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放射性セシウム吸着フィルターが出来た

2011/06/05 22:24 に 小林哲也 が投稿   [ 2011/06/06 3:03 に更新しました ]
6月5日に放送されたETV特集「続報 放射能汚染地図」において、とうとうNHKアナウンサーもこれからは放射能と向き合った生活をする必要があると発言しました。
今まで散々、安全デマを放送してきた同じ局とは思えない方向転換です。
収束はいつするのか、未だにその先行きは見えないものの、広域に放出された放射能は、今後余程深刻な事態が起きない限りは安定した数値を10年超で示し続けるものと思われます。
事故当初に心配されたのは放射性ヨウ素でしたが、半減期の短いヨウ素はすでにかなりの量が減退し、現在安定的に放射線を出し続けているのは半減期30年のセシウム137と言われています。
このセシウムを吸着させるとして事故現場で利用された素材にゼオライトがあります。
ゼオライトとは多孔性の鉱物で、臭いなどの非常に小さい粒子も吸着させると言われています。
そのゼオライトを織り込んだフィルターが出来ましたとメールが㈱くればぁさんから入ったのは先週の事でした。
私たちの好むと好まざるに関わらず、これからも存在し続ける放射性セシウムへのフィルター専門メーカーとしての回答であろうと思われます。

放射能吸着除去フィルター放射能・花粉メッシュフィルター網戸とリポートしていくなかで、開発中のフィルターも試してみて欲しいと言われたのは私の事務所としても大変光栄なことであると思います。
そこで早速届いたばかりのフィルターの、その感触を報告いたします。

あくまでも今回は開発途中のサンプルということです。

ですから、まだ第三者機関での試験結果は提示できませんがセシウム吸着とヨウ素を吸着できる事は頂いた試験結果を見る限り問題無さそうです。
今段階では価格は未定とのこと。

しかし、これからの私たちの生活を原発事故以前に限りなく戻すというメーカーとしての使命感は感じますし、そこに共鳴いたします。

当事務所としてもクライアントが精神的な負担を感じながら生活するというのには違和感を感じ、普通の生活を担保するための建築的配慮を続けていますので、積極的に設計に組み込んでいきたいと考えます。

透かして見ると織り込まれたゼオライトの粒が見れます。
ただ、感覚として結構、粗い感じがします。
この件について質問したところ、

「現状、ゼオライトの粒をヤシガラ活性炭(黒色の焼結粉)の様に微細に出来ず、同じ機械にかけれず、苦戦している状態です。」とのこと。

あくまでもこれはプロトタイプですから、市販の際はもう少し改善されることを期待します。
また、フィルター自体で放射性物質を防いでくれますかと聞いたところ、

「ある程度の放射性物質は、目の細かいフィルターなので、遮断できるのですが、通風量が強い場合や多い場合は、吸着していないので、抜けてしまう可能性があります。測定機関では、通過した測定値は出ておりませんが、弊社としては、絶対とは言い切れませんので、「100%は吸着出来ないので、抜けてしまう可能性もあります。」と表記する予定です。」

との回答を頂いております。

放射能吸着除去シートとの棲み分けはどうなるのでしょうか?
それについては

「以前から原子力発電所様にご購入頂いておりました既製品のヤシガラ活性炭を練り込んだ「放射能吸着除去メッシュ」は活性炭が放射性ヨウ素のみを吸着するフィルターなので、ヨウ素用として販売します。」

また、

「この新しいフィルターもヨウ素も吸着します。」

とも。

あくまでも吸着については上記の通りですが、どちらもフィルター機能としての放射性物質除去性能はありますのでご安心を。


我が家の吸気口のフィルターに加工してみました。
厚みが随分増えましたね。
これはゼオライトを織り込むためにこうなったのでしょうか?

切り取る際に、沢山の白い粒が落ちます。

これがゼオライトの粒ですね。

加工し終わった後は掃除機をかけないといけないくらいでした。



吸気口に取り付け。
厚みが増えた分はあまり影響ないみたいです。

さて、ここで一番大きな性能の違い。

実は活性炭を練りこんだ放射能吸着・除去フィルターは天日干しすることで90%まで性能が回復するのに対して、今回の放射性セシウム吸着フィルターは使い捨てとなります。

使う場所によりますが、大体1ヶ月から2ヶ月で交換して欲しいとのこと。

値段はまだ未定ですが、出来たら使い捨ては継続可能な価格設定にして頂きたい。
もちろん企業ですから、どうしても需要が増えないとコストは落とせませんが。

これから長く付き合うことになる放射能(とNHKも言ってます)ですから、こうしたフィルターはもっと市民権を得て欲しいと思いますね。

ところでゼオライトですが、実は我が家の壁の素材でもあります。

我が家は2004年の7.13水害において1階が床上浸水の被害に見舞われました。
そこで復旧工事の際、臭い消しにも効果があるといわれる珪藻土かゼオライトが選択肢にあがり、結局採用したのがゼオライトでした。
放射性セシウムを吸着するって、我が家の壁はセシウムを吸着して、これからずっと放射能を出し続ける!?
それは勘弁願いたいですね(笑)。


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