2017-10-19 琉球列島のタイワンキンギョの起源に関する論文出版

2017/10/18 16:50 に Katsutoshi Watanabe が投稿   [ 2017/10/18 17:54 に更新しました ]
九大・鹿野雄一さんたちとの琉球列島のタイワンキンギョの系統地理に関する共著論文が電子出版されました.

Kano, Y., R. Tabata, J. Nakajima, M. Takada-Endo, C. Zhang, Y. Zhao, T. Yamashita and K. Watanabe. In press. Genetic characteristics and possible introduced origin of the paradise fish Macropodus opercularis in the Ryukyu Archipelago, Japan. Ichthyol. Res. DOI: 10.1007/s10228-017-0602-7 
オープンアクセスではありませんが,別刷をご希望の方はどうぞ遠慮なくご連絡ください.)

台湾や中国の既存mtDNAデータと比較したところ,琉球列島のものは台湾や中国南部の一部のものとほとんど変わらないが,共有されていないハプロタイプもあった.
人為移植の可能性が高いが在来性も完全には否定はできない,と...完全な結論は出ていませんが,琉球列島のタイワンキンギョの特性に関する基本的な情報を提示できたと思います.

古い時代の人為移植シナリオが最ももっともらしいと今回は結論していますが,同時に,失われつつある水田に代表される湿地帯の指標,侵略性が低い可能性,また「闘魚」としての文化遺産として,特に沖縄島以外では絶滅の危機に瀕するこの種を保全していくべきだと提案しています.
著者間で議論を重ね,単に在来か非在来かで線引して,保全の必要の有無を断じるのでは「ない」という考えで論文を仕上げました.

今後,現場にフィードバックしていけることを願っています

ミャンマー・インレー湖湖畔の定宿で,調査の合間に鹿野さんとともに議論しながら主な執筆を進めたのを懐かしく思い出します.
その後データの追加や解析等で,出版に時間がかかってしまいました.
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