・瀨崎紀子ピアノリサイタル<天才フランシス・プーランクの魅力>



















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フランシス・プーランク (18991963)はフランス人、パリを中心に活躍した、「6人組」の一人。フォーレ以前の作曲家たちが築いたフランス音楽を、ドビュッシーが発展させ、普遍的な次元へ拡大しようとしたのに対して、「6人組」の活動は、古典的なスタイルを用いることがありながらもおしゃれな作品が多く、明らかによりフランス的な、と彼らが考えた世界への回帰に聞こえる。

その中にいてひときわ才能を発揮したのは、異論はあろうが、プーランク。一時期シャルル・ケクランに師事した以外は、生涯にわたって作曲の専門教育を受けていない。当時、フランス音楽が新規性を模索する中で、プーランクが生涯をかけて追求したものは、軽妙洒脱さと、美しい旋律とそれを支える和声。新規性に重点を置いた世界とは異なった方向に、自分らしく歩んでいた。

3月のワンコイン市民コンサートはパリ・エコールノルマルで研鑽を積んだ新進気鋭のピアニスト・瀬崎紀子さんのオール・プーランクプログラム。プーランクは多くのピアノ曲を書いたが、日本で取り上げられることは非常に少ない。演奏は第一部でプーランクのピアノソロ作品の代表作から、第二部で絵本「子象ババールの物語」につけた音楽を、絵と朗読つきでの上演。

プログラム

フランス組曲(クロード・ジェルヴェーズによる)
Ⅰ.ブルゴーニュのブランル
Ⅱ.パヴァーヌ
Ⅲ.小軍隊行進曲
Ⅳ.嘆き
Ⅴ.シャンパーニュのブランル 
Ⅵ.シシリエンヌ
Ⅶ.カリヨン

即興曲より 
第7番 ハ長調 
第8番 イ短調      
第12番 変ホ長調(シューベルト讃)
第15番 ハ短調 (エディット・ピアフ讃)          

主題と変奏

子象ババールの物語
(朗読・映像つき上演)


瀨崎紀子(せざきのりこ/ピアノ)
同志社女子大学音楽学科ピアノ専攻卒業、同大学音楽学会特別専修生修了.パリ・エコールノルマル音楽院ピアノ科高等演奏ディプロム、室内楽科高等演奏家ディプロム取得.ヴェルサイユ地方音楽院伴奏科卒業.大阪音楽大学大学院音楽研究科修了.第1回グスタフ・マーラー国際ピアノコンクール第3位、第4回堺国際ピアノコンクール第2位.在仏中、ヴェルサイユ地方音楽院、ヴィロフレイ市立音楽院において伴奏ピアニストを務めた.チェコの室内オーケストラと共演、プラハにてラジオ放送に出演.東京トッパンホール、京都青山音楽記念館の他、フランス国内においても度々ソロリサイタルを行う.ピアノデュオ、室内楽、歌曲伴奏など、アンサンブルピアニストとしても活動している.大阪音楽大学演奏員、大阪成蹊大学非常勤講師.

<朗読>青柳いづみこ
インタビューに答えるピアニストで文筆家の青柳いづみこさん。読売新聞東京本社で。2009年9月1日撮影。
安川加壽子、ピエール・バルビゼの各氏に師事。フランス国立マルセイユ音楽院首席卒業。 1980年のデビュー・リサイタルは毎日新聞紙上で大木正興氏に絶賛される。83年、東京芸術大学大学院博士課程に再入学。89年、論文『ドビュッシーと世紀末の美学』により、フランス音楽の分野で初の学術博士号。
1990年、武満徹・矢代秋雄・八村義夫作品を集めた『残酷なやさしさ』により、平成2年度文化庁芸術祭賞。

演奏と執筆を両立させる希有な存在として注目を集めており、1989~2000年まで《ドビュッシー・シリーズ》開催。これまでリリースした9枚のCDが『レコード芸術』誌で特選盤となるほか、師安川加壽子の評伝『翼のはえた指』 (白水Uブックス)で第9回吉田秀和賞、祖父の評伝『青柳瑞穂の生涯』(平凡社ライブラリー)で第49回日本エッセイストクラブ賞、『6本指のゴルトベルク』で第25回講談社エッセイ賞、CD『ロマンティック・ドビュッシー』でミュージックペンクラブ音楽賞を受賞している。

2005年刊行の『ピアニストが見たピアニスト 名演奏家の秘密とは』(白水社)は9刷ののち2010年に中公文庫、2007年刊行の『ピアニストは指先で考える』(中央公論新社) は6刷ののち2011年に中公文庫で重版、2008年刊行の『ボクたちクラシック つながり』(文春新書)も、現在までに5刷を重ねている。

2006年、型絵染の故・伊砂利彦が制作した『ドビュッシー 24の前奏曲』を紹介しつつ、前奏曲を演奏する「音とかたちの出会い」コンサートを京都芸術センター、およびパリ日本文化会館にておこない、好評を博した。
2008年にはドビュッシー没後90周年を記念して、全4回のコンサート《ドビュッシー・シリーズ ふたたび》を開催。カメラータよりリリースされた7枚目のCD『ドビュッシーの時間/版画・練習曲集』は2008年度日本レコートアカデミー賞にノミネートされる。同年、日本初の知的障害者施設・滝乃川学園で発見された最古級のアップライト・ピアノを演奏するとともに、朗読を通じて旧所有者石井筆子の業績を紹介したCDアルバム『天使のピアノ』も『レコード芸術』誌特選盤となる。

2009年9月にはエドガー・アラン・ポー生誕200年を記念して、浜離宮朝日ホールにて『音楽になったエドガー・アラン・ポー ~ドビュッシー「アッシャー家の崩壊」をめぐって~』を開催、11月には同パリ公演も果たした。
2010年5月~6月、日本ショパン協会主催「ショパン・フェスティバル」に出演。9月、浜離宮朝日ホールにて『大田黒元雄と「音楽と文学の仲間たち」』を開催。10月には初の小説『水のまなざし』刊行。同年リリースのCDアルバム『ロマンティック・ドビュッシー』で第23回ミュージックペンクラブ賞受賞。
2011年7月、筑摩書房より『グレン・グールド 未来のピアニスト』刊行。9月には、パリ音楽院教授クリストフ・ジョヴァニネッティ氏を招き、東京、札幌、名古屋、大阪にてデュオ・コンサートを開催。

2012年2月、テレビ朝日『題名のない音楽会』に出演。5月、クリストフ・ジョヴァニネッティ氏と神戸新聞松方ホールをはじめ関西各地にてデュオ・コンサートに出演。
9月、ドビュッシー生誕150年記念連続コンサート「ドビュッシーと文学キャバレ『黒猫』の仲間たち」を浜離宮朝日ホールにて開催、好評を博す。
同月、CDアルバム『ドビュッシーの神秘』(カメラータ)とエッセイ集『ドビュッシーの散歩』(中央公論新社)を同時刊行、新聞・雑誌で話題を呼ぶ。
10月、日本ピアノ教育連盟主催「ドビュッシー音楽祭」で6公演のプレトークを担当する他、ソロと4手連弾で出演。この年は、『ドビュッシー 想念のエクトプラズム』(中公文庫)も増刷された。

2013年5月には、ラ・フォルジュルネ音楽祭に出演。9月には、クリストフ・ジョヴァニネッティとのデュオ・アルバム『ミンストレル』(コンティニュオ・クラシックス)のリリースを記念して、東京にて2夜連続コンサトーを開催。同月、『アンリ・バルダ 神秘のピアニスト』(白水社)を刊行。

日本ショパン協会理事。日本ピアノ教育連盟中央運営委員。日本演奏連盟及び日本文芸家協会会員。大阪音楽大学教授、神戸女学院大学講師。

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