MAC ベースと Linux ベースの操作性

(最終更新: 2011/9/13)
イラストレーター(Adobe Illustrator)は、今でこそ Windows にも対応していますが、長らく MAC OS 上で動作するアプリケーション ソフトとして進化してきました。ですから、その操作性は MAC OS および Apple 製ハードウェアの影響を大きく受けています。
たとえば MAC の場合、マウスのボタンは 1 つです。このため、2 ボタン マウスを標準とした Windows アプリケーションのように右クリック メニューが発達することはありませんでした。代わりに、ショートカット キーが多用されます。ほとんどの操作がメニューから選択できる Windows アプリケーションを使い慣れたユーザは、つい使いにくいと感じてしまいます。
一方、インクスケープ(Inkscape)はリナックス(Linux)という OS 上で開発されています。リナックスは、ハードウェア的には Windows とまったく同じです。
 
ヒント: リナックスもインクスケープと同じく、オープン ソース ソフトです。誰もが無料で自由に使用できます。今、デスクトップ OS として Ubuntu(ウブンツ)というリナックスが人気上昇中です。Windows と共存する形でインストールすることもできますので、興味ある人は一度試してみてはいかがでしょう。
 
インクスケープの操作性は、他の Windows アプリケーションと同じように、まったく違和感はありません。ショートカット キーを使おうと思えば使えるし、メニュー インタフェースを使いたければそうすることもできます。特に、インクスケープでは、状況に応じて変化するコントロール バーが使い勝手を非常に良くしています。
イラストレーターも、最近のバージョンではコントロール バーを装備していますが、操作性に関してはインクスケープに一日の長があるように思います。

例: 角丸長方形の角丸半径を目分量で調整する

イラストレーターで角丸半径を目分量で調整するには、次のように操作します。
  1. ツール パレットで[角丸長方形ツール]を選択します。
  2. 角丸長方形の頂点の場所にマウス ポインタを置き、マウス ボタンを押します。
    注: ここでクリックすると、[角丸長方形]ダイアログ ボックスが表示され、値を入力して図形を描くことになります。
  3. マウス ボタンを押したまま、対角頂点の位置までドラッグします。
    注: マウス ボタンは押したままです。マウス ボタンを放すと角丸長方形の作成が終了してしまい、角丸半径を調整できなくなります。
  4. マウス ボタンを押したまま、キーボードの[↑]キーまたは[↓]キーを押します。
    [↑]キーを押すごとに角丸半径が大きくなります。[↓]キーを押すごとに角丸半径が小さくなります。[←]キーを押すと角丸半径が 0 (ゼロ)になり、通常の長方形になります。[→]キーを押すと、角丸半径が最大になり、平行線と 2 つの半円を組み合わせた形になります。
  5. 角丸半径の調整を終えたら、マウス ボタンを放します。
    注: 角丸長方形を一度完成させてしまうと、後から角丸半径を自由に変更することはできません。
イラストレーターでは、最初にクリックするか、ドラッグするかで操作が分かれます。さらに、マウスボタンを放す前にキーボードのキーを押さなければなりません。常にイラストレーターを使っている場合は覚えていられるでしょうが、まれにしか使わないユーザなら操作方法を忘れてしまうかもしれません。
 
インクスケープでは、次のように操作します。
  1.  ツール ボックスで[矩形ツール]をクリックします。
  2. 長方形の一方の頂点の位置でマウスボタンを押し、そのまま対角頂点の位置までドラッグし、マウスボタンを放します。
  3. 長方形の右上頂点に表示されている丸いハンドルを下にドラッグします。
    角丸半径が変更されます。2 つの角丸ハンドルを動かすことにより、楕円弧の角丸を作成することもできます。
    ハンドルで角丸半径を調整
インクスケープでは、角丸半径調整ハンドルが表示され、操作方法が容易に想像できます。図形を作成した後、いつでも角丸半径を変更できるので便利です。長方形、円、多角形、星形、らせんなどの基本図形に対する編集機能は、インクスケープの方が断然優れています。基本図形の作成と編集の詳細は、「シェイプ」を参照してください。
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