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ヤス規定

AQUA-LIFEヤス規定

AQUA-LIFEヤス規定 ‐前文‐

 1993年夏、海で売られていた"青ヤス"(150cmくらいだっただろうか)から始まった魚突きサークル「AQUA-LIFE」は、同年秋になり伸縮性のヤスを手に入れ、現在最も一般的に使用されているステンレスの自家製ヤスの原点とも言えるものは95年にはすでに登場している。その後、軽量化、グリップの取り付けやヤスゴムの進化はあったものの、ヤスに関してはそれほど斬新なものは登場していない。一方で"潜る"道具に関しては日々劇的な進化を遂げてきた。ウェイト、ウェット、グローブと、その進化は目覚しく、最近ではアプネア競技用のマスクやフィンまでもが登場している。また、スカリの登場も魚をとった後での潜水に貢献しているだろう。

 昨年、五代目会長相澤氏よりアクアにおけるヤス規定を文章化してほしいとの依頼があった。氏によれば、現在、AQUA-LIFEの一年生、二年生はヤス規定の意義が見出せず、また、OB個人の勝手な解釈がまかり通っているとのことであった。これに関してはわれわれAQUA-LIFEの創始者の意図するところ、またそれによる規定を明文化しなかったことによるものであり、反省するところである。

 上述したとおり、明文化していないものの、その規定の発端となったのはあるTV番組であった。当時のわれわれは序所に技術や装備が発展しつつあり、次第に「なぜヤスを使うのか」という哲学的概念を抱くようになっていた。番組の中、"魚突き名人"といわれるその人は、確かにいい魚(マダイやカンパチであったと思う)を突いてきたが、彼の持つヤスは400cmほどもあり、そんなヤスを使ったらいくらでも獲れようというのがわれわれの見解でもあった。AQUA-LIFEは大学公認という目標を達成するため、名目上の目的(各地魚類ファウナの調査)を定めているが、その本質は魚突きにある。しかしながらわれわれは数多く魚捕って売る漁師ではないし、できるならこの魚の豊富な海を後世にも残したいと考える。すなわち、"捕りすぎてはいけない"という観点から、まずは使用するヤスを規定したのであった。われわれがヤスを使う理由、それは水中を自由に泳ぎ回る魚に対して勝負しえる"最低限の武器"と捉え、魚に対してできるだけフェアに戦うという思考が出来上がった。すなわち、えら呼吸に対するハンディとしてのヤスである。よって、今回明文化するつもりはないが、ヤス以外の面からこの均衡を破るもの、すなわち、水中銃、アクアラングや魚類探知機、機械による水中移動手段などは、AQUA-LIFEの"魚に対しする戦い方の観念"から、決して許されるべきものではないことが汲み取れよう。

 当時の規定は全長(ゴム以外のヤス先からゴムを取り付ける部分まで)で200cmを超えないこと。ヤス先に可動式のフラップがないこと。また、発射装置としてはゴムのみを認め、水中銃のように発射装置から外れて飛んでいかないこと。の3点であった。この3点に関しては現在までAQUA-LIFEでは厳守されていると思われたが、この文章化に当たって調査した結果、一部守られていない点があった。それは、ステンレスの柄にねじ式のヤス先を取り付けたもので、200cmを数cmであるが超えていた。AQUA-LIFEでは獲得した魚の大きさや種類が個人の記録という形で残されてはいるが、その時どのヤスを使用したかを調べるのはきわめて困難であるし、現在も使用されているそのタイプのヤスを突然排除するものいささか不条理である。したがってAQUA-LIFEヤス規定の文章化に当たっては、引き続きこのタイプのヤスが認められるよう、(21世紀枠ではないが)ヤスの全長を210cmまでとしたい。


AQUA-LIFEヤス規定 ‐条文‐(改訂版)

【前書】

2006年春、ヤス規定の在り様と、各人での認識の違いが問題視されたのを機に、サークルとしての方向性とヤス規定の意義を定めるため、二度の全体での話し合いを設けた。そして、話し合いに決定した事柄に乗っ取りヤス規定を改定した。
  • ヤス規定の意義について
本サークルの目的とは魚突きを楽しむものである。 現在、本サークルで使用しているアクアヤスは、この目的を達成するにあたって、十数年間の検証により、十分な性能を備えているということを証明している。 また、本サークルが見出している他の付加価値(勝負・記録・伝説・ランクなどの競技性、あるいは、それらにこだわることなく純粋に海・魚・キャンプを楽しむなど)を阻害することのないように、本サークルではヤス規定を設けることになったと考えている。
    • 魚突きにおける『本サークルが見出している他の付加価値』である勝負・記録・伝説・ランクなどの競技性において、これらの魚突きの楽しみ方は、長年本サークルで行ってきたもので、本サークルでしか味わうことの出来ない楽しさである。また、ヤス規定を設けること(同じ土俵)により、より楽しむことが出来るのではないかと思われる。 ここで新たなヤスが入ってくると、少なからず他の付加価値が阻害されるということは明白である。しかし、ヤスの改良・改造等を行いたい者もいるので、ヤス規定範囲内ならば、許されることとした。(ヤス先・シャフトの素材・ゴム・グリップ等) 
    • 魚突きには様々な楽しみ方がある。それは各々によって違うはずであり、尊重すべきものである。サークルには多くの人が集まり、魚突きに対する様々な考え方の違いがある。しかし、サークル(同じ主義・趣味を持つものの集まり)という組織としての方向性を決めて、なおかつ、その範囲内で個人が自由に魚突きを楽しめるよう、また、魚突きを通して得る楽しさを共有できるよう、本サークルではヤス規定を設けることにした。

  • 一本ヤスについて
一本ヤスについては、実際に使用して検証した。
アクアヤスと一本ヤスを比較したが、一本ヤスの場合でも射程範囲・貫通力も、今回試用したものはアクアヤスとほぼ変わらず、刺した後に押さえを必要とした。
結果、可もなく不可もない性能だったので、本サークルにおいて一本ヤスの使用を認めることとした。

【規定】

  • 第一条[全長]
全長2m10cmを超えないこと。ただし全長とはヤスの先端からもう一方の端までをさし、ゴムや手あて、ロープなどは全長に含まない。
  • 第二条[ヤス先]
ヤス先の形を平面的構造の~又ヤス、あるいは一本ヤスのみとする。
  • 第三条[かえし]
ヤス先として使用する漁具はハネ式、チョッキ式などすなわち可動式のかえしを有するものを認めない。刺撃した魚はヤスの先端方向へ抜くことを前提とし、ヤスの分解なしには外れないような大型のかえしも認めるものではない。
  • 第四条[構造]
使用中はヤス先-シャフト-後端、すなわちゴムなどの修飾を除く全構造において、形状の変化や分離する構造を認めない。具体的に指摘しているのは、シャフトとストックがスライドまたは分離する構造、すなわち、土佐銛、室戸銛、水中銃などを禁ずるものである。
  • 第五条[働力]
人力以外の稼働力としてはゴムなどの伸縮力のみとし、それらを引く力は自己の筋力のみとする。
  • 第六条[発射装置の禁止]
第五条における伸縮力は自己の握力またはその他の筋力によって維持されるべきものであり、機械的な張力の維持機構や発射装置(指その他を機械的に固定する構造)は認めない。しかし、伸縮力の維持をサポートするものとして、シャフトの摩擦力アップを目的としたコーティング状のグリップのみ認めるものとする。

【後書】

今回の規定の設定にあたって、多大な意見を下さったOBの方々、話し合いに参加してくれた後輩たち、自分を支えてくれた同輩たちにこの場を借りて深くお礼を申し上げます。
設定 アクアライフ創始 
rio 
平成14年7月7日

改定 十一代会長
つばさ 
平成19年7月21日
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