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アメリカ生活録   

 

 車社会のアメリカ

Isoko Durbinの著書

わかりやすいと、アメリカ人に好評!

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アメリカ人夫の一言

カンザスシティーの週末

アメリカで出会ったおいしい料理

 

 

 電車が生活の中に存在しないアメリカ中西部に住んでいる私にとって、日本と大きく違うことの一つに車の重要性がある。車がなければ文字通りどこにも行くことができない。日本では駅を中心に町が発達し、電車の沿線が検索キーワードになったりするが、この電車の沿線にあたるのが高速道路ではないかと思うほどである。アメリカを車で旅行してみると、ハイウェイ脇にガソリンスタンド、ホテル、ファーストフード店等が集中しているのが良くわかるはずだ。一度アイオワ州をドライブした際、車が故障し高速道路出口の近くにあったガソリンスタンドに止まり、その辺りに車の修理屋があるかを店主に聞いたことがある。修理屋にガソリンスタンドに来てもらうため、店主に店の住所を聞いてみたところ、「この店の住所は誰でも知っている」との返事が返ってきた。それほど大きな店ではなかったが、きっとその村で唯一のガソリンスタンドなのだろう。村自体が高速道路からこぼれてくる旅行客のために存在しているような所だった。

 

 こんな車社会のアメリカでドライブスルーが発達したのは当然なことかと思う。車を降りることなくショッピングができるドライブスルーは便利この上なく、アメリカ人にはぴったりのシステムだ。日本でもマクドナルドなど、ファーストフード店のドライブスルーが増えているとの話だが、アメリカにはどこでも当たり前のように存在する。飲食店で言えば、ハンバーガー、タコス等、ファーストフード系はもちろんのこと、中華料理店、イタリア料理店など、ファーストフード以外のレストランでもドライブスルーを利用することができる。しかし、私が一番良く利用するドライブスルーは、なんと言っても銀行のATMだろう。私の銀行の場合、ATMと言えばドライブスルーしかない。背の低い日本人女性の私にとって、このATMのドライブスルーを利用するのは、なかなか大変である。まずシートベルトを外して窓から手を伸ばし、それでも機械に手が届かないので、車を傷つけることがないよう注意しながらドアを開け、やっとボタンを押せるといった具合である。

 

 このドライブスルーの感覚に近い商売が、ただ単に狭い通路を通って商品を受け取るというのではなく、駐車場に止まって車の中からいろいろなサービスを受ける「ドライブイン」である。ドライブインの代表なのが「ドライブインシアター」と呼ばれる野外映画場だ。日本同様、ここアメリカでもドライブインシアターは下火の傾向にあるが、私が住んでいるカンザスシティーでは、まだ健在である。私個人の意見を言えば、周りの観客を気にせず楽しめるドライブインシアターは、小さい子供がいる家族連れにはもってこいのエンターテーメントである。私が去年行った映画場では、携帯用の椅子やお弁当を持参し、ピクニックを楽しんでいる人たちがたくさんいた。子供たちが走り回る広場に夕日が落ち、辺りが暗くなれば。お待ちかねの映画が始まる。夏の美しい風物詩だと、私は思う。

 アメリカには「ドライブイン・レストラン」と言う物もある。これはレストランの店内自体には客が座って食事をする場所はなく、ドライブスルーのように外から店員につながったスピーカーを通して注文し、駐車した車の中で食事をするタイプのレストランだ。つまり、駐車場で食事をするのである。私が住んでいるカンザスシティーでは、Sonicというハンバーガーショップがこのビジネス形態を取っている。「ドライブイン」にはまだまだいろいろなビジネスがある。インフルエンザが流行れば、「予防接種」のドライブインが登場する。フロリダには、広大な駐車場にスピーカーが運び出され、ミサを車の中から受けられる教会もあるらしい。アウトドアが好きなアメリカらしいと、私は思う。