1日目
早朝6:30に羽田空港に集合し、昨年と同様の8:55発の便に乗り、11:30に台北空港に到着しました。
現地のガイドと合流した後はバスで台北市内を見学し、最初に「新富町文化市場」を訪れました。約80年前に建てられた建物をリノベーションして活用しており、昔と今が調和した独特の雰囲気が印象的でした。生徒たちは展示を見学したり写真を撮ったりしながら、興味深く過ごしていました。
その後、清代の街並みが今も残る「剥皮寮」を見学。剥皮寮には台湾の昔懐かしい遊び道具が多く展示されており、生徒たちは輪投げやピンボール、ビン立てなどに挑戦し、台湾の歴史や文化を感じていました。さらに、「龍山寺」を参拝した際には、たくさんの種類のあるお守りを見ながら、それぞれの願いに合わせて選んでいる様子が見られました。
台北市内の散策を終えた後は、台湾高速鉄道に乗り、高雄へ向かいました。日本の新幹線とほとんど変わらないデザインや快適さに、生徒たちは驚きの声をあげていました。
移動と見学が盛りだくさんの一日でしたが、生徒たちは元気に過ごし、充実したスタートを切ることができました。
清の時代からの歴史が残る「剥皮寮」
パワースポットとしても有名な「龍山寺」
昔の市場をリニューアルした「新富町文化市場」
高速鉄道に乗って高雄まで移動
2日目
快晴に恵まれ、日本の夏とはまた違う、湿度の高い台湾特有の暑さの中で一日がスタートしました。
午前中は「国立科学工芸博物館」を見学しました。東南アジア最大級の規模を誇る科学館として知られており、館内には地震体験装置や工業用ロボットの操作など、体験型の展示が数多く設けられています。生徒たちは興味津々に回りながら、科学や技術の仕組みを実際に体験し、楽しく学んでいました。
午後は「蓮池潭」にある「龍虎塔」を訪れました。龍の口から入り、虎の口から出るというユニークな構造の塔で、塔の上からは蓮池潭の美しいパノラマが広がり、暑さを忘れるような開放感のある景色を楽しむことができました。その後は、「世界で最も美しい地下鉄駅」で第2位に選ばれたこともある、地下鉄MRTの「美麗島駅」を訪れました。駅構内には世界最大級のステンドグラスアートが広がり、光のショーも楽しむことができました。
夕方には、高雄市南西部にある林園区へ移動し、ホストファミリーとのマッチングが行われました。対面式には林園区長や林園高級中学校の校長先生もご出席くださり、心温まる盛大な歓迎を受けました。生徒たちは少し緊張した様子を見せながらも、これから始まる2泊3日のホームステイに期待を膨らませていました。
「国立工芸博物館」を見学している様子
大きな口を開けた龍から「龍虎塔」に入る様子
「美麗島駅」で記念撮影
ホストファミリーとの対面式
3日目
午前中は「林園高級中学」を訪問し、現地の高校生と一緒に授業を体験させていただきました。
今回は、クラゲの生態について学ぶ生物の授業と、環境問題とアートを融合させた美術の授業に参加しました。
普段の授業とは異なる学びのスタイルに触れ 、生徒たちは新たな発見を楽しんでいました。
また、現地の生徒の皆さんとはすぐに打ち解け、言葉の壁を越えた交流を楽しむことができました。
午後は、石油工場である「中油林園工場」を訪問し、実際に工場内を見学させていただきました。
企業の概要についての説明の後には、簡単なクイズや企業グッズのプレゼントも用意していただき、楽しく分かりやすく学ぶことができました。
「林園高級中学」の皆さんと記念撮影
クラゲの研究の授業に参加している様子
海洋ごみを活用したアート作品づくりに挑戦
「中油林園工場」へ企業訪問
4日目
2日間お世話になったホストファミリーともお別れの時を迎えました。現地のお土産だけでなく、日本語の手紙をいただいた生徒もいて、かけがえのない思い出を作ることができたようです。
今回のメインプログラムの一つである、高雄市のメトロ企業「高雄MRT本社」へ訪問しました。
高雄MRTは地下鉄だけでなく、路面電車の運営も行っており、日本との交流にも積極的に取り組んでいます。昨年は「江ノ電」や「おやつカンパニー」とコラボしたラッピング列車が、両地域で走行していたとのことです。
午後は、「高雄ぶらりパス」を使って、高雄市内の地下鉄・路面電車・フェリーを実際に利用しながら、公共交通機関の利便性を体感しました。現地の大学生と一緒に市内を巡り、高雄の魅力に触れる楽しいひとときを過ごしました。
ホストファミリーとお別れ
「高雄MRT」社員の方々と記念撮影
実際に車両内のシステムを体験しました
現地の大学生とメトロに乗って高雄市を散策
5日目
高雄から嘉義へ移動し、「阿里山森林鉄道」に乗車しました。「阿里山森林鉄道」は、日本統治時代に林業用として建設された山岳鉄道で、現在は観光鉄道として、嘉義から標高2,000mを超える阿里山へと向かいます。
列車はガタゴトと揺れながらゆっくり山道を登り、美しい自然の風景とともに、日本の技術が生きる歴史ある鉄道旅を楽しむことができました。
夕食は北京料理をいただき、円卓を囲んで和やかな雰囲気の中、楽しく食事をすることができました。
その後は、楽しみにしていた夜市での自由行動です。限られた時間でしたが、生徒たちは屋台のゲームや買い物を存分に楽しんでいました。
「阿里山森林鉄道」に乗車している様子
「阿里山森林鉄道」と記念撮影
夕食は北京料理を楽しみました
「文化路夜市」散策の様子
6日目
午前中はドライアイスの工場である「冷研科技観光工場」を見学しました。こちらの施設は一般公開されており、さまざまな体験を通してドライアイスの仕組みや用途について楽しく学ぶことができます。社長自ら企業の概要やドライアイスの活用について丁寧にご説明いただいた後、生徒たちはドライアイスを使ったエアホッケーや、洗浄技術を応用した帽子への文字・イラスト入れなどの体験に挑戦し、興味津々の様子で取り組んでいました。
午後は、「檜意森活村」を訪れました。昔の日本家屋が立ち並ぶ、台湾版の“江戸村”のような趣ある場所で、生徒たちは家族や友達へのお土産を考えながら、パイナップルケーキをはじめとした台湾ならではのお菓子や雑貨の買い物を楽しみました。
「冷研科技観光工場」での企業説明の様子
ドライアイスを使ったエアホッケーを体験
ドライアイス洗浄技術で帽子に文字を入れる体験
「檜意森活村」にてボランティアガイドさんと記念撮影
7日目
嘉義から新幹線で台北に戻り、「国立故宮博物院」を訪れました。館内には、中国の歴代王朝が受け継いできた美術品や文化財が数多く展示されており、その文化的価値の高さを実感できる場所です。ガイドさんが見どころをわかりやすく丁寧に解説してくださり、生徒たちは真剣な表情で耳を傾けながら、当時の歴史や人々が大切にしていたものの意味について学んでいました。
午後は、生徒たちが楽しみにしていた「九份」観光です。当初の天気予報では雨でしたが、到着時には空が晴れ始め、風情ある街並みをゆっくりと歩くことができました。九份のノスタルジックな雰囲気は、まるで映画『千と千尋の神隠し』の世界に入り込んだかのようで、生徒たちもその幻想的な景色を満喫していました。
世界有数の美術品を展示する「国立故宮博物院」
清朝時代から縁起の良いものとされる「翠玉白菜」
赤提灯が並ぶ、九份の人気フォトスポット
九份からの綺麗な夕日も楽しめました
8日目
最終日は、台北市にある「中正紀念堂」を訪れました。ここは、日本統治後に台湾を率いた蒋介石総統を記念して、1980年に建てられた歴史的な建築物です。訪問時には、約10分間にわたる儀仗隊の屋外行進を見ることができました。銃を持った儀仗兵たちが息をぴったり合わせて行進し、敬礼や足踏みを披露する姿に、生徒たちは静かな緊張感とともに引き込まれていました。
その後、台湾での最後の買い物を楽しんだのち、空港へと向かいました。
8日間にわたり親切に案内してくださった現地のガイドさんと名残惜しくお別れの時間を迎えました。生徒たちは感謝の気持ちを伝え、ガイドさんは最後まで笑顔で見送ってくださいました。
「中正紀念堂」にて記念撮影
「中正紀念堂」にある立体アートに挑戦
空港で現地ガイドさんと最後のお別れ
生徒たちを最後まで温かく見送ってくれました