・デュオ・ヴェンタパーネ<白石茉奈+マルティン・カルリーチェク・ヴァイオリン・ピアノデュオリサイタル>"不思議の国のカロル・シマノフスキ”


-★8月20日(日)
<プログラム> オール・シマノフスキ プログラム

3つのパガニーニ・カプリース 作品40
    ‐第20番 ニ長調
    ‐第21番 ホ長調
    ‐第24番 イ短調

ヴァイオリン ヴァイオリンとピアノのためのソナタ 作品9
    ‐第1楽章 アレグロ・モデラート:パテティコ
    ‐第2楽章 アンダンティーノ・トランクィロ・エ・ドルチェ
    ‐第3楽章 フィナーレ:アレグロ・モルト、クアジ・プレスト

神話 作品30
    ‐第1番 アレトゥーサの泉
    ‐第2番 ナルシス
    ‐第3番 ドリヤードとパン

夜想曲とタランテラ 作品28
    ‐夜想曲 レント・アッサイ
    ‐タランテラ プレスト・アパショナート

  デュオ・ヴェンタパーネ

 カロル・シマノフスキは1882年から1937年に生きたポーランドの作曲家。ショパン(1810-1849))亡き後のポ
ーランドを代表する作曲家。ショパンやスクリャービンの影響を受けならも、徐々に独自の世界を確立していく。シマノフスキが思いを馳せたのは、遠くギリシャ世界、タトラ山地の民謡と伝説、そしてオリンタリズム。いにしえの世界が持つ濃厚な官能性を精緻な作曲書法でミステリアスな現代の音にとどめる。第一次世界大戦、ロシア革命の激動の時代に生きた。
 今回デュオ・ヴェンタパーネのお二人によって演奏される曲はいずれもヴァイオリンとピアノのデュオ作品。色濃くリヒャルト・シュトラウスやブラームスの影響を感じさせる初期の「ヴァイオリンとピアノのためのソナタ」(作品9)からギリシャ神話世界へのオマージュ「神話」(作品30)、さらに地中海の風をたっぷりと含んだ、どこかドビュッシーやストラヴィンスキを思い出させる音の連なりであるが、オリエンタリズムの濃厚な空気にかき消される「夜想曲とタランテラ」(作品28)。そして作品40は「3つのパガニーニ・カプリース」。パガニーニの「無伴奏ヴァイオリンのためのカプリス」の20番、21番、24番を土台にして、シマノフスキはピアノパートをそこに添え、すっかり彼独自の世界に変容させている名作。シマノフスキの独特の世界をたっぷりとお楽しみください。

プロフィール

白石茉奈
桐朋女子高等学校音楽科、桐朋学園大学を経て同大学研究科(江藤俊哉、江藤アンジェラ、徳永二男各氏に師事)を修了後、カナダに拠点を移し、マギル大学にて修士課程(ジョナサン・クロウ(トロント交響楽団・コンサートマスター)、マーク・フューアー各氏に師事)を修了、モントリオール大学にてアーティスト・ディプロマ(ローレンス・カヤレイ氏に師事)を取得した。
アパショナータ室内楽管弦楽団、Angèle Dubeau et La Pietà、デュオ・ヴェンタパーネのメンバー。デュオ・ヴェンタパーネは、IBLA Grand Prizeにおいて入賞、2012年、カーネギーホールなどアメリカ各地にて行われたツアーに出演した。また、2013年にナミ・レコードよりリリースされたデュオのCD「チェコと日本の名曲から」はレコード芸術の優秀録音に選ばれ「ヴァイオリンが透明感と浸透的サウンドを聴かせながら、自然かつしなやかな音で収められている・・・なかなか出会えない録音」などと評されるなど、各誌に取り上げられ高い評価を得た。
室内楽奏者として活動する傍ら、ウェストマウント室内楽ワークショップ(カナダ)のディレクターをするなど、後進の指導にも力を注いでいる。

マルティン・カルリーチェク
チェコ出身のピアニスト。カルリーチェクの演奏は「感動的、豊かな音色と繊細さを併せ持ち、様式的にも考え抜かれた、色彩豊かで精確、生き生きしていて、そして常に創造的である」などと表現された。数々の国際コンクールにおいて入賞を果たす。
故郷・チェコの音楽の促進に力を入れているほか、定番の曲から現代曲までピアノソロ、室内楽ともに幅広いレパートリーを持っている。その彼の近年の活動の一つが、才能に恵まれながらも若くしてこの世を去ったチェコ・カナダ人作曲家、A.Y.スヴォボダ(1977-2004)による全ピアノ曲とチェロとピアノのための曲のレコーディングである。また、CD「ヤナーチェク・リサイタル」(ナミ・レコード)は、レコード芸術で数あるCDの中から特選版に選ばれた。今夏、リストの「詩的で宗教的な調べ」を収めた新たなCDがナミ・レコードより発売される。カナダ、アメリカ、チェコ、ドイツ、日本をはじめ世界各地で演奏会、レクチャーを定期的に行っている。
チェコ、プラハ音楽アカデミーにて修士課程を修了。その後オランダ、ユトレヒト音楽院を経て、カナダ、マギル大学にて修士課程、博士課程を修了。現在、演奏活動のかたわらマギル大学にてピアノ講師として後進の指導にもあたっている。

デュオ・ヴェンタパーネ:オフィシャルウェブサイト