えるが、いざプレイしてみると何やらド派手な宇宙人が登場してきたり、むやみやたらに80年代センスが誇張されていたり、とんでもないパロディがあったりと、実は結構ぶっ飛んだリメイクになっていることが分かる。それでもゲームの感覚や手応えは紛れもなく『ダブルドラゴン』であり、決して何もスポイルされていないあたりが素晴らしい。なお本作ではパワーアップや成長の要素が加わったため、楽しみ方の幅は広がっており、この種のゲームが苦手な人でも時間をかければクリアできるようになっている。楽しく派手に遊ばせることを主眼に置いた、ウェイフォワード作品の中でもかなりとっつきやすい作品だ。プレイステーション3版のみ日本語に対応。

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Adventure Time: Hey Ice King! Why'd You Steal Our Garbage?! (NDS, 3DS) [2012]

アニメ『アドベンチャー・タイム』を、原作そのままの雰囲気でアクションアドベンチャー化。低年齢層も考慮してやや低めの難度設定になってはいるが、ファミコンの『リンクの冒険』を強く意識したRPGライクかつ堅実な作りで、確かな手応えを感じさせる。もっともRPGライクゆえに文字情報が多く、多少英語が読めなければプレイしづらいという難点はある。なお本作のシステムは『シャンティ 海賊の呪い』の基礎設計に影響を与えている。

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アドベンチャー・タイム ネームレス王国の3人のプリンセス 【Adventure Time: The Secret Of The Nameless Kingdom】 (3DS, PS3, Vita, Xbox360, Steam) [2014]

ウェイフォワードからは『アドベンチャー・タイム』のゲームが今のところ3本出ているが、日本で発売されているのは本作のみ。そしてここでは『ゼルダの伝説 神々のトライフォース』を全面的に模倣したフィールド型アクションRPGを展開している。『神々のトライフォース』といえばボゾン氏のオールタイム・フェイバリットだが、本作が氏のディレクションによるものなのかどうかは不明(インタビューで訊きそびれてしまった。無念)。いずれにせよ良くも悪くも模倣の域を出ていないが、そこそこ楽しめる作品に仕上がっているのは間違いない。日本語版は3DS, PS3, Vitaのみ発売。

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DuckTales: Remastered (PC, PS3, PSN, Wii U, XBLA, Xbox 360) [2013]

日本での知名度はあまり高くないが、欧米では100万本以上を売り、横スクロールアクションの名作として高く評価されているファミコンゲーム『わんぱくダック夢冒険』。これを今風のオーディオ・ビジュアルとゲーム性で「リマスター」したのが本作だ。操作感覚からステージ構成までほとんどファミコン版と同一で、そこにストーリーパート、新ステージ、途中セーブ機能などを追加したものとなっている。本作ではグラフィックスやアニメーションを原作アニメに近づけるべく、トゥーン・レンダリングによる2.5D表現が可能な新型ゲームエンジンが導入された。これを駆使し、元がドット絵だったものを違和感なく現代風のCGアニメーションに置き換えるという難作業を見事にやってのけている。その成果は後に『シャンティ ハーフジーニーヒーロー』へと受け継がれている。なお本作はコンシューマ版だけでなくSteam版までもリージョンロックされており、残念ながら日本国内でのプレイは基本的に不可能となっている。

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Transformers: Rise of the Dark Spark (3DS) [2014]

ウェイフォワード初のストラテジックRPG。『トランスフォーマー』のキャラたちを使って『ファイヤーエムブレム』をやったものと理解すれば、わかりやすい。この路線のゲームとしてはわりあい堅実な作りではあるのだが、良くも悪くもウェイフォワードらしいのは、戦闘にアクション性(タイミング合わせ)が採り入れられているところ。これがストラテジーゲームに必要なものかどうかは、賛否両論あるだろう。また戦闘時のアニメーションを完全スキップができないなど、細かなフラストレーション要素があり、その点でも惜しい一作である。

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