福島県内の子どもの甲状腺がん 2016年9現在、184人 +5
原発〈放射能〉から生存権・人格権を守る 全市民的学習への取り組みと展望
Ⅰ 福島原発事故の深層 福島原発事故は、四基もの爆発だけでなく、ベント(放出)による放射能拡散、それにメルトダウン(炉心溶融)等による海洋汚染という未曾有の過酷事故である。チェルノブイリなみのlevel7とされるが、恐ろしく深刻な過酷事故である。① 東京電力および国会調査委員会の報告によると、大気中に放出された各放射性物質の量は、希ガスが約50京ベクレル(500PBq)、ヨウ素131が約50京ベクレル、セシウム134が約1京ベクレル、セシウム137※ が約1京ベクレル。ヨウ素131とセシウム137の合計は放射性ヨウ素換算値で約90京ベクレル(900PBq) 、海へ垂れ流しの量は測定不能…とされる。 ※ 「京」は107 ② これを「想定外」と軽々しく嘘をつくが、政府と事業者は十分わかっていた。原発は、大都市にではなく、人の住まない海辺リを選び、その県、市町村と住民を、《総括原価方式》による糸目なしの札束で買収、設置してきたのである。 ③ 被曝五年後のチェルノブイリと同様、福島県内の子どもの甲状腺がんが、2016年9現在、184人と急増している。(上記の写真) ④ 放射能汚染の《原子力緊急事態宣言》は、いまだ、解除されない。〈次の表参照〉
⑤ 太平洋や湖沼のへ飛散した放射性物質は、プランクトンが吸い込み、それを小魚が食べ、次により大きな魚が食べ、放射性物質は次々と循環しながら濃縮されていく。《食物連鎖、生態濃縮》。 ※2 NHKスペシャル「知られざる放射能汚染 ~海からの緊急報告~」 2015 福島第一原発より 〃 20㎞圏 メバル 2300㏃/㎏ アイナメ 1200㏃/㎏ 30㎞ いわき市沿岸 300 ㏃/㎏ 〃 80㎞ 茨城県北部 38 ㏃/㎏ 高萩市 30 ㏃/㎏ 〃 120㎞ ひたちなか沖 380 ㏃/㎏ 〃 300㎞ 群馬県 赤城沼 地上 0.17㏃/㎏ プランクトン 296 ㏃ /㎏ 食物連鎖 生体濃縮 魚 640 ㏃/㎏ 泥 のセシウム 960 ㏃/㎏ ⑥ 体内へ放射性物質が入ると、α線、β線が細胞や遺伝子を傷つける《体内被曝》。その結果、白血病やガン…その他様々な病気、奇形、突然異変を産み出す。その生態濃縮は、太平洋の深層で、深く静かに進行中である。 ⑦ NHKスペシャル「被曝(ひばく)の森~原発事故 5年目の記録~」160306 ⑧ このような非常事態に対する、国と電力会社の不作為に立ち向かい、住民の生命と暮らしを守るために、地方自治の憲法を活かして篠山市は、原子力災害対策検討委員会を設置。直近50㎞余の高浜原発の過酷事故を想定し、2012年より2016年12月まで18回の会合を重ねてきた。 ⑨ 放射能被害をできるだけ小さく見せたい企業サイドに立つ文部科学省の放射能災害ハンドブックに対して、私たちは、過酷事故の大きさと深刻さをリアルに見つめ、生存権と人格権の切り口から、検討し編集に努めてきた。 以下、現状と実行可能な対策、および課題について報告し、本研究集会で更に検討を加えていただきたい。 Ⅱ 原発・核による細胞・遺伝子の破壊
① 広島、長崎における核分裂の破壊力は、日本帝国に壊滅的な打撃を与えた。アインシュタイン博士は、湯川秀樹博士に何度も頭を下げて詫びたそうだが、駐留米軍は、原子力〈核〉の非人道性が明るみになることを恐れ、ひたすら被害データを、克明に収集するだけで治療は一切せず、本国へ持ち帰った。一方、日本の大学と医師には治療だけ認めるが、「軍事機密漏洩防止法」をたてに、究明することを固く禁止する命令を出した。※(軍医 肥田瞬太郎氏証言) ② その結果、日米の軍事、政治、医療、科学分野の従属的力関係は、75年後の現在も依然として、至る所に存在し、犠牲や矛盾が噴き出している。 ③ 福島事故《原子力緊急事態宣言》後の-基準緩和
④ 福島第一原発では、廃炉作業がようやく始められているが、 猛烈な放射能と崩壊熱のため、炉心にはロボットさえ近寄れない。一方、増え続ける放射性廃物の捨て場所が見当たらない。汚染水対策の「凍土壁」にしても、漏れない保障はない土のおむつだ。相変わらず「トイレのないマンション」、「放射熱の泥沼に氷のおむつ」なのだ。 ⑤ 利潤追求が優先するなか、地球の汚染と砂漠化は拡大し、種の絶滅に歯止めはない。《非常事態宣言》は、いつまで続くのだろうか。 ⑥ おまけに、補償や廃炉費用を、「冷静に」次世代の全国民に押し付けて…。
Ⅲ 「 矛盾(ほこたて)売り」やめて生命・生存権・人格権を
① 政府と電力会社・資本側は、原発を「under control」とか「ベースロード電源」と居直り、再稼働とさらに20年もの運転延長をもくろんでいる。高速増殖炉「もんじゅ」の廃炉は決めたものの、見透しなき開発継続…飽くなき貪欲マフィアの影。心の片隅に、良心も神も仏も残っていないのだろうか。 ② ここへ、ドナルド・トランプ(Donald Trump)次期米大統領は22日、「世界が思慮分別をわきまえる」までは、米国は核能力を大幅に強化する必要があるという見解を示した。【AFP= 2016年12月23日】 この独善的なおごりと、日米同盟=安保条約とが連鎖し、隣国からの原発攻撃やテロを誘発すれば、地球破滅のハルマゲドンは、にわかに現実味を帯びてくる。 ③ 先の国連における核兵器廃絶の決議に際して、米、中、ロなどの核保有国とともに、安倍政権は、また反対した。安倍氏は、真珠湾攻撃の反省と謝罪抜きの「慰霊」詣でなど、世界を奔走する文武両道の矛盾(ほこたて)売り・セールスマンだが、人類と地球の未来、人格権、生存権に、展望や可能性が全くないとは思いたくない。 ④ 原発NO!の世論は、五年間で過半数を超え始めた。地元はもとより、小泉元首相や河野太郎前大臣をはじめ、政府、経産省、(環境省にも)、自民党にさえ脱原発の意思表示を公然とする人も目につく。司法においても、福井地裁、大津地裁が、「人格権」を論拠に、運転差し止めの決定を下した。 ⑤ また、鹿児島と新潟知事選挙では原発懐疑派が圧勝した。その他に滋賀県など脱原発を志向する自治体や世論は少数ではない。
Ⅳ 放射能汚染から子どもを守る === できることは何か ===
① 篠山市の原子力災害対策検討委員会は《2016年12月21日現在》 ★ 医療安定ヨウ素剤の配布と備蓄開始、篠山市内児童の73.6 %が受け取っている。 ★ 放射能災害の事前学習用ガイドブックを自主編集、発行へ向けて草稿を市議会へ提出した。 ② 原発災害時に、安全な場所を決めるのは容易ではない。放射能の飛散方向は流動的だし、交通手段、停電等、意のままにはならないことは多い。幼児、児童生徒の避難先、肢体不自由な方々の避難先、移動手段等々、いずれにしても容易ではない。国にはもちろん、地方自治体にも、綿密な計画の立案は無理である。 ③ どこへ、どう、だれと、いつ…避難するか。「自己責任」で飛んでいける人はほとんどない。”屋内待機“は成仏or自殺が可能。《阪神、福島震災で経験済み》 ④ ドイツ、イタリア、スイス等では、原発の撤退を決めた。ベトナム、トルコでは頓挫。原発から足を洗い、自然環境、生存の権利、人格権を見直す運動は、世界的に広がっている。 ⑤ 一方、全市民を対象とした学習の組織と計画は、容易ではない。しかし、篠山には、今まで「寄り合い」や「住民学習」等の風土があるし、前述①の73.6%には、大きな可能性が期待できる。 プロメテウスの火は、営々と積み重ねた科学の力で、何とか制御できる。しかし、福島原発事故後、6年経っても30年経っても、崩壊熱や放射能、核廃物は、収束することはない。《原子力緊急事態宣言》解除のめどもない。 主権者である住民…為政者、事業者、司法…は、目先だけの利益やエゴ、執着心を捨て、人格権、生存権、さらに生物の種の存続権をも視野に入れた、全地球的矛盾を止揚する、次元の高い決断が、今ほど急がれるときはない。 智と力を結び、矛盾を止揚・発展させる希望と喜びを ! 2017 2.11 石 田 宇 則
低線量放射線被ばくでも発がん 米国科学アカデミー・国際がん研究機関報告 米国科学アカデミーは2005年6月29日に「電離放射線による生物学的影響」調査委員会がとりまとめ、9月に出版するBEIR-VIIの内容を発表しました。その概要をまとめました。 ある線量以下であれば安全というしきい値はない 発がんのリスク推定 遺伝的障害 医療被ばく 放射線源 この要約を読む限りにおいて調査報告は特に真新しいものではなく、国際放射線防護委員会(ICRP)が現在採用しているリスク推定(10,000人が公衆の年間被ばく線量限度である1mSv被ばくするとその中の0.5人ががん死する)と本質的な違いはありません。(このレポートでは1mSvの被ばくで 10,000人中1人ががんになり、そのがんの半分が致死的)しかし、米国科学アカデミーの「電離放射線による生物学的影響」調査委員会が「しきい値なしの直線モデル」をリスク推定に採用したということに意義があり、影響力が期待されます。 国際がん研究機関からの発表 低線量電離放射線による発がんリスク:15カ国の原子力施設労働者の調査 調査対象:15カ国(オーストラリア、ベルギー、カナダ、フィンランド、フランス、ハンガリー、日本、韓国、リトアニア、スロバキア、スペイン、スエーデン、スイス、イギリス、アメリカ)の598,068人に及ぶ原子力施設労働者のうち少なくとも1年以上原子力施設で働いており、外部被ばく記録がハッキリしている407,391人(内日本の労働者は83,740人)(調査集団の90%は男性)。
放射能汚染 汚染土 再利用方針「管理に170年」…安全判断先送り 毎日新聞 2016年6月27日 より環境省非公開会合東京電力福島第1原発事故に伴う除染で出た汚染土を巡り、環境省の検討会が再利用の方針を決めた際、法定の安全基準まで放射能濃度が減るのに170年かかるとの試算を非公開会合で示されながら、長期管理の可否判断を先送りしていたことが分かった。環境省は汚染土を道路の盛り土などに再利用し、コンクリートで覆うことなどで放射線を遮蔽(しゃへい)するとしているが、非公開会合では盛り土の耐用年数を70年と提示。道路の供用終了後も100年間の管理が必要で、専門家は「隔離もせずに計170年もの管理をできるはずがない」と厳しく批判している。 この非公開会合は「放射線影響安全性評価検討ワーキンググループ(WG)」。汚染土の減容や再利用を図るため環境省が設置した「中間貯蔵除去土壌等の減容・再生利用技術開発戦略検討会」の下部組織で、メンバーは一部重なる。 毎日新聞が入手したWGの内部資料によると、1〜5月に6回開かれ、放射線の専門家ら委員8人と環境省や日本原子力研究開発機構(JAEA)の担当者ら計20人余が出席した。原子炉等規制法は原発解体で生じる金属などの「安全に再利用できる基準」(クリアランスレベル)を放射性セシウム1キロ当たり100ベクレル以下と定める一方、事故後成立した放射性物質汚染対処特別措置法は8000ベクレル超を指定廃棄物とし、同ベクレル以下を「問題なく廃棄処理できる基準」と規定。WGはこの8000ベクレルを汚染土再利用の上限値とするための「理論武装」(WG委員長の佐藤努北海道大教授)の場となった。 環境省は汚染土をコンクリートで覆うことなどで「放射線量はクリアランスレベルと同程度に抑えられる」として道路の盛り土や防潮堤など公共工事に再利用する計画を発案。1月27日の第2回WG会合で、委員から「問題は(道路などの)供用後。自由に掘り返していいとなると(再利用の上限は)厳しい値になる」との指摘が出た。JAEAの担当者は「例えば5000ベクレル(の汚染土)を再利用すれば100ベクレルまで減衰するのに170年。盛り土の耐用年数は70年という指標があり、供用中と供用後で170年管理することになる」との試算を提示した。 その後、管理期間を巡る議論は深まらないまま、上部組織の戦略検討会は8000ベクレルを上限として、コンクリートで覆う場合は6000ベクレル以下、植栽した盛り土の場合は5000ベクレル以下など用途ごとに目安を示して再利用を今月7日に了承した。 環境省は年内にも福島県内の仮置き場で濃度の異なる汚染土を使って盛り土を作り、線量を測る実証実験を始めるとしている。 戦略検討会の委員を兼ねるWGの佐藤委員長は管理期間170年の試算を認めた上で、「議論はしたが何も決まっていない。今回は再利用の入り口の考え方を示したもので、(170年の管理が)現実的かどうかは今後検討する」とした。 環境省除染・中間貯蔵企画調整チーム長だった小野洋氏(6月17日異動)は、「最後どうするかまでは詰め切れていないが、そこは環境省が責任を持つ」と述べた。同じ検討会の下に設置され土木学会を中心とした別のWGでは汚染土再利用について「トレーサビリティー(最終段階まで追跡可能な状態)の確保は決して容易ではない」との見解が示されている。【日野行介】 捨てているだけ…熊本一規・明治学院大教授(環境政策)の話汚染管理は、一般人を立ち入らせないことや汚染物が埋まっていることを知らせるなどの要件を満たすことが必要だ。道路など公共物に使いながら170年間も管理するのはあまりに非現実的。70年の耐用年数とも矛盾する。このような措置は管理に当たらないし、責任を取らないと言っているに等しい。実態としては捨てているだけだ。 除染による汚染土住宅地などの地表面をはぎ取った汚染土はフレコンバッグなどに入れ現場の地下に埋設保管されているほか、自治体などが設置した仮置き場で集積保管されている。推計で最大2200万立方メートル(東京ドーム18個分)とされる福島県内分は双葉、大熊両町に整備中の中間貯蔵施設で最長30年間保管後、県外で最終処分する方針だが、処分先などは未定。福島県外では栃木、千葉など7県で計約31.5万立方メートルが昨年9月末時点で保管されているが、今後の取り扱いは決まっていない。 (毎日新聞) とんでもない ! 怒り 怒る 怒れ 怒ろう !
【前編】 7.28 環境活動家の田中 優さん講演 (1h-11min) 【後編】 7.28 環境活動家の田中 優さんの講演 (1h-7min) 放射能 #瓦礫 焼却と #東京 湾埋立で都民被曝! アーニー・ガンダーセン博士 相馬市小中学生の放射能測定器 内部被曝 10、000Bq/㎡=立入禁止区域 20111114 たね蒔きジャーナル 京都大学原子炉実験所助教 小出裕章
県森づくり課によると、原木シイタケは同町の生産者が栽培。11月10日から21日にかけ、1袋400グラムのシイタケ計84袋を直売所に出荷し、完売しているという。基準値を超えたシイタケは11日に販売されたことが分かっている。県が今季、モニタリング調査した原木シイタケ57検体からは検出されていない。 【関連記事】 皆野の野生キノコ、2.5倍 基準値上回るセシウム .................................................................................................................................................................. 6/16 フジテレビ特ダネ 土壌汚染マップ,首都圏でも管理区域並み全国放送では公開されない風シュミレーションと高濃度汚染のレベル青山貞一:福島原発事故で本当に怖いのは魚介汚染 E-wave Tokyo福島の子どもたちを救う疎開裁判賛同の表明を! 3日目(11/22現在)賛同者1800名 第2回 核・原子力のない未来をめざす市民集会@台東 20110827
http://bit.ly/nYZiAf ≪左をクリック≫
小出裕章氏 中手聖一氏 「原発を許した責任のない子どもたちを守ろう」
被曝とは~子どもの被曝・労働者の被曝
村田三郎氏(阪南中央病院副院長) 福島県のデータは危険性を過小評価~隠蔽 「安全」のアリバイづくり 基準1m㏜ 20m㏜ ⇒ 不検出<1.2
3/18京大原子炉ゼミ1「もうやめよう、原子力ほんとうに」小出裕章1/2
1/4なぜ警告を続けるのか~京大原子炉実験所・「異端」の研究者たち
『原発はいらない』 ①
私の実家は、四国の西端愛媛県八幡浜市にあり、現在母親が一人で住んでいます。
おいしい温州みかんの生産と漁業の盛んな静かな田舎町です。そこから西に直線距離で10キロくらいの佐田岬半島伊方町に四国電力伊方原子力発電所があります。1977年に1号機が運転を開始し、1982年に2号機、1994年に3号機がそれぞれ運転を開始しました。 佐田岬半島は海岸線が複雑で平地が少ないため道路事情が悪く、交通手段は陸路のバスよりも船が便利なところでした。子供のころ、半島に海水浴や魚釣りに行く時は定期船に乗って行った思い出があります。建設が始まった当時、私は中学生で「原子力」についての知識もなく、電力会社による原子力発電のPRを漠然と信じていました。資源のない日本にとって夢のエネルギーであり、原子力発電所が地元自治体に大きな利益をもたらすものだと。
ところが学生時代に原子力について学ぶ機会があり、その存在に疑問を持つようになりました。それは原子力発電の仕組みが、原子爆弾や水素爆弾と同じく核分裂による熱エネルギーを利用して発電すること。そしてその過程で多くの放射性物質を生み出し、その管理がむずかしいこと。さらに使用済みの核燃料は長期間にわたり冷却し、厳重な保管が必要で、処分方法も確立されていないことを知りました。原子力発電所が「トイレのないマンション」と言われる所以です。
原子力発電に対して否定的に考えるようになったきっかけは、1986年のチェルノブイリ原発事故です。この事故による放射能汚染はヨーロッパに 深刻な被害を与え、8000キロも離れた日本でも放射性物質が野菜や牛乳から検出されました。当時、電力各社ならびに原発推進派の学者や技術者たちは日本では起こり得ない事故だと断言していました。かりに日本で事故がなくても韓国や中国、台湾で起きたらどうなるの?疑問はふくらむばかりでした。そして原子力についての知識が深まるにつれ原子力発電推進派の「嘘」や「まやかし」が透けて見えるようになりました。 彼らが推進の根拠している主要な論点は2つあります. 1. 水力や火力発電と比較して発電コストが低い 2. 環境に優しい。(CO2を排出しない) というものです。 まず発電コストですが、たしかに発電だけに限定すると原子力が優位に立つのは間違いありません。水力発電は天候に左右されるため安定性に欠け、火力発電は石油価格が高騰すれば直ちにコスト増につながります。しかしここに大きな「まやかし」があります。
原子力発電は使用済みの核燃料を処理、保管する費用と原子炉(寿命は30年~40年といわれていた)を廃炉にする費用が含まれていません。しかもこの問題はいまだ技術的に確立されておらず、どれくらいの費用が必要なのかわかっていません。
次に環境に優しいです。
もう言うまでもありません。福島第1原子力発電所は最悪の事態です。
チェルノブイリ原発周辺30キロ圏は、事故から25年たった今も立ち入り禁止区域であるという事実を私たちは考える必要があります。あまり知られていませんが、原子力発電所は日常的に微量の放射性物質を排出しています。そして大量の温排水を海に放出し、周辺の海水温を上昇させています。けっしてクリーンエネルギーではありません。
四国電力伊方原子力発電所の北には、中央構造線という断層があります。この断層は紀伊半島から四国を縦断して九州まで伸びる大断層で、近年活動した記録がないといわれ、その危険性を指摘する学者もいます。もしここで直下型大地震が発生したら。 それではなぜ、危険を承知で原子力発電所を受け入れるのか。次回はそのからくりと舞台裏を紹介したいと思います。
(居村 愛一郎) |
