2004



2004年9月 



ニセコアンヌプリで足慣らし

校正と原稿書きから逃れるように、トワイライト・エクスプレスで奥様と一緒に逃避行。まず、倶知安の公園に居を構え、足慣らしにニセコアンヌプリに登った。そこそこ歩けたが、二人とも調子が悪かった。一日、休養し、羊蹄山アタックのために、半月湖畔の駐車場にテントを移す。ぐっすり眠れるはずが、夜中に肝試しの連中が来て、大騒ぎ。どうもここは駄目だ。

6時前、5.5リッターの水をもって奥様とアタック開始。5合目8時30分、7合目9時35分。犬に追い抜かれた。登山犬らしい。8合目10時10分。犬が茂みから現れた。「喉、乾いただろう。ハイ、飲め。」と言う。単独だったらしい。犬の野郎、嬉しそうに手から水を飲む。こぼすので、岩のくぼみを器にした。「もういい加減に下りろ。水筒持たないで登山する馬鹿があるか。」犬はオシッコをして、シッポを振って下って行った。みんな登っているから自分も登りたくなったらしい。

11時30分、羊蹄山のピーク。晴天で倶知安の町が見下ろせる。奥様もなんとか登れた。百名山だが、標高差1700メーターのピストンなので登山客は少ない。昼食をとって下山開始。7合目13時10分、4合目14時30分、奥様のエンジンが切れた。惰性でテント場着16時。休憩してバスで倶知安に移動。生協でにぎり寿司を6パック相当分買って、みんな食ってしまう。倶知安はおいしい。

体調が悪いので、ニセコ縦走は無理と判断し、一日休養して、バスで神仙沼、長沼見学に連れて行った。それほどご機嫌麗しくはなかった。温泉で太鼓の先生の六さんと裸で話。90歳という。倶知安のじゃがいも祭りの立役者。JR倶知安駅の100周年記念では、羊蹄山のてっぺんで、ドカドカ太鼓を叩いたそうだ。

最終日、札幌の大丸の食い放題にチャレンジ。ちょっと買い物をすると、奥様の機嫌も治った。何と言っても、倶知安はおいしい。宿代もタダ。温泉もある。また行くか。

今回の優れもの

プチ蚊取り 

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2004年7月 



上市の裏山---高峰山

執筆が進まず、死にそう。立山少年自然の家の会議があったので、前日の昼に上市の大岩から歩き始めた。まっすぐ釜池に行けば良かったが、浅生の集落から登山道へ。100メーター進むと地形が地図と違う。GPSでチェック。登山道がもう一つあった。引き返し、500メーターくらい進むと行き止まり。駄目なので再び引き返し、林道経由で骨原まで歩き、林道からアプローチ。標高600メーター地点4時。釜池は林道から細い道を入り、登って、かなり下った場所。すり鉢状で何もない。でかい魚が泳いでいた。クマしかいない。笹百合が綺麗。

テントを張る場所はあるが、水が汲めない。作業小屋があった林道まで引き返しテント設営。5時40分。大きな水溜まりがあったので、浄水器で3リッターほど飲み水を作る。夜はウィンナのピラフ、餃子、きんぴら、カボチャスープと山盛り。地元の人が笹百合を刈って車で通る。驚いて声も出ない。どうなっているのか。花がなくなってしまう。体調が悪かったので、なかなか寝付けず、心拍も高いまま。鳥や猿が騒ぐ。どうもおかしい。10時頃、テントの傍で、ドスンドスンと足音がする。「うるさいな。寝られないだろう。」というと静かになった。すぐにぐっすり寝てしまった。聞き分けの良いクマさんだった。

明け方から雨、5時に起きて、パンとプルーンで朝食、本降りだったが6時半過ぎに出発、すぐに雨は上がり、高峰山山頂7時半。時間が早いので新しいバックパックを撮影。休憩する。7時50分出発、8時20分に林道に合流。立山少年自然の家の会議は1時半なので、早すぎる。大辻山の北尾根から縦走し、山頂10時半。カメラのレンズが曇ったので乾くまで休憩。ケーキとクリームチーズの昼食。10時55分下山開始、12時林道に合流。浄水器で水を1リッター作る。速歩モードに切り替えた。体調は回復して不死身モードになっていた。12時45分立山少年自然の家着。体を拭いて、会議に出席。

「真夏のチャレンジ」で、前回「バイクの走りが中途半端。県境から県境まで走らせろ。」と無責任発言したが、マジに計画が変更になっていた。もう一つ、自然への感性を養うのが目標なら森の中でビバークさせろと無責任発言。「森の冒険王」ではガキどもにビバーク体験をさせることになった。大丈夫かな。ボランティアが泣くかも。

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2004年4月 



ご存じ、縄文杉
1st stage

ストレスが溜まったので、屋久島病院に入院した。長期予報によると、二日間晴れが続く。初日はタクシーで白谷雲水峡まで行き、白谷小屋近くでテント泊。ワンゲルが二パーティいた。二日目はまっすぐに縄文杉に向かう。途中から本格的な雨。休憩所で寝ても良かったが、まだ昼過ぎ。一人だったのでピッチが速い。新高塚小屋に行き、外にテントを張る。雨。



「ふふふ。食料は5日分持っているからね。」

三日目、雨は上がらない。長期予報は嘘ばかり。停滞を決めて、文庫本を読む。静岡から来た登山家はひとまず下りて、淀川方面から登り直すとのこと。一週間の予定で来たそうだ。午後、東京のベテランの登山家が宮ノ浦岳を縦走してきたが、何も見えなかったという。一時雨が上がったので無駄話。夕方、アルパインツアーの人たちが登ってきた。メンバーは10名ほど。ガイドは2名。地元のガイドによると、30年ぶりの大雪。花山歩道は雪が一メーター、永田歩道も雪と倒木でお勧めではない。困った。今回は永田岳経由で永田歩道を歩く予定だった。夕方には小学生の団体も到着、山小屋は満員。水場の側にテントを張ったのはまずかったが、引っ越しが面倒。



恐ろしげな永田岳。天気が良ければガキでも登れる。

四日目、4時半くらいからトイレに行く人が多い。5時半に起きてしまう。アルパインツアーは出発準備中。今日は晴天の予定。6時40分出発、平岩まで雪とブッシュのひどい所があった。強風とガスが治まる。永田岳が綺麗に見える。分岐でアルパインツアーに追いつく。永田岳ピストンをやるそうだ。主体性がなく、直ぐ迎合。荷物をデポしてウェストバッグ一つで登る。永田岳は見るからに恐ろしい。しかし登ってみると実に簡単。丘陵地に大きな岩が転がっているだけ。下ると静岡から来た登山家と会ってしまう。野球選手のような立派な体格。ツアーの人と相前後して縦走。ツアーの人たちは石塚小屋まで。淀川小屋までは遠い。ガイドにテントがはれそうな場所を聞くと、花之江河(はなのえごう)の傍を教えてくれた。水場は直ぐ傍、周りは木で風が当たらず、下は砂地、天国のような、実に素晴らしい場所だった。15時半テント設営。たっぷり食って10時間は寝た。



世界遺産のど真ん中、エアポケットのような場所。

五日目、また雨。6時40分出発、安房歩道経由でヤスクギランドに向かう。丸太一本の橋があり、怖かった。小屋手前の水場でアルパインツアーの人と会った。ツアーの人たちは淀川歩道経由で下山するようだ。ガイドが「安房歩道はお勧めできません。情報はどこで得られましたか。」と聞く。「なあーんにも。」と答える。昨年、大きな木は切って整備したそうだ。目印のテープもあるし、GPSも今年は正常動作。睡眠も体力も十分。岩場は怖いが藪は怖くない。安房歩道を下ることにした。「登山届けは出しましたか。」「ぜーんぜん(奥様には携帯で連絡したからすぐ指名手配されるけどね)」「遭難した時は私が探します。お名前をお聞かせください。」と来た。嬉しいねえ。お礼を言って分かれた。無届け単独登山は危険。脚を挫くと即遭難だ。だから一歩一歩、慎重に歩く。安房歩道は前半は特に危なくもなかった。倒木は計10本くらい。1~2本が大いにじゃまだった。しかし、大和杉辺りは倒木だらけ。登山道も荒れていて、時間がかかった。14時50分、ヤクスギランドバス停に到着。3時18分のバスで下山。



原生林。なぜか懐かしく感じる。古代の記憶だろうか。
2nd stage

蛇ノ口滝と尾之間温泉



鬱蒼とした原生林の中に突然現れる。

疲れたのでテントで寝たきりと思ったが、晴れ。迷ったが出勤に決めてバスで尾之間(おのあいだ)へ。蛇ノ口滝ハイキングコース。楽勝と思ったが道は登山道と変わらない。往復5時間かかる。川を渡る時、岩がぬるぬるすべすべ。危ない。しかし、蛇ノ口滝は良かった。いきなり原生林の中から現れる華麗な滝だ。尾之間温泉もたったの200円。アルカリ質ですべすべの熱めの温泉だった。

愛子岳



九合目から核心部を眺める。写真では分からないが、45度から60度の恐怖の岩場。

雨で一日寝たきり。たっぷり食ったし、イギリス人のお姉ちゃんがいたので元気になった。次の日は快晴。バスで小瀬田へ出勤。愛子岳までコースタイム3時間程度。林の中の快適な登山道で順調に高度を稼ぐ。全然、問題なし。登山者もなし。しかし、頂上直下で茂みが無くなり、急勾配の岩山になった。いきなり身ぐるみ剥がされた感じ。足下は1200メーター下。メチャクチャ怖い。ロープ二カ所。マークがないので自分でルート判断。いやあ素晴らしかった。怖いので頂上でしっかり休憩。ゆっくり下りてバスでテント場へ。

千尋滝



屋久島で二番目の規模の滝だが、印象はもう一つ。

なんで晴れるんだよ。晴れると出勤しないといけない。バスで原(はるお)へ。千尋(せんぴろ)滝見学とする。モッチョム岳に登っても良かったが、最後に三級の岩場がある。脚もボロボロだし、冗談じゃない。行くとしても展望台までだが、遠慮しておいた。千尋滝は規模が大きいがバスも行く。あっけらかんとしてもう一つ。休憩所で飲んだたんかん(オレンジとミカンの合いの子、屋久島名物)ジュースは旨かった。すたすた歩いてトローキの滝、有用植物リサーチパークを見学。今日は観光客モード。毎回、同じバスの運ちゃんに会い、顔なじみになってしまう。テント場に戻るとイギリスのお姉ちゃんが戻ってきた。「ダン!」とか叫んでいた。話を聞くとヤクスギランドから安房歩道を登ったらしい。「ベリ・デインジャラスよ」と言っておいた。あそこは何も知らない外人と俺しか通らないのよ。

楠川前岳

晴れが続く。バスで白谷雲水峡まで行き、楠川前岳へ向かう。地図には林道が頂上まで通じているようにかかれていたが間違い。途中から道無き道となる。登山用のテープだけが手がかり。GPSもフル出動。危ない崖を横切り、頂上まで約150メーター、高度940メーター地点まで到達したが、散歩に来ただけだし、止めにした。引き返し、楠川歩道経由で下山し、テント場まで歩く。楠川歩道は二度目で懐かしかった。

人も猫も



キャンプ場の猫、山猫の血が濃いようだ。


「写真はだめだめ。ボク、恥ずかしーい。」

家に帰るのは嫌だようと思いつつ、ぶらぶらと港に向かう。 「ふにゃああ、にぁああ。ふーんにぁああ。にあぁああ。(お早う、いい天気だにぁあ。どこから来たんだよ)」と声がした。でかい雄の虎猫だ。 「富山からだよ。帰りたくないんだけどな。」 「ふにゃああ、ふんにぁあ。にあぁああ、ふにゃああ。(遠い所から屋久島などに来てくれて有り難う)」 「また、来るよ。いい所だからな。そうだ、ちょっと写さしてくれ」 「にぁん(だめ)」 カメラを向けると、この虎猫は直ぐに姿を消した。屋久島の猫は人と変わらない。よく口を効くが恥ずかしがり屋。

epilogue

野々湯温泉



霧島国立公園で、最大、最安の温泉はココだ。

昨年と同様、ニコ中・アル中で蒸し料理の鉄人の従兄弟と野々湯温泉で一泊した。キャンプ料金は1300円。バックパッカーには高いがオートキャンパーには格安。駐車料金も温泉料金もぜーんぶ込み。癖のない綺麗な温泉で、24時間入り放題。高温の火山の水蒸気を利用した蒸し料理施設も完全解放。従兄弟が入り浸るのも分かる。ちなみに敷地は15万坪。食堂も宿も格安。車のないバックパッカーは、電話をすれば鹿児島空港や霧島神宮まで迎えに来てくれる。社長も従業員も人情があって良いぞ。

 

今回の優れもの

GPS map21EX。故障続きだったが、今回は森の中でもローケーションはOK。狭い谷間のみ不可。5分ほど点けていると、位置は正確。コンパクトフラッシュに入れた5万分の一地形図も見やすかった。

イスカ、マップケース。アウトドア道具考を読んで改良したらしい。チャックを廃止してベルクロにして使いやすい。

防水携帯R692i+ソーラーギアはgood。雨の中で平気で電話がかけられるし、能率は低いが太陽電池で充電も可。安心感一杯。



2004年1月 

城前峠にて(2004年1月11日)

年末に奥様を九十九里浜に連れて行き、5泊6日のバックパッキングは楽しんだが、どうも運動不足で肥満気味。それで立山少年自然の家のチャレンジキャンプに遊びに行った。正式に届けを出したので、「視察」というお仕事。

初日は、顔合わせの後、退屈なのでさっさと越前峠に行き、荷物をデポして、来拝山を往復。雪が少なく、往復一時間もかからない。MSRのスノーシューは使いやすかった。帰ってくると、ガキどもがテントを張っていた。夕食はカレーのヒートパック。そんな物食えないので、一人でステーキを焼いた。餃子とお豆さんにカボチャスープ。グリコの餃子は意外にいけた。夜は吹雪。夏用テントだったので、風通しがよかった。

二日目も単独行動、長尾峠までスタスタ歩き、30分くらい大辻山方面に登ってみた。スノーシューズはMSRアセント+延長テール。雪は多かったが、ふくらはぎまでしか潜らない。行けそうだったが、大辻山往復は5時間くらいかかる。次の機会にした。長尾山経由の尾根ルートで戻る。氷点下7度だったがショートパンツで行動した。途中、ガキどもが昼食中。休むと急激に冷える。テント場着、一時半、レギュラーコーヒーを入れ、ミニケーキを食べ、読書。夕食はガキどもはどんぶり物のヒートパック、不味そうだった。ただ、豚汁は旨そうだったから二杯いただいた。一人でウインナと高菜のピラフを作り、餃子その他を山ほど食べた。晴天になり、夜はマイナス8度まで下がった。

三日目、ガキどもはかなりお疲れ。飯も食わずにテントを撤収。立山少年自然の家で朝食だそうだ。そんな習慣はないので、テントで朝食をとり、ゆっくり帰還。相変わらず、ショートパンツとスパッツ。少年自然の家でコーヒー、朝風呂を頂き、車で千垣まで送ってもらう。その上、日当、交通費も出る。「視察」くらい良い仕事はない。視察委員として食い物の悪口を山ほど言っておいた。来年からヒートパックは禁止だ。


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