円空の空

私の心の拠り所 円空!

仏となるために12万体の仏像を彫り上げた円空。

そんな馬鹿な!と最初は思ったものです。人間の寿命を70歳と考えたとしても・・・

365×70=25550日!

1歳から仏像を作ったとしても「一日4体」を作り続けなければなりません。

しかし、「木っ端仏」と呼ばれる小さな仏様を見たとき「これなら可能だ!」と思いました。

ただし、そこに円空の「したたかさ」を見たというよりは、普通「ゴミ・チリ」として捨てられる木片の中にも「仏」を見出していた「円空の心」の方に打たれるものがありました。

時は元禄時代。現代に置き換えればバブル時代といえます。

当時の多くの仏師達は金箔などを施した「絢爛豪華」な仏像を製作していました。

円空のことなど「素人の仏師」だと鼻にもかけず馬鹿にしていただろうという記述を読んだことがあります。

逆に円空はどうだったでしょう。

私は、円空がそうした仏師のことを嘆いていただろうと想像します。

哀れみの感情さえ持っていたかもしれないとも思うのです。

私は音楽を生業としています。作品を作るとき「円空のような心」を大切にしたいと思って作曲や演奏をしてきました。

形だけ立派な作品ではなく、心ある作品を!そんなことを「円空」から学ばせてもらいました。

このサイトでは、私の出会った「円空」と、私の独断も含まれますが「その心に共通する芸術家・評論家」についても紹介したいと思っています。

一木造り三像【十一面観音・善女竜王・善財童子】