フジテレビ『その原因、Xにあり』

2017/10/06 22:31 に ギラン・バレー症候群患者の会 が投稿
フジテレビ『その原因、Xにあり』2017年9月1日(金) 放送

以下、番組ホームページ http://www.fujitv.co.jp/sono_x_niari/backnumber170901.html より引用

ギラン・バレー症候群

このマンガは、ある女性が自らの壮絶な闘病体験をせきららに描いた話題作。

ただの風邪だと思っていたら、手脚の感覚が消えていく…。水を飲むだけで、激痛が走る…。それは、10万人に1人の難病。まるで地獄のような苦しみを味わいながらも、諦めずに難病と戦い続けた奇跡の物語。

田村紋子(たむら・あやこ)さん(37)

2002年冬。難病を発症したのは、小児科で新米看護師として働いていた時。当時22歳。仕事中、突然襲った激しい吐き気。この数日前から熱もあり、風邪でも引いたものだと思っていた。

ところが、血液検査の結果、体内の炎症を表すCRPの数値が健康な状態の100倍以上に。それでも忙しく働いていると、突然、右脚の感覚が全くなくなった。10分ほどで感覚は戻ったものの、初めての症状に不安を感じ、総合病院の緊急外来へ。

しかし、検査入院をしているうちに、症状はみるみる悪化。原因がわからない中、40℃を超える高熱。吐き気や下痢。手脚が真っ赤に腫れ上がり、指に力が入らない。脚の感覚は麻痺し、寝たきりの状態に。

入院一週間後。ようやく病名が判明。医師から告げられた病名は「ギラン・バレー症候群」。

ギラン・バレー症候群とは、自分の身体を守るはずの抗体に異常が起こり、様々な神経を攻撃してしまう病気のこと。10万人に1人の割合で発症すると言われている。

ギラン・バレー症候群に詳しい杏林大学医学部神経内科学 千葉厚郎(ちば・あつろう)教授によると、「一般的なギラン・バレー症候群の主な症状は運動障害。筋肉、手脚が思うように動かなくなる。そして、感覚障害、自律神経障害。この3つが出現すると言われている」という。

多くの場合、運動神経が侵され、手脚の脱力や麻痺などが症状として現れる。しかし、重症化すると、感覚神経が侵され、激しい痛みを感じたり、自律神経が侵されると、血圧や呼吸など、身体の様々なコントロールができなくなってしまうという。しかも、発症するきっかけは、風邪や腸炎などの病原菌と言われており、誰でも突然発症する可能性があるという。

ギラン・バレー症候群の治療法は、主に2つ。
治療法(1) 正常な抗体(免疫グロブリン)を点滴で大量に投与する方法。
治療法(2) 異常な抗体を含む血漿(けっしょう)を丸ごと入れ替える方法。

千葉先生によると「この2つの治療のどちらかを行うとによって、1年後には約2/3の症例の方は完全に回復している結果が出ている」という。

異常な抗体を正常に戻すために2つの治療を行ったものの、効果は現れず症状が進行。感覚神経が侵され、水を飲むだけでも全身に激痛。さらに、自律神経まで侵され始め、呼吸まで止まってしまう状態に…。

治療を始めて1年が経過したある日。医師から告げられたのは、「このまま正常な抗体を身体に入れる治療法を続けても、症状の改善が見込めない。」ということだった。特に手脚の感覚神経にダメージが大きく、何かに触れた時に感じる触覚さえも完全に失われていた。それが後遺症として残るという。

最後に残された回復への道は、リハビリ。感覚がないまま、手脚を動かす訓練をすることだった。さらに、手も思うように動かせない…。先の見えないリハビリ…。もともと絵を描くことが好きだった紋子さんを追いつめていった。

実際に紋子さんが指で描いた金魚の絵

そんな、ある日。口で筆をくわえ、絵を描いている人がいることを知った紋子さん。用意したのは、絵の具と赤い画用紙。絵の具を指につけて、直接画用紙に絵を描いた。ペンが持てなくても絵が描ける。その思いは、どんどん確信に変わっていった。

ギラン・バレー症候群を発症してから4年が経過。あきらめずに懸命なリハビリを続けた結果、ペンや絵筆も握れるようになり、緻密な水彩画まで描けるようになった。

リハビリ室に貼ってある自分が描いた絵を、ある一人の青年が見つめていた。彼は、レース中に落馬し、脳挫傷を負った元騎手。記憶障害を起こし、事故後、一度も言葉を発したことがない状態だった。しかし、紋子さんの絵を見て、事故後、初めて言葉を発したという。

紋子さんは、「自分の描いた物が人の励みに、役に立っているというのを見ることが出来て、すごく感動した。元気になったら、なにか人の役に立つ人間になろうと思っていたが、すごく役に立ったと、初めて実感できた」という。

2017年8月。田村紋子さん(37)は、今…。
週に一度、リハビリに通っている。全身の痛みは和らいだものの、今でも手脚の感覚はない。そんな中で、階段も上り下りできるようになっていた。

「絵がなかったら回復しなかったと思う。元気に絵が描けるようにと、本当に生きがいになっていると思う。」と紋子さん。「絵の力で多くの人たちを勇気づけたい」そんな強い思いから、彼女自身が体験した闘病生活の一部始終を描いた「ふんばれ、がんばれ、ギランバレー!」を発表。今では漫画家として活躍している。

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