当研究室では、真空成膜技術を駆使して、機能物性の発現が期待される無機固体物質(合金、金属酸化物など)の薄膜化に取り組んでいます。バルク不安定な相の安定化による新物質創製や積層構造における界面物性制御を通して、無機固体の物性を人工的に拡張・増強するための学理を構築するとともに、見出した物質や機能を各種材料やデバイスへと応用することにも力を入れています。学内外の研究室(東京大学、東北大学など)との共同研究を通して、発展的な物性評価実験にも取り組んでいます。
配属を検討中の立教生のみなさんへ:nmスケールの厚みの薄膜では、二次元性や界面の効果により、大きな結晶や粉末状の試料(バルクと言います)で知られているものとは異なる相(新物質)や性質(新物性)が生じることがあります。さらに、試料自体が極めて薄く、省資源化や軽量化のメリットがあるため、応用にも適しています。このような様々な分野の交差点である薄膜の研究では、若いみなさんの柔軟な発想が大きなブレークスルーにつながります。ぜひ一緒に、薄膜の魅力と可能性を追求し、立教オリジナルの成果を世界に発信しましょう!
藤原 宏平
准教授(PI)・JST創発研究者
E-mail: kfujiwara_at_rikkyo.ac.jp
Researchmap
M1 井川 僚哉、古川 加惟
B4 6名
B3 6名(研究実験2履修者)
写真は2025春時点
卒業生 2024年度学部卒5名
大学院博士後期課程生を募集中!
当研究室では、JST創発RAとして経済的支援を受けながら、研究に取り組むことができます。博士後期課程は当研究室で一緒に研究しませんか?薄膜やデバイスの研究に興味のある方(未経験者も大歓迎!)、詳しくは藤原までお問い合わせください。
非平衡性の強い真空プロセスを介して、バルク不安定相(高圧相・高温相など)や薄膜新物質を安定化し、電子状態や物性を解明します。
Commun. Mater. (2020).
Chem. Mater. (2020).
APL Mater. (2019).
特殊な原子配列や結晶格子の対称性に起因して生じる物性を各種応用に適したアモルファス薄膜に取り組むことに挑みます。
Nature Commun. (2023).
Sci. Rep. (2019).
Nature Commun. (2013).
次世代の電子素子、スピン素子、熱電変換素子などへの応用が期待されている現象に着目し、優れた特性を示す物質・材料を開発します。
Commun. Mater. (2024).
Nature Phys. (2024).
Commun. Mater. (2021).
全業績は Researchmap を参照ください。
"Epitaxial thin films of the kagome-lattice topological semimetal CoSn grown using an ultrathin Co seed layer"
T. Ikawa and K. Fujiwara, J. Appl. Phys. 138 115301 (2025).
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立教大学理学部化学科 4号館4131室
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