柳田 達雄(YANAGITA Tatsuo)
工学部 基礎理工学科 数理科学専攻 教授
大学院 工学研究科 先端理工学コース 教授
研究テーマ:
河川、気象、天体、地震、動物模様などの現象シミュレーション / 分子動力学 / モンテカルロ法 / カオス・フラクタル
カオスや自己組織化、反応拡散系の数学は、「単純なルールから、なぜ複雑で美しい模様や動きが生まれるのか」を考える学問です。たとえば、雪の結晶、シマウマの模様、化学反応で広がる波も、数式で表すことができます。方程式やコンピュータシミュレーションを使うと、自然の中にひそむ「形が生まれるしくみ」を見つけることができます。数学は、世界の不思議を読み解くための強力な道具なのです。
天体力学では、太陽・地球・月のように重力で引き合う天体の動きを考えます。2つなら比較的計算しやすいですが、3つになると急に複雑になり、これを三体問題といいます。さらに多くの天体が集まる重力多体系では、星団や銀河の複雑な動きが生まれます。こうした考え方は、ロケットの軌道設計にも役立ちます。月や惑星の重力をうまく利用すると、少ない燃料で遠くまで進めます。宇宙探査は、天体力学の知恵を生かした挑戦です。
熱い空気が上がり、冷たい空気が下がる――そんな身近な流れから、雲のでき方や大雨、台風の動きまでをコンピュータで再現できるのが数値シミュレーションの魅力です。見えない空気の流れを「見える形」にできるので、自然のしくみを直感的に学べます。数学・物理・情報を使って、地球の不思議を自分の手で解き明かす体験ができます。