第104回全国高等学校野球選手権大会神奈川県予選が開幕しました!
高校野球と言えばやはり「アルプスからの応援」ですね!
グラウンドに立つことが出来ない選手たちが、グラウンドで試合をする選手と同じ気持ちになって戦います。
そんな応援練習の一コマを取材しました。
今年の藤沢翔陵野球部応援リーダー指揮を務めるるのはこの3人
足達球牙(2年・湘南クラブ出身)
鈴木翔貴(2年・湘南クラブ出身)
吉村一真(2年・中本牧シニア出身)
応援練習の合間に三人に取材をしました!
広報:応援練習に熱が籠っていますが、これから夏の大会が始まりますがどんな気持ちですか?
足達:昨年は県大会ベスト4という結果のチームですが、その結果に浮つくことなく1つ1つの試合を大切にしていきたいと思っています。
広報:足達くんはグラウンドではなく、スタンドからの応援ですが、どんな心境ですか?
足達:自分は転校生のため今年は試合にはでることができませんが、来年は自分がグラウンドに立ってチームの勝利に向けて頑張っていきたいと思っています。
広報:鈴木くんはどんな意気込みで応援をしようと思いますか?
鈴木:チームが勢いを持って盛り上がれるように、そして勝てるように応援をしていきたいと思っています。
広報:応援練習で難しいことはどんなことですか?
鈴木:自分たちが入学してから試合をスタンドからチームで応援することがなかったため、応援をするイメージ共有という部分が難しいです。
広報:応援練習の工夫はありますか?
鈴木:1アウトランナー2塁など、実際の試合展開を想定してその場面をイメージして応援練習をしています。
広報:吉村くんは春、秋とベンチメンバーでこの夏はスタンドからの応援ですが、どんな心境ですか?
吉村:背番号をもらえなかったのは自分の実力不足しかないため、悔しい気持ちはあります。
広報:そうすると来年は自分がグラウンドに立つという気持ちは強いのでは?
吉村:そうですね。3年生にもなるので、しっかりと練習を重ねてチームを引っ張る選手になりたいです。
広報:応援にかける意気込みを一言!
吉村:球場全体が翔陵を応援しようという空気を作っていきたいと思っています。
応援は10人目のプレーヤー
広報:ここで監督の川俣先生にお話を聞いてみました。応援とは監督にとってどのようなものですか?
川俣:そうですね、高校球児であれば誰でもグラウンドに立って試合をしたい。この気持ちは全員もっています。うちの選手たちは正直野球をやるために本校へ入学してきている選手が多いです。それでもベンチに入れる人数は決まっています。
ベンチに入れないメンバーは「なんで俺が出れないんだ」という気持ちが強いです。ですから試合に出るメンバーを応援しようという気持ちになるのは難しいことだと思います。応援をするために入学はしていませんからね。
広報:そうですよね。それでも応援練習をしていますが、何か言葉をベンチに入れない選手には声を掛けたんですか?
川俣:「試合に出られないなら応援をしろ」だけです。
広報:意外とシンプルな言葉ですね。
川俣:色々言葉をかけても伝わらないですし、納得できないです。自分が同じ立場だったら何を言われても納得なんかできないです。スタンドから応援をすることで、「もっと練習をして来年は自分がグラウンドに立つんだ」という気持ちが自分から湧き上がってこなければ、グラウンドに立つことはできません。悔しい気持ち、そしてもっと強くなりたいという気持ちは教えても理解できません。自ら感じ取るしかないと思っています。
広報:男子校ならではというところですね。
川俣:男子校というよりも、社会に出たらそんな優しくはないです。自分がどうするか、どうしたいか?それを野球を通じて教えたいだけです。 グラウンドに立つことができない。それなら今の自分にできることは何か?そうやって今の自分にできることを全力でやる。感情だけで動くのではなく、今できることを大切にし、できることを増やしていってもらいたいです。
広報:今できることを大切に。大事なことですね。
川俣:野球をやっていて応援は本当に選手を強くします。応援をしなさい!というよりも自分たちが一緒に練習してきたメンバーが試合をしているのを見て本気で応援をできなければチームとして強くはならいです。1人で野球はできません。チームスポーツです。心からチームを応援する気持ちを持てるチームが最後勝ち上がっていくと思います。
甲子園のアルプスを見ても、控えの選手が真剣に応援してます。いい選手がいるから強いのではなく、そういう気持ちになれる選手が多いから強いんです。スタメン9人を応援する10人目のプレーヤーがいいチーム。それが強いチームの1つの条件だと思います。
広報:ありがとうございました。
左から
足達・鈴木・吉村