本市では全36の市立中学校・義務教育学校が、それぞれ主体的に「職場体験」を実施しています。体験日数や実施時期は、学校により異なりますが、多くの学校が2学年の生徒を中心に実施しています。
一つの職場に2~4名を受け入れていた だくことが多いですが、1名の場合や 10名以上の場合もあります。それぞれの事業所によって 異なります。
本市では全36の市立中学校・義務教育学校が、それぞれ主体的に「職場体験」を実施しています。体験日数や実施時期は、学校により異なりますが、多くの学校が2学年の生徒を中心に実施しています。
一つの職場に2~4名を受け入れていた だくことが多いですが、1名の場合や 10名以上の場合もあります。それぞれの事業所によって 異なります。
(1)職場体験の目的
「中学生職場体験」では、各学校でそれぞれ目的を設定しておりますが、一般的には次のようなことを目的として実施されています。
〔自己理解・自己管理能力〕
・自分の長所や適正等について考え、自己を見つめ直す。
〔人生観・キャリアプランニング能力〕
・働く人の後ろ姿を見て、生きていくことの素晴らしさを実感する。
・自分の人生は自分でつくるものである、という意識をもつ。
・自分の人生を肯定的に捉え、希望や目標をもって生きていく気持ちが生まれる。
・自己の生き方や将来の進路計画について考える。
〔勤労観・職業観・社会観〕
・やりがいや喜びを体感し、働くことの楽しさを知る。
・大変さや苦労を体感し、働くことの厳しさを知る。
・働くことの尊さや大切さを実感し、その意義をより深く考えるようになる。
・職業について体験的に理解を深め、将来の職業選択の参考とする。
・実社会にふれることで、将来自分が生きていく「社会」について理解を深める。
〔課題解決能力〕
・体験(事前事後を含む)を通し、思考力や判断力、資料活用力、行動力等を高める。
・自己が直面する課題に対し解決策を考え、責任感をもって行動できるようになる。
〔人間関係形成・社会形成能力〕
・普段接することが少ない異なる世代とのコミュニケーションがとれるようになる。
・自他の立場の違いや思い、全体の状況を考え、適切な判断ができるようになる。
・社会的なルールやマナーを身につける。
・相手を理解し共に生きようとする心や優しさをもつようになる。
・チームワークの大切さを実感する。
・自分を支えてくれる周囲の人に対し、感謝の気持ちをもつようになる。
・地域とのふれ合いを通し、地元への愛着や誇りをもつようになる。
〔学校生活の充実〕
・中学校等での学習が将来の自分にとって意味があることだと気づき、学習や生活に意欲的に取り組むようになる。
「職場体験」を通して、各学校が設定した目的を少しでも達成することができるよう、事業所の皆様にも職場体験の目的を共有していただき、子どもたちの学びを支えていただきたいと思います。
(2)体験内容について
「どんな仕事をさせたらよいか。」「何のために職場体験をするのだろう。」「生徒は何を学びたいのだろうか。」といった戸惑いの声を耳にします。
「働くことそのものを体験する」「働く人の姿に接する」「仕事に対する思いや考えに触れる」・・・それら全てが生徒にとっては「学び」となります。事業所の皆様が日頃から大切にされていること、生徒に伝えたいことを率直に語っていただくことが何より生徒の心に響きます。
それぞれの職場には多様な仕事があると思います。
〇「働く喜びを実感できる仕事」と「働く厳しさを実感できる仕事」
〇「人と接する仕事」と「人を支える仕事」
〇「一人で行う仕事」と「協力して行う仕事」
〇「正確性や迅速性が必要な仕事」と「創造性的な工夫が必要な仕事」など
タイプの異なる仕事を経験させていただくことで、ものごとを多面的に捉える力が育ちます。
これらの仕事を、一人の力で、またはサポートを受けながらもやり遂げる過程で、生徒はさまざまなことを学びます。また中学生にはできないような高度な仕事も、手伝わせていただくことで、社会人として働く人のすごさや仕事の奥深さを体験できるでしょう。限られた時間の中ですが、生徒に多くの体験をさせてください。
(3)中学生と接するにあたって(教育的な配慮のお願い)
中学生は思春期に入り、自らの生き方を模索し始める時期であり、気持ちも揺れ動きがちです。また、一人一人にはさまざまな背景があり、個性も十人十色ですが、どの生徒もかけがえのない素晴らしい個性をもっています。ぜひ、温かい気持ちで見守り接してください。
【認める、褒める】
良かった点、努力した点、成長した点に目を向け、認めて、褒めてあげてください。「大きな声で挨拶ができない」「集中力が長く続かない」などの姿が見られる時もあると思います。生徒自身が苦手としている部分を克服しようとしていると感じた時は、ぜひ、支援をしてあげてください。生徒は自分の成長を感じ、大きな自信をもつことができるようになります。
【対話の機会】
日頃から大切にしていること、考えていることを伝えてください。人生の先輩から「仕事の大変さや楽しさ」「将来なりたい職業に就くためには今どうすることが大切なのか」等を聞くことで、職業観や人生観が育まれます。また、生徒自身が感じたことや考えていること、将来への思い等を話す場面もつくっていただくなど、対話の機会を多く持ってください。
【毅然とした対応】
仕事(社会)の厳しさを体験することも目的の一つです。必要な時には、毅然とした態度で注意をしていただきたいと思います。その際「なぜ、いけないのか」という理由も説明した上で、「どうすればよかったか」ということを考えさせていただけると、生徒の成長につながります。
【健康・安全に配慮】
特別に子ども扱いしたり、お客さん扱いしたりする必要はありませんが、危険な仕事や過度に厳しい作業は控えてください。生徒の集中力や体力は大人と比べて十分ではありません。適度な休憩を入れるなどご配慮をお願いします。