たいわん でんし ゆうらくき せんり ずかん
『臺灣電視遊樂器專利圖鑑』
かつて日本に続く「アジア第二のビデオゲーム産業拠点」として隆盛を極めた台湾。
そこは悪名高き海賊版天国であり、歴史などあってなきがごとくに扱われてきた。しかし……。
従来の中華ビデオゲーム史像に一石を投じる、新たなアプローチ。
1980~1990年代にかけ、ビデオゲーム界の海賊版天国として君臨してきた台湾。
そこで生まれた製品たちは、私達の目からみれば単なる「違法なニセモノ」に過ぎないかもしれません。
しかし世界史の視点から眺めるなら、そこには別の姿が見えてきます。
それらは「任天堂やセガの手が届かなかった世界各地にビデオゲーム市場を生み出したもの」であり、その普及度や影響力は本家製品に勝るとも劣らないものだったことが、近年明らかになってきました。
法的な是非はともあれ、それによって育った人々が世界中に何百万~何千万人もいるという現実は、今日のビデオゲーム文化史を語るうえで無視できない要素になりつつあります。
本シリーズは知財の観点から台湾ビデオゲーム産業史を紐解くという、世界でも初めての試みを行ったものです。台湾で公示されたビデオゲーム関連の専利(特許/意匠/実用新案)ほぼ全てを時系列順に網羅し、特許や意匠の難しいことが分からなくても楽しく読めるよう、豊富に図像を配置した「図鑑」の体裁を執っています。
※画像右上「ポップアウト」ボタンをクリックすると大きな画面で試し読みできます。
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Vol.2 (1991~1992) new!
台湾ビデオゲーム産業における海賊版ファミコンの爛熟期、1991年~1992年の専利を紹介。
対象期間は2年だけですが、図説・図案は前巻より2割増(約90件)。いかに濃密な時代だったかをお分かりいただける内容です。海賊版ファミコンだけでなく、引き続き活況なジョイスティック産業、本格的に開花していくマジコン産業、新たに立ち上がった携帯型「テトリス」機産業など、さまざまなトレンドを一望できます。
【コラム】『概説台湾ビデオゲーム産業 1991~1992』/『掌上型「テトリス」のルーツを巡って』