一宮地区木造住宅耐震診断委員会


一宮市木造住宅無料耐震診断マニュアル(平成29年 4月改訂版
2017.04.01 委員会による改正
20160614  委員会による改正

(公社)愛知県建築士事務所協会 一宮支部

 

 

これまでお伝えしてきた診断時における注意事項及び診断報告書での比較的間違いの多い事項について整理し、チェックリストとして作成致しました。

□欄にチェックを入れるなど再確認をしたうえ、報告書を提出してください。

随時情報を追加・変更していきますので、耐震診断の折りには、目を通して再確認をいただくようお願い致します。



                           目  次

 

A.耐震診断・行動マニュアル

 

 

B.耐震診断報告書の綴じ方順

 

 

C.診断報告書作成マニュアル(各書類のチェックリスト)

Ⅰ.木造住宅耐震診断結果報告書(エクセル書式)

Ⅱ.診断書(WEE

Ⅲ.平面図

Ⅳ.写真



A.耐震診断・行動マニュアル

□担当建物の振り分けがあったら、早急に申込者へ連絡をすること。

先ず連絡を入れることで、申込者の安心感につながります。

申込者の要望をお訊ねし、土日のご希望であれば出来るだけ土日に診断してください。

「診断をしてやる」という態度は見せないこと。利己主義な申込者がいるかもしれませんが、しかし、親切に接してください。

 

□診断時間は建物規模にもよりますが、90分以上は費やすこと。

短時間の調査では信頼性が失われます。落ち着いて十分時間を掛けて調査をしてください。天井裏や床下も体半分以上入れるなどして写真を撮ってください。

 

   □混構造の建物、別棟状態の増築建物など、イレギュラーな建物は診断する前に担当チームリーダーに相談してください。

2×4・プレハブ・混構造・スキップフロアなど、本来診断できない建物は診断しても費用は払われません。また、増築されて別棟状態の建物・2階が分離してツイン状の建物など、2棟扱いとしたり診断不可であったりと、取り扱いはケースバイケ-スです。疑問を感じたら先ずはチームリーダーに問いあわせてください。

 

□報告書の提出期限は、申込者の都合で遅れる場合を除き必ず守ってください。

度々遅れる方につきましては、以降振り分けを控えることになります。都合の悪い時期は無理をせず、振り分け時にチームリーダーに断ってください。

 

   □依頼主への報告を終えたら、市役所へ診断報告書2部とWEEデータとアドバイス内容(エクセル書式)を提出する。

  報告書表紙の報告年月日を忘れずに記載すること。

市役所へ提出するWEEデータのタイトルは、「28138一宮太郎」とすること。パソコンで整理をしますので、「イ」や余分なスペースは入力しないでください。

USBメモリーを持参するかメールにて送付してください。

報告書は報告年月日の記載漏れが多いので、注意してください。

 

□損害賠償保険には加入していますが、調査時の事故に注意してください。

事故発生時の連絡先は、三井住友海上保険代理店

株式会社つつみ  TEL 052-801-8412

事故受付センター 0120-258-189

(公社)愛知県建築士事務所協会一宮支部の耐震診断員であることを伝えてください。同時に、担当チームリーダーにも連絡してください。

    □申込者から、直接キャンセルの申し出があったら、必ず市役所に報告してください。
診断日時の連絡をとったときなどに申込者から、診断のキャンセルの申し出があった場合は、必ず市役所に報告をしてください。



B.耐震診断報告書の綴じ方順

Ⅰ.木造住宅耐震診断結果報告書(エクセル書式)

Ⅱ.診断書(WEE

Ⅲ.平面図

Ⅳ.写真



C.診断報告書作成マニュアル(各書類のチェックリスト)

Ⅰ.木造住宅耐震診断結果報告書(エクセル書式) (報告書ver.3.2を利用して下さい。)

【表紙】:

□受付番号:半角6文字になっていますか。

「イ28138」(シリーズ名・年度・3桁受付番号)と半角で6文字入力 

(2桁の時は038と、0をつけてください。)

 

□耐震診断員:押印はしてありますか。

表紙3部に押印してください。(押印のコピーは不可)

 

【1ページ】:

    1.耐震診断を実施した建築物概要 

□各階床面積・建物所有者・所在地・その他各項目:WEEと整合していますか。

    3.現地調査結果(現地調査票)

□地盤・地盤種別:「愛知県防災学習システム:防災マップ」で

予想震度・液状化危険度を確認しましたか。

「愛知県防災学習システム:防災マップ」

http://www.quake-learning.pref.aichi.jp/

 入力シートの「19.予想震度」欄、20.地盤の状況(液状化危険度)」欄には、

上記防災マップで確認をした「震度」及び「液状化危険度」を入力してください。

 

□建物の重さ:WEEの建物重さと整合していますか。 

入力シートの「屋根仕様」欄・「外壁仕様」欄・「内壁仕様」欄を入力すると、建物の重さは自動的に判定されます。ここで判定された建物重さをWEEの建物概要シートへ記載して下さい。なお土壁の場合は屋根仕様に関係なく「重い建物」以上となりますので、ご注意ください。

 

【2ページ】:

□部分点検調査票:コメント欄に記載していますか。

調査内容欄で選択入力をしますが、その内容以外で特別に説明を加える場合は右端のコメント欄に記入してください。

・できるだけ記載するよう心がけてくだい。

・当該建物のコメントであることをチェックしてください。

□劣化度調査表:WEEの劣化度表と、内容は合っていますか。

部位の存在有とした場合は、劣化現象の項目を必ず選択してください。

「劣化有」とした場合は写真を添付しコメントを記入してください。

【3ページ】:

□上部構造欄 必要耐力Qr、上部構造評点edQu/Qr及び最小値:WEEの上部構造評点と合っていますか。

   異なっている場合には、入力シートの下記セルを見直してください。

86行~105行のBC欄(劣化度調査票)

127行~134行のBC欄(床面積A・必要耐力Qr・強さQu・配置などによる低減係数eKfl

 

【5ページ】:

□耐震改修工事のアドバイス欄: 以下の2項目は記載されていますか。
  ①「地震に対し安全な構造としてください」 ②「家具の転倒防止をお勧めします」     

①「地震に対し安全な構造としてください」は、全ての住宅に記載のこと。

          ②「家具の転倒防止をお勧めします」は、診断時の訪問の際、家具転倒防止を行なっていなかった住宅に対してのみ記載のこと。

 

□報告者欄:すべての欄に記載されていますか。

所属、所在地、資格、氏名、連絡先TEL。全て記載してください。

なお、連絡先TELは、連絡の取れるTEL番号を記載してください。

 

□お問い合わせ欄:以下の内容となっていますか。

一宮市まちづくり部住宅政策課 住宅政策グループ
電話0586-857010  ファックス0586-73-7809

住所 〒491-8501  愛知県一宮市本町二丁目5-

電子メールアドレス: jusei@city.ichinomiya.lg.jp

応対時間: 月曜日から金曜日(祝日および休日を除く)の午前9時から午後5時まで。

 

 

 

 

Ⅱ.診断書(WEE

1.建物概要

□④建物仕様:「木造住宅耐震診断結果報告書」(エクセル書式)の内容と合っていますか。

「軽い建物」、「重い建物」、「非常に重い建物」の選定は、エクセル報告書で判定させてから、それに合わせて選定してください。

 

□⑤地域係数:1.0となっていますか。

 

□⑥軟弱地盤割増:1.0となっていますか。

一宮市は全域で1.0 とし、割増は行わないこととしています。

 

□⑩床仕様:Ⅰを選択した場合、図面にコメントを記載しましたか。

床仕様Ⅰを選択した場合、「構造用合板t12以上、釘@150以下、根太@340以下を確認」などと図面に記載して下さい。これより劣る仕様はⅠを選択できません。尚、床仕様Ⅰ・Ⅱ・Ⅲは以下の仕様により分類しています。

 

資表5.2 床構面の分類 (木造住宅の耐震診断と補強方法「例題編・資料編」:P195

 

仕様例

床倍率

構造用合板12㎜以上、根太@340以下転ばし、N50150以下

1.00

木製火打90×90(隅長750)平均負担面積5.0㎡以下、梁背240以上

+幅180杉板12㎜以上、根太@340以下落とし込み、N50150以下

0.63

180杉板12㎜以上、根太@340以下落とし込み、N50150以下

0.39



    □⑫接合部:Ⅲを選択した場合、図面にコメントを記載しましたか。

・接合部Ⅲを選択した場合、「2階の出隅部の柱全てが通し柱であることを現地(又は図面)にて確認」などと図面に記載して下さい。

 

       ※注)既存平屋建物の外壁に接して通柱を建て2階を増築している建物は、接合部Ⅳとして診断して下さい。
              (改修時に何らかの改善を施すことにより接合部Ⅲが認められる場合があります。)

 

 

2.壁配置図

入力できる無開口壁、有開口壁の大前提は 基礎、土台、両端の柱、梁が有る事です。
(大前提の一部が欠けた場合は、0kN/mでも入力できません。) Q&AQ3.15Q3.70参照

 

□壁の位置、壁の仕様は平面図と食い違っていませんか。

 

□入力できる無開口壁のうち、耐力評価できない壁は耐力0kN/mの壁として入力してください。

例) ・コンクリートブロック造の腰壁で無開口壁

・石膏ボードで建設省告示第1100号に該当しない壁

 

    □入力できない無開口壁: 基礎、土台、両端の柱、梁が確認できないのに入力していませんか。

例) ・床柱付きの壁(頭つなぎが無い、床柱が梁まで届いていない等)

      ・階段下の壁(基礎が無い、上部に梁が無い等) 図1参照

      ・階段上の壁(下部に横架材がない)

 

 

 

 

□大屋根付きのポーチは面積に算入。WEEにも入力してください。

 

□土壁で梁下まで達していない壁は「横架材間7割以上」を採用してください。

内壁の土壁は、おおよそ梁下まで達していることはありません。原則として内壁は「横架材間7割以上」を入力してください。ただし、目視確認ができた部分のみ「横架材まで達する場合」を入力してください。

 

□筋かいの判断は以下に基づいていますか。

三ツ割など30㎜厚に満たない筋かいでも「30×90」と見なして構いません。Q&A Q3.51参照

筋かい15厚 びんた伸ばし以外は、耐力を評価しないでください。

筋かい90厚 M12ボルト以外は、耐力を評価しないでください。

 

□石膏ボード張(厚9以上)基準耐力1.1kN/mは採用しないでください。

精密診断法1では、石膏ボード厚12以上、くぎGN40、胴縁に@227.5、を基準耐力1.1kN/mとしています。これと同等強度のくぎの種別と間隔の石膏ボード厚9の壁の判定は困難です。原則として「石膏ボード(厚9以上)」は採用しないでください。

 

□合板(厚3以上)は採用しないでください。

「合板厚3以上」とは、くぎN25以上、四周打ち@200以下を基準としています。これを満足する合板壁はほとんどありません。原則として「合板(厚3以上)」は採用しないでください。ただし、目視確認ができた部分のみ、入力して差し支えありません。その場合、図面にコメントを記載してください。例)くぎN25以上、四周打ち@200以下を確認した。

 

□「上階のある壁」と「上階の無い壁」は、別々に入力していますか。

2のように、上階のある壁と上階の無い壁は、別々に入力して下さい。接合部耐力低減係数:Kjに誤差が出ます。ただし、同じ仕様の連続した壁であれば、面材の場合は一連の連続した壁として入力して差し支えありません。 黄緑色のテキストP.29参照

 

□掃出型開口壁、窓型開口壁を入力してください。(これらを有開口壁と言う) 水色テキストP.35参照

・基礎、土台、両端に柱、梁が無い場合、有開口壁を入力しないでください。Q&AQ3.15Q3.70参照

・掃出型開口壁は、梁芯からのタレ壁高さ360mm以上を確認しない限り、入力しないでください。また、内壁のタレ壁は、おおよそ梁下まで達していることはありませんので、入力しないでください。

・窓型開口壁(開口高さ1200mm以下)は、梁芯からのタレ壁高さ360mm以上と腰壁を確認しない限り、入力しないでください。(地窓は腰壁が無いので窓型開口壁の入力は不可)
・内壁の有開口壁を評価した場合、図面にコメントを記載してください。 例)基礎、土台、柱、梁を確認した。

・基礎・土台が無い玄関や勝手口の開口部等は、タレ壁があっても入力しないでください。Q&AQ3.15参照

・図3の片引き開口部は基礎・土台を確認し、さらにタレ壁材が梁下まで達していることを確認すれば、掃出型開口壁を入力できます。しかし、一般的に、開口部の下部に基礎が施工されてない。

 

  

□外壁で「ラスシートモルタル塗り」「木ずり下地モルタル塗り」「窯業系サイディング張り」を入力する場合、

気をつけていますか。

・戸袋部分はモルタル壁等が施工されていないことが多い。施工されていることが確認できない場合は耐力を評価できません。Q&AQ3.72参照

2階のモルタル壁等は、上下の横架材間にきっちりと施工されてない場合があります。一般的に、壁の下部1階の屋根に邪魔されて施工されてない。耐力を評価できません。




7.劣化度

□バルコニー:既製型バルコニーは「外壁との接合部」欄を入力しましたか。

    ○屋根据置式 金属製バルコニーや持出し式 金属製バルコニー

   ・「バルコニー手すり壁  外壁との接合部」欄の存在点数をチェック

外壁との接合部に雨水進入劣化のある場合 劣化点数をチェック

    ○バルコニーの袖壁が外壁本体と同様施工(一体施工)

   ・「バルコニー手すり壁  窯業系サイディング」欄の存在点数をチェック

雨水進入劣化のある場合 →劣化点数をチェック

   ・「バルコニー手すり壁  外壁との接合部」欄の存在点数をチェック

雨水進入劣化のある場合 →劣化点数をチェック

・「バルコニー  床排水」欄の存在点数をチェック

劣化のある場合 →劣化点数をチェック

 

□浴室:ユニットバスの場合、存在点数は「無し」と入力しましたか。

ユニットバスの場合は浴室の存在点数は無しとしてください。

また平面図にも、UBと追記しておいてください。

□劣化点数:やみくもにチェックをしないよう留意して入力してください。

劣化度を判定した部位は、写真を添付してください。

やみくもにチェックを入れないで、構造体に影響を及ぼす事項であるかどうかを判断して入力してください。

 

総合評価

□記入欄にチェック、注意事項欄、その他注意事項欄にコメントを記載しましたか。

記入欄へのチェックを忘れないようにしてください。

地盤種別の記入欄は、木造住宅耐震診断結果報告書の地盤種別と整合してください。

注意事項欄及びその他注意事項欄にも、できるだけ記載するよう心がけて下さい。

 

診断者・所属・連絡先欄

□診断者欄に氏名のみの記載となっていますか。

診断者欄以外は空白にしておいてください。



  

Ⅲ.平面図

1.建物概要

□方位・XY方向、各階床面積、壁の種別と仕様(土壁厚など)凡例、1/4ラインは

記入されていますか(図面はA3で作成)。

図面はWEEの平面と方向を統一してください。原則として図面はA3版横使いとし、A4に折って綴じてください。

 

□2階の位置は、記入していますか。

1階平面図に2階の位置を×印などで表記して、2階の位置を判りやすくしておいて下さい。

 

□診断書床面積と平面図の床面積が異なる場合、コメント記入していますか。

4尺巾の縁側や間延びした座敷などにより診断書床面積と平面図床面積が異なる場合があります。その場合、「診断書の床面積は標準モデルに置き換えた数値ですので、平面図の床面積とは異なる場合があります。」と記載してください。

 

□土壁の場合、梁下まで土壁の有無を確認するよう、コメント記入していますか。

土壁の建物の場合には、「耐震改修時には、土壁が梁下まで有るか無いかを確認のうえ、補強計画を行ってください。」と記載してください。

 

□その他に耐震改修の際の申し渡し事項などがある場合、コメント記入していますか。

・水回りの腰壁がCB造かRC造か判断できない場合には、「耐震改修時には、浴室・洗面所・台所の腰壁がCB造かRC造かを確認のうえ、補強計画を行ってください。」

・基礎の鉄筋の有無が判断できない場合には、「耐震改修時には、基礎鉄筋の有無を確認のうえ、補強計画を行ってください。」

以上のほかにも耐震改修時への申し渡し事項などがあれば、注意を促すようコメントを記載しておいてください。

 

□窓高さ、腰壁高さ、タレ壁高さを記入していますか。

・耐力上有効なタレ壁高さの確認が目的です。窓高さはサッシュ内法では無く額縁外~外寸法としてください。

 

□小屋裏、床下の点検口の位置は記入してありますか。

・小屋裏写真、床下写真の判断資料として役立ちますので、記入願います。

 

□劣化度を判定した部位の、位置と内容は記入してありますか。

・劣化箇所の改修の為に必要な情報ですので、劣化箇所の位置と内容を記入願います。

  

推奨平面図  を参考にしてください。
   注意事項例
      注1) 耐震改修時には、土壁が梁下まで有るか無いかを確認のうえ、改修計画を行ってください。
      注2) 耐震改修時には、トイレ・浴室・洗面室・台所周辺の腰壁仕様(CB造又はRC)を再度確認し、改修計画を行ってください。
      注3) 耐震改修時には、筋かいの有無及び位置・厚さを確認し、改修計画を行ってください。
      注4) 耐震改修時には、基礎鉄筋の有無を再度確認し、改修計画を行ってください。
      注5) 診断書・報告書の床面積は、標準モデルに置き換えた数値ですので、平面図に記載の床面積とは少し異なる場合があります。 


Ⅳ.写真
    □外観2枚以上及び小屋裏・床下・有開口壁の代表部分など、合計8枚以上ありますか。
    ・外観(対角線方向からの外観2枚以上)、小屋裏、床下、筋かい、金物類、基礎のクラック、劣化指摘箇所、有開口壁の腰壁タレ壁の代表部分など、枚以上を添付して下さい。
    ・撮影位置を記入して下さい。劣化指摘箇所はコメント等も記入して下さい。
    ・室内写真を撮る場合は依頼者の承諾を得るよう、配慮をしてください。

      □劣化を指摘した部分の写真は掲載しましたか。
     改修時において、指摘された劣化部分がどこなのか判らないことがありますので、写真の添付をお願いします。(必要に応じて平面図への記載もお願いします。)





参考文献