※ この記事は約7,600文字となり、読むのに35分~40分程度かかります。目次から興味のある項目へ直接移動できるので、ぜひご利用ください。
※ 本レポートの注目ポイントについては、TSUDOIリサーチ担当のコメント「本レポートに関する個人的な見解」にて纏めております。

注意事項
投資に関する判断は、個人の責任とリスク許容度に基づくものであり、慎重に行う必要があります。本情報は、特定の投資戦略や目的に合致することを保証するものではありません。以下の点を特に考慮して、自己判断で投資を行うようお願いします。

レイヤー1とは

レイヤー1は、ブロックチェーンの基盤となる部分で、一般的な建築物の土台に似ています。

建物が高く、安定して建つためにはしっかりとした土台が必要なように、ブロックチェーン技術においてもレイヤー1がしっかりしていなければ、上に乗せるサービス(ソフト/製品)が安定しない状態となります。

レイヤー1の役割として、ブロックチェーンの分散型ネットワーク上で管理されるトークンの取引やデータの記録と保存が行われる場所(プラットフォーム)です。また、分散型ネットワークの特性から、誰でも閲覧ができる状態となっており、情報を皆で共有する工程を担っています。この共有と分散化された性質が、取引の透明性と信頼性を高める働きをしています。

この分散型ネットワークによる共有の構造は、ブロックチェーンの中心的な特徴であり、不正な操作を防ぐ重要な役割も果たしています。

代表的なレイヤー1プロジェクト例:Ethereum(ETH), Cardano(ADA), BNBChain(BNB)  etc...

レイヤー1で行われるサービス開発について、レイヤー1ネットワーク上で開発されたサービス(製品)ごとに、独自のデジタル通貨であるトークンを作ることが可能でよく行われています。このトークンは、その製品だけで使える通貨となり、各製品の個性や独立性が強調され、多岐にわたるサービスが生まれています。

レイヤー1分野全体の課題

このレイヤー1には、セキュリティ、スケーラビリティ(拡張性)、分散化という3つの課題があります。これらの課題は相互に影響し合い、一方を強化すると他の側面が弱まる傾向があり、レイヤー1プロジェクトを開発するエンジニアは、様々なアプローチを検討してはいるものの、2023年8月現在この問題を完全に解決したプロジェクトは存在しておりません。

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セキュリティ
 システムを安全に保つ役割がありますが、強化すると処理速度が遅くなることがあります。

スケーラビリティ(拡張性)
 一度に多くのユーザーが取引を処理できるように対応する能力ですが、セキュリティの強化とのバランスが必要です。

分散化
 システムの透明性と耐障害性を高める役割がありますが、事業推進の効率や処理速度が下がることがあります。

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この3つの課題の解決は、ブロックチェーン技術の進展において重要な課題となっており、多くの研究者や開発者が取り組んでいます。

投資家からレイヤー1分野が注目される理由

この課題を解決できれば、ブロックチェーンの土台がしっかりと固まります。それは、家を建てる際の基礎がしっかりしている状態に例えられます。基礎が固まれば、上に何階も建てることもできるように、ブロックチェーン技術も本格的に普及し始めるでしょう。そうなれば、様々な既存のサービスがブロックチェーン技術を扱うことが可能になり、ブロックチェーンの市場もさらなる需要のもとで拡大を見込むことができます。

また、この問題を解決したレイヤー1プロジェクトは、将来的にレイヤー1分野で最も人々に求められるものになるかもしれません。投資家は、そのプロジェクトのトークンを、現在の価格で保有することで大きな利益が得られるのではないかと期待を寄せています。

このような理由で、

レイヤー1の市場が現在どうなっているのかについて把握することは、投資家にとって非常に重要なポイントとなります。

上記背景を把握したうえで、下記2023年第2四半期レイヤー1市場動向についてご覧いただければと思います。

TSUDOIリサーチ担当の考察
将来的には、どこか1つのレイヤー1が生き残るのではなく、プログラム言語のようにHPを作りたいならHTMLとCSSを利用するなど、○○を作りたいならXXのレイヤー1開発するというような形で、複数のレイヤー1プロジェクトが生き残るのではないかと想定しています。

2023年 第2四半期レイヤー1 市場動向

本記事は、仮想通貨の市場データや分析を提供する企業「Messari」の英文レポートを、日本語で分かりやすく解説した記事となります。
また、分析対象としては、Ehtereumをベンチマークに、下記15のレイヤー1プロジェクトについて分析を行っています。
Avalanche, BNB Chain, Cardano, EOS, Fantom, Hedera, NEAR, Polkadot, Polygon, SKALE, Solana, Stacks, Tezos, TRON, WAX

2023年4月~6月にあった主なイベント

参照元:MESSARI

① イーサリアムのShapellaアップグレード
イーサリアムは「Shapella」アップグレードを4月12日に成功させました。このアップグレードにより、イーサリアムはProof-of-Stakeに完全移行し、ステーキングからの出金を可能にしました。一部にはステーキング報酬の出金による売り圧力の懸念がありましたが、アップグレード後の数日で、ETHは10%の価格上昇を記録しました。

② ミームコインの流行
4月下旬から5月初旬にかけて、「PEPE」を中心としたミームコインが話題となりました。この需要によりEthereumのガス手数料が高騰したにも関わらず、Ethereum上での取引が継続され、5月5日にBinanceへの上場をきっかけにPEPEがおよそ17倍となりました。この流れのピーク時にはETHの価格が約5%上昇しましたが、その後人々の投資熱が冷めた結果、トークンの価格が下がりました。

③ Binance と Coinbase に対する SEC の申し立て

6月初め、アメリカ証券取引委員会(SEC)は、BinanceとCoinbaseに対して規制上のクレームを提出しました。ADA、BNB、MATIC、NEAR、SOLの5つのトークンが証券として疑問視され、これらのトークンは平均で29%の価格下落を見せた一方で、ETHは13%下落に留まりました。また、Robinhood(アメリカで有名な証券取引所)は、アプリ内からADA, MATIC, SOLの3つを上場廃止すると発表し、価格への影響を与えました。 

④ ブラックロックおよびその他の企業によるBTC ETF申請

6月15日にBlackRock(1000兆円規模の資産を運用する世界最大級の運用会社)がBTC ETFの申請を行ったことで、他の運用会社も、多く追随しました。このニュースに続き、ETHは強いパフォーマンスを示しました。SECのゲンスラー委員長はETHの証券性について明確にしなかったが、最近のSECのクレームやHinmanのメールから、Ethereumの規制状態が比較的安定していることが示唆されました。

まとめ

上記イベントの特に③ SECの申し立ての影響を受け、名前が挙がった5つのレイヤー1トークンの価格について下落が多くみられ、前四半期比-26%となっていました。一方で、SECに名指しされなかったEthereumは、①と④のような好材料もあり前四半期比2%とプラスで着地しているところが特徴的です。

他にも、上記記載はありませんが、XRP(リップル)裁判の判決が勝利だった影響も、レイヤー1トークンにとっても追い風材料になっています。

時価総額の推移

参照元:MESSARI

上記に記載されたレイヤー1の合計時価総額は、前四半期と比べ6%減少し、3060億ドルになりました。

アメリカ証券取引委員会(SEC)の規制のクレームにより、ETH(イーサリアム)以外のレイヤー1トークンはさらに減少しました。その結果、今四半期中、レイヤー1分野において、イーサリアムの市場占有率は、66%から73%へと+7%増加しました。

各レイヤー1の収益の推移

参照元:MESSARI

上記データは、各レイヤー1プラットフォームの活発な利用推移を分析する情報となります。ガス手数料の高い低いはありますが、一般的に、収益の上昇はプラットフォームの活発な利用を示す指標となります。

2023年第2四半期に、イーサリアムとトロン(TRON)は、レイヤー1ブロックチェーンによって生み出された収益の合計の93%を占めました。それぞれ四半期ごとの収益増加が顕著で、イーサリアムは85%、トロンは22%に増加しました。イーサリアムの収益は4月下旬から5月初旬にかけて急増しました。

これは、ミームコインの取引が増え、それに伴って取引の手数料(ガス価格)が上がったためとされています。ピーク時の5月5日に3200万ドル以上の収益を上げておりましたが、流行が落ち着くと、イーサリアムの収益は2023年第1四半期の水準に戻りました。

一方、トロンの四半期ごとの収益増加は、特定の急増期間がないまま、より着実に増加しました。

※レイヤー1ブロックチェーンから生み出される収益は、主に取引手数料、スマートコントラクトの利用料、ブロック生成時の報酬となります。
※レイヤー1で得られる収益は、ネットワークの維持・発展など、多岐にわたる目的で使用されます。この収益の流れによって、ブロックチェーンネットワークは持続的に成長していくように設計されています。

インフレーションとデフレーションの推移

参照元:MESSARI

上記情報は、各トークンのインフレーション(インフレ)率を示した情報となります。

第2四半期末において、BNBは、5.9%のデフレーション(デフレ)率を記録しました。そのデフレ圧力は、BNBチェーンの取引手数料の一部を収集し、Binanceチームが毎四半期トークンを焼却する機能からきています。TRONも同様に集めた手数料をすべて焼却し、第2四半期末には2.8%のデフレ率を記録しました。


一方でETHは、4月下旬から5月初旬のミームコイン熱の最中はデフレでしたが、次第に活動が減少し、最終的にはわずかにインフレとなりました。


トークンのインフレに関する補足

各プロジェクト毎に初期に設定されたトークン分配割合で明記してある利用用途についても影響してきます。ETH,BNB,ADAなどの主要チェーンは既に配布済みとなりますが、NEARやAVAXなどは、初期投資家やパートナー、補助金制度などへ四半期毎に数%ずつの分配が存在しています。

※投資家向け注目ポイント※


PoS報酬によるインフレのメリット

PoS(Proof of Stake)報酬によるインフレは、ただトークンを保有しているユーザーに比べ、ステーキングしているユーザー(ステーカー)にとって有利に働きます。インフレが進行するほど、ステーカーはインカムゲインとして受取る報酬のトークン数量も増えていきます。


焼却(バーン)によるデフレのメリット

デフレは、トークンの希少性を増加させる効果があります。トークン市場の総数が減少すると、それに伴ってトークンの価格が上昇する可能性が高まります。


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投資家視点での注目ポイント

一般的には、短期的にデフレメリットが大きく中長期的には、レイヤー1の需要拡大と共に、PoS報酬によるインフレメリットを享受できるステーキングに注目が集まっています。


ただし、短期的なデフレにより生まれたトークン価格の上昇を維持できるかどうか、PoS報酬によるインフレについても、レイヤー1のアップグレードなどによる短期的な期待と重なり、需要が先行する可能性もあります。これらの動きは常にレイヤー1市場全体の動向や、特定のレイヤー1のネットワーク利用率の増減などの情報と密接に関わっており、投資の際には、市場の大きな流れやプロジェクトの短期・長期の動向も合わせ、判断材料として考慮することが重要です。

アクティブアドレスの推移

参照元:MESSARI

上記情報は、各トークンの4月~6月(四半期)のデイリーアクティブアドレスの推移と成長率を示しています。

デイリーアクティブアドレスの前四半期比成長率は、非常に重要な指標とされています。


上記情報は、Avalanche C-Chainが142%という大きな差をつけたことを示しており、この成長はAvalancheでLayerZeroというブロックチェーンの相互運用性を実現するための技術がうまく機能したことにより引き起こされたと推察されています。また、Polygonは前四半期トップ5だった、Cardanoの位置まで成長してきていることが分かります。


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投資家視点での注目ポイント

このような情報は、各レイヤー1の成長、安定性、変動に関連する投資機会とリスクについて考察することができます。

上記情報からはAvalanche,TRON,BNBChain,Solana,Polygonがトップ5という好材料が読み取れ、特に前回5位にランクしていたCardanoの位置に、PolygonがランクしたことでPolygonについてより注目すべき銘柄の候補にするなどの考察ができます。

フルタイムでの開発者数の推移

参照元:Messari

開発者データの基準と現状

フルタイムの開発者の正確なデータを取得するのは難しく、本データは、Electric Capital社が出しているレポートを参考に開発者の活動を測定する基本的な基準を設定しています。このレポートでは、オリジナルのオープンソースコードをエコシステムに貢献する著者を開発者として測定し、月に10日以上貢献する人々をフルタイムの開発者としています。


フルタイム開発者の減少

記載されているレイヤー1ネットワーク全体のフルタイム開発者は、前四半期と同様連続で減少しています。今回は12%減少して全体として3,876人になりました。

イーサリアムの状況

イーサリアムは記載されているレイヤー1ネットワークの中で5番目に良い成長率(右グラフ)を示し、わずか7%減少しましたが、開発者数としては、1,901人のフルタイム開発者で大きな差をつけて首位を維持しています。イーサリアムのフルタイム開発者の数は、他のレイヤー1ネットワークの総数とほぼ同じでした。

TRONとEOSの成長

TRONとEOSは、前四半期(3月に計測した数値)と比べ、成長したネットワークとなりそれぞれ20%増の12人、8%増の39人となりました。


※実際には、上記数値よりも多くの開発者がかかわっていることが推察されますが正確な情報を把握するのは困難であるため、上記データを基に推移を可視化しています。

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投資家視点での注目ポイント

フルタイム開発者の数は、プロジェクトの健全性と将来の成長の指標となることが多い情報です。開発者が多いという事実は、そのプラットフォームへの信頼と関心が高いことを表しており、そのレイヤー1のネットワーク上で多くのDapps等の開発が進行する可能性があることを予測させます。上記のデータから、イーサリアムが開発者数において圧倒的な優位性を保持していることを示しています。

レイヤー1のエコシステムの分析

添付画像の項目について一部抜粋して解説いたします。

DeFi TVL(総ロックアップ値)

今四半期は、ほとんどのネットワークのDeFi(分散型金融)TVL(総ロックアップ値)が減少し、全体のTVLは、7%減の427億ドル(およそ6兆円)となりました。その中で、イーサリアムとTRONのトークンのTVL市場シェアは、82%から85%に増加しています。

また、個別の成長率を見ると、Cardanoは、新しいプロトコルであるIndigo、Liqwid、VyFinanceの実績によって前四半期比+14%の成長を遂げ、TRONは、USDT供給の急増により、前四半期比7%、年間通して48%の成長を遂げています。


DEXの平均的な1日の取引量

上記レイヤー1の分散型取引所(DEX)の平均的な1日の取引量は、前四半期比32%減少し、18億ドル(およそ2,500億円)となりました。

この情報と逆行するように、BNBチェーンは同期間に62%増加し、4億7100万ドル(およそ670億円)に達し、一時的ではありますがEthereumを上回りました。
Cardanoも182%増、600万ドル(およそ8.5億円)に成長しています。この情報では、各ブロックチェーンネットワークの成長と、新しいプロジェクトや取引の活発化を反映しており、特にBNBチェーンとCardanoが目立つ成長を見せたことがわかります。


ステーブルコインの時価総額

2022年7月1日時点で、Ethereumはレイヤー1のステーブルコイン市場の62%を占め、TRONは21%でした。その後、年間を通じてその差は縮まり、2023年6月30日時点でEthereumは56%、TRONは35%となりました。これらの動きは、SECの発言やディペッグなどのネガティブな事件などに、起因すると考えられます。(同じ期間中、USDTの総供給量は25%増加し、USDCの総供給量は51%減少しています。)


個々のステーブルコイン市場の拡大について

Cardanoは、USDTやUSDCを持たず、独自のステーブルコインプロジェクトを構築しています。中でもIUSDとDJEDというステーブルコインは、供給量が35%増加しましたが、まだまだ、他のネットワークのステーブルコイン時価総額に、追いつくにはまだ時間がかかりそうです。

Avalancheのステーブルコイン市場は7%成長し、13億ドルに達しました。前述の通り、USDCの総供給量が減少する中、Circleとの協力なパートナーシップのおかげで、Avalanche上のUSDCは21%増加し、さらに、Circlehは、ユーロペッグのステーブルコインEUROCもリリースしており、これらが扱えるAcalanche上のステーブルコインは、外国為替取引の触媒となる可能性があると言われています。

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投資家視点での注目ポイント

DeFi TVL(総ロックアップ値)は、各レイヤー1のネットワーク上で稼働するDeFiサービスにロックされている資産の総額を示し、そのレイヤー1の人気や信頼性の指標になります。

DEXの平均的な1日の取引量は、上記と同様に稼働するDeFiサービスの根幹でもあるDEX(分散型取引所)の平均的な1日の取引量を示し、そのレイヤー1の人気や信頼性の指標になります。

ステーブルコインの時価総額は、DeFi投資を行う際に多く利用されることから投資環境がどの程度整っているかや、そのレイヤー1上のサービスを扱う上での安全性と信頼性の指標とされています。また、このような重要な指標として考えられるステーブルコインは、ハッキング等の信頼性を揺るがす事件があるとそのレイヤー1ネットワーク全体のセキュリティリスクを気にする声が高まる傾向にあります。

TSUDOIリサーチ担当のコメント

ここからは、

・レイヤー1ブロックチェーンの現状

投資のチャンス

本レポートに関する個人的な見解
について解説します。

レイヤー1ブロックチェーンの現状
レイヤー1ブロックチェーンの課題と競争
レイヤー1とは、ブロックチェーン技術の土台となり、ここでの開発と改善が進むと、ブロックチェーン業界全体が成長すると言えるでしょう。ただし、イーサリアムなどの主要なレイヤー1プロジェクトにおいても、まだ成熟していないため、前述の通り技術的な3つの課題や、競合他社との差別化を図っている開発段階となります。

投資のチャンス
巨額な時価総額のトークン売買
2023年8月現在、この分野は開発段階となるため、実際の社会への導入がなされてない段階となりますが、すでに多くのトークン(仮想通貨)が大量に売買されています。これは特殊な状況であり、実際の需要がない段階で投資のチャンスがあるとも言えます。
(現状投資的な需要が先行し、実需をベースにした需要が足りていないという意味合い)

現段階でのインフラ投資の収益性
ブロックチェーン分野への投資は、大きく分けて、技術の基盤(ハード/インフラ)と、その上で動くサービス(ソフト/製品)の両方への投資が考えられますが、基盤が成熟してない現段階では、前者への投資の収益性が高いという考え方もできます。(個人的な見解を含む言い回しとなります。)
これは例えるなら、ゲーム機の本体(インフラ)開発企業とゲームソフト(製品)開発企業への投資や、道路(インフラ)と自動車(製品)の関係に似ており、どちらもインフラが成熟してない現在においては、インフラへの投資メリットがたかいという見方ができます。

以上の観点から、レイヤー1ブロックチェーンの分野は投資の視点で非常に注目することができます。

本レポートに関する個人的な見解

Shapellaアップグレードや市場でのシェア率を考慮すると、イーサリアムは引き続き勢いを感じる存在となっています。さらに、各分野で比較的上位3位にランクインしているBNBChainも安定した成長を遂げていると感じています。

短期的な視点から見れば、アクティブアドレスの増加が見られるAvalancheやデフレーション率の高いTRONに対する注目が高まっています。

特に、レイヤー1のエコシステムの分析画像から、DeFi(分散型金融)の総値ロック量(TVL)やステーブルコインの時価総額を評価すると、TRONは前四半期に比べてDeFi TVLが7%増加し、ステーブルコイン時価総額が1%増加した一方、AvalancheではDeFi TVLが18%減少し、ステーブルコイン時価総額が7%増加しています。

特にAvalancheのDeFi TVLの減少が気になる部分ではありますが、全体として比較的良い材料が揃っていると感じます。したがって、投資対象としての検討の余地があると考えられるでしょう。


※上記の意見は私個人の考えにすぎません。投資に関しては、各自の判断と責任において行うようお願いいたします。

※注意点※

当ページ中のいかなる内容も将来の運用成果または投資収益を示唆あるいは保証するものではありません。最終的な投資決定はお客様ご自身の判断でなさるようにお願いいたします。