カーディーラーその後

その1

社用車を買うた(こうた)話は、「カーディーラー」で書いた。そんときは、
社員のんとともに、お父さんのんも買うた。

お父さんと私の記憶では、納車のときにお父さんの車のスペアキーが
見当たらんかったんで、見つかり次第、担当者が連絡してくるとゆう
話になっちゃあった。

しかし、待てど暮らせど連絡来ん

その2

しゃーないんで、こちらからディーラーに電話した。ほたら担当者が
スペアキーは渡しました」

てゆうではないか。

「いや、持ってないで」

「いいえ、何か渡していないものがあったら、必ず記録が残っている
はずです。パソコンに何も書かれていないとゆうことは、でんぶ(全部)
渡したとゆうことなのです」

「ほやけど、もろてないって」

その3

電話じゃラチあかん。面倒やが、お父さんと私は、ディーラーに
行ってきた。

担当者はスペアキーを、でったい(絶対)渡したてゆう。ほやけど我々
もろてない。

担当者と一緒にマネージャーんとこにいって説明した。ほたら彼女、
「何か渡していないものがあったら、必ず記録することになっています。
記録に残っていないのだから、渡したのです」と強気。

ほんなことゆわれても、我々もろてない。「ないなら、スペアキーを
オーダーして。もちろん我々が払う理由はありません」

その4

マネージャーはいきなりヒステリーおばさんと化し、怒鳴り始めた。
「あなたがすることは、今すぐスペアキーをオーダーすることよ!
もちろん自腹でね!!」

「何でやねん。もろてないスペアキーを、何で自腹で買わんならん?」

「担当者は渡したって言ってるのだから、あなたがなくしたの!!」

「だからもろてないてゆってるやんか」

「いい加減にして、この嘘つき!」

いくら何でも、客を嘘つき呼ばわりするかあ?

「渡したの!」「もろてない!」「渡したの!」「もろてないって!」

なーんてやり取りをしばらくしていたら、そのマネージャーがゆった。

その5

「あなたの文句の言い方って、私の二歳の娘のぐずり方そっくりね」

いくら何でも、客に向かってほんな口のきき方するかあ?

どーしよーもないと悟ったお父さんがゆった。

「これ以上あなたと議論してもどうしようもない。もっと偉い
マネージャー呼んで」

偉いマネージャーは席を外しているとゆうことやったんで、
戻ってきたら電話してもらうことに。

その6

事務所への帰り道、運転しもて(しながら)ブツブツゆうお父さん。

「何でオレらが、スペアキーをもらってないフリして、わざわざ
ディーラーまで『もらってない』って文句言いに行くんだよ!」

「まあまあお父さん、話の分かるマネージャーが電話してくるって」

事務所に戻ったら、お父さんがふと思いついてゆってきた。

「ママ、他の社用車のスペアキーってどこにあるの?」

「私の引き出しに入れてあるん。ほれ、ちっこいビニール袋に、
一個一個、車と、持ち主の名前書いてあるやろ」

ほしたら

その7

「ねえ、このビニール袋に、オレの名前が書いてあるんだけど」

「???」

見ると

私の筆跡で、大きくお父さんの名前と、車種が書かれちゃある。
ほんで袋の中には、どこから見てもスペアキーとしか思えやんものが。

何で?何で???お父さんも私も、担当者がスペアキーを手にれ次第、
電話してくると信じてた。二人そろって、仲良く脳みそがアホになったと
ゆうことか?

さー、もうすぐ、偉い偉いマネージャーから電話がかかってくるでえ~