川口大司

東京大学

公共政策大学院 院長

大学院経済学研究科 教授

専門:労働経済学・実証ミクロ経済学

川口研究室では主に労働経済学の実証研究に取り組んでいます。とくに賃金や雇用機会の不平等の実態を記述し、その変化の背後にあるメカニズムを解明する研究をしています。その際には労働者のスキルやスキル形成、あるいはスキルの利用に焦点を当てた分析をしています。また、労働環境を改善することを意図して政府は様々な政策介入を行います。例えば最低賃金、労働時間規制などです。これらの政策が所期の目的を達成しているのか、意図せざる結果を招いていないかといった政策評価の研究も行っています。これらのテーマに政府統計や民間企業の業務データの個票を計量経済学を用いて分析するミクロ実証経済学の手法を用いて取り組んでいます。

現在の主要な研究は、新しい技術やマクロ経済環境の変化が、雇用・賃金に与える影響を労働者の異質性に注目しながら分析することです。また、労働者派遣業のデータを用いて労働市場における摩擦の大きさを計測し、それが労働者のスキル形成や賃金に与える影響を分析しています。同時に様々な経済政策をミクロ実証経済学の手法を用いて評価する研究を行っています。

2002年にミシガン州立大学で経済学のPh.D.を取得したのち、大阪大学、筑波大学、一橋大学を経て2016年より現職についています。独立行政法人経済産業研究所のプログラムディレクターを非常勤で勤めています。また、Journal of Economic Behavior and OrganizationのAssociate Editorをしています。


資料

衆議院予算委員会公聴会 (2022年2月17日)政府予算編成におけるEBPMの必要性 配布資料 議事録 動画