※犬レプトスピラ混合や猫FeLVは感染の危険性がある場合にのみ使用されます。
フィラリアは蚊によって媒介される寄生虫病で感染した寄生虫が心臓や肺動脈に多数蓄積し循環器不全をおこします。感染動物の生命に直接影響し、治療も生命のリスクを伴うため他の消化管寄生虫と比べ非常に危険な感染症です。フィラリアは以前から犬の病気として知られてきましたが、現在では他の動物にも感染することがわかっており、とくに猫やフェレットではわずかな感染が重い症状や突然死を引き起こすことが知られています。現在では犬・猫・フェレットでのフィラリア予防が強く推奨されています。フィラリア感染は外気温の影響を受けるため現行は4月から12月または通年の予防が推奨されています。
ノミ・マダニは単に皮膚の痒みだけの問題ではありません。条虫などの寄生虫やバベシア症等の重大な感染症を媒介します。これらの病気は決して珍しい病気ではありません。またノミ・マダニが媒介しうる病気にはヒトへも感染する人獣共通感染症もあることから定期的な予防と駆除が大切です。ノミ・マダニの駆除はフィラリアと異なり、外気温の影響を受けにくいため通年の予防・駆除が推奨されています。
寄生虫の感染経路は経口感染だけではなく、経皮感染・経乳感染もあります。そのため子犬を迎え入れる際は必ず糞便検査をお勧めします。また回虫や鉤虫は直接人間に感染し、条虫は中間宿主を介して人に感染し重篤な病気を起こす人獣共通感染症であることが知られています。従って成長後の定期的な糞便の検査や駆虫をすることによりヒトの感染も予防することが大切です。
年齢とともに増加する代謝性疾患は人間だけの問題ではありません。肥満は多くの病気と密接な関係があり、現代医学では肥満自体が独立した病気であるとされています。また体重の変化は肥満だけではなく、減少時も重大な病気の早期発見につながることがあり体重の増減は我々に多くのことを教えてくれます。少なくとも2週に1度は体重を計りましょう。