所属:人文学部 国際コミュニケーション学科

職位:教授

学位:修士(文学)

発行機関:台湾大学

■教員業績

  • 2021年からVR技術の語学教育への導入を試み、2022年度の科研基盤研究(C)「VRを活用した外国語教育と教材の開発」(代表)、科研基盤研究(C)「VR空間における『学びの場』の構築による外国語学習モデルの研究開発」、代表:大前智美(大阪大学)研究分担者として採択される。

  • 2019年度の科研基盤研究(C)に採択されたため、かねて開発中であった音声認識機能を活用した発話学習システム「ST lab」の開発を本格的に開始し、引き続き授業での活用と効果の検証を行っている。

  • 開発したソフトが新聞で報道されたため、ソフトの使用申請が急増し、県内他大学や高校、専門学校でも利用が始まる。

  • 4月からは動画投稿のスマホアプリ「Flipgrid」を使って、台湾の高雄科技大学の応用日本語学科の学生と交換授業を開始。

  • 8月上旬にオンラインで行われた2020 PC Conferenceにおいて、開発したソフトのドイツ語教育に関する活用と効果について報告した。

  • 8月15日には、アメリカの中国語教育に関する専門誌「Technology and Chinese Language Teaching」が初めて出版する3冊組の論文集に投稿し、年末には査読を通過したが、アメリカでのコロナ感染拡大の影響を受け、出版作業が滞っている。

  • 8月に行われた本学の教職員研修では、語学のリモート授業について報告を行った。

  • 10月には、多言語教育の試みを行っている大阪大学サイバーメディアセンターの市民講座で、中国語の講師を務める。


<学会発表>

  • 「初級中国語におけるVRの可能性 ―Mozilla Hubsの活用を通して―」、e-Learning教育学会第20回研究大会、2022年3月12日、オンライン開催

  • 「音声認識機能を使った自立型発音学習」、大前智美・渡邉ゆきこ、2020PC Conference、2020年8月20日、オンライン開催

  • 「中国語音韻検索システム開発と音声認識機能を使った発音学習の試み」、2019PC Conference

  • 「中国語の音韻検索システムを使った弱点克服練習の作成」,e-Learning教育学会第17回全国大会,2019年3月,常葉大学(静岡)

  • 「発話を促す多言語教材の開発 ―外国語教育における音声認識・合成APIの可能性―」渡邊ゆきこ,大前智美,2018PC conference,2018年8月,熊本大学

  • 「国際的な中国語検定『漢語水平考試』(HSK)過去問データベース化」,e-Learning教育学会大13回全国大会,2015年3月,大阪大学

  • 「音声入力システムを使った中国語の発音指導」,e-Learning教育学会第13回全国大会,2015年3月,大阪大学

  • 「『語言學習管理系統』在華語教學上的運用與成效 ―以日本小型大學的實驗性課程為例―」,(A Study on Results of Applying Learning Management System for Language Course in Chinese Language Class: An Examination of Experimental Class in a Small-Scale College in Japan),第十屆世界華語文教學研討會,2011年12月,台北

  • 「中国語教育における授業教材の効率化 ―マルチメディア辞書の中国語対応―」,e-Learning教育学会大9回全国大会,2011年3月,大阪大学


<研究会発表>

  • 「VRを使った中国語教育の試み」、オンラインセミナー「ICTを使った中国語教育」、主催:清原文代(大阪府立大学)、2021年8月

  • 「VR(仮想現実)を使った中国語教育の試み」、2019年度ICT利用による教育改善研究会、公益社団法人・私立大学情報教育協会


<学会講演>

  • 「VR x 教育 語学教育の可能性」、台湾日本教育学会招待講演、2022年2月19日、オンライン開催


<論文・実践報告・研究ノート>

  • 「Teaching Chinese Pronunciation with Pronunciation Training Software: An Empirical Study」、Yukiko WATANABE、Tomomi OMAE、Satoru ODO、『Online Teaching and Learning Chinese in 2020』、pp.234-246、 National Foreign Language Resource Center (NFLRC)、2022年3月(査読あり)

  • 「音声認識機能を使った自立型発音学習」、大前智美・渡邉ゆきこ、2020 PC Conference, pp.233-236、2020年8月(査読あり)  

  • 「中国語音韻検索システム開発と音声認識機能を使った発音学習の試み」、渡邉ゆきこ・大前智美、PC Conference2019, 2019年8月  http://gakkai.univcoop.or.jp/pcc/2019/papers/pdf/pcc023.pdf

  • 「VR(仮想現実)を使った中国語教育の試み」、小渡悟・渡邉ゆきこ、2019年度ICT利用による教育改善研究会発表論文集、公益社団法人・私立大学情報教育協会 (査読あり)

  • 「Investigating the Effect of Chinse Pronunciation Teaching Materials Using Speech Recognition and Synthesis Functions」、Yukiko WATANABE・Tomomi OMAE・Satoru ODO Technology and Chinese Language Education, Vol.10 Number 2, December 2019, http://www.tclt.us/journal/2019v10n2/watanabeomaeodo.pdf (査読あり)

  • 「発話を促す多言語教材の開発 ―外国語教育における音声認識・合成APIの可能性―」渡邊ゆきこ・大前智美,2018PC conference論文集,56-59,2018年8月(査読あり)

  • 「中国語音声教材作成のための音声データベースの構築と検索システム」渡邉ゆきこ, 沖縄大学人文学部紀要 (17),105-112,2015年3月

  • 「iPadアプリ「tOCM辞書」によるオリジナル辞書作成支援」森 真幸, 渡邉 ゆきこ,e-Learning教育研究 (7),23-32,2012年(査読あり)

  • 「『語言學習管理系統』在華語教學上的運用與成效 ―以日本小型大學的實驗性課程為例―」,(A Study on Results of Applying Learning Management System for Language Course in Chinese Language Class: An Examination of Experimental Class in a Small-Scale College in Japan),渡邉ゆきこ・大前智美・細谷行輝,『第十屆世界華語文教學研討會論文集』,世界華語文教育學會,2011年12月(査読あり)

  • 「Web4uを使用した中国語授業の試み」渡邉ゆきこ,e-Learning教育研究(6), 125-130,2011年(査読あり)

  • 「地域文化に密着した言語学習の可能性 : 沖縄大学CALL対応のマルチ言語学習システム開発プロジェクト」ジャネット・ヒギンズ, 伊藤丈志, 渡邉ゆきこ,地域研究(3),17-28, 2007年3月

  • 「『台北国語』の文法的特徴」渡邉 ゆきこ,沖縄大学人文学部紀要 (7) 135-144 2006年3月

  • 「台湾の対沖縄投資計画」渡邉ゆきこ,日本台湾学会報 (4) 125-144 2002年7月(査読あり)


<コンピューターソフト開発>

  • 「ST lab」(Speech Training Laboratory):音声認識機能を活用して開発した中国語学習システム。「四声の聞き分け」「ピンイン音読」「中国語音読練習」の3つについては,学習記録が表示される機能があり,教員はクラス全員の学習状況を確認できる。本学ホームページで公開しており,1年生を対象とする「オーラル中国語」の授業で使用されている。(2018年完成・同年4月より本学HPで供用を開始)

※プロトタイプの練習メニューは以下の通り。

  1. 四声の聞き分け練習

  1. ピンイン音読練習

  1. 中国語音読練習

  1. 模擬通訳練習音声コントロール

  1. 多言語読み上げ

  1. 音声チャットボット

現在はこの内、1,2,3、4を公開している。

  • 「CPSS」(Chinese Phonetic Search System):中国語としては初の音韻検索システム。システムが収録する中国語検定4級と3級の頻出単語から,「音節数」「声母」「韻母」「声調」の各項目を複合的に条件設定して検索できる。


<ワークショップ・研修会等の講師>

  1. 「VR体験会」と「VR講習会」、科研基盤C「音声認識とVRチャットボットで学ぶ外国語音声コミュニケーション教材の開発」主催(研究担当者)、2021年8月23日

  1. 「VR講習会」、科研基盤C「音声認識とVRチャットボットで学ぶ外国語音声コミュニケーション教材の開発」主催(研究担当者)、2021年9月17日

  1. 「VR講習会」、主催:楊彩紅(北海道大学)、2021年12月5日

  1. 「VR講習会」、沖縄大学FD研修会、2022年2月18日

  1. 「VR講習会」、沖縄大学FD研修会、2022年2月24日

  1. 「VRを使った中国語の授業」、常翔学園VR研究会、2022年3月20日

  1. 「VR講習会」、沖縄大学FD研修会、2022年3月28日


<学外活動>

  • 中国語教育学会理事、2022年~

  • 琉球新報(デジタル推進局)業務委託、新企画のコラム「台湾最強・彭國豪の沖縄発見」の翻訳・構成担当、2021年11月~

  • 琉球新報・報道本部嘱託(中国語翻訳・通訳担当),1997年~2021年10月。

  • 浦添市スーパーコミュニケーションスクール・プロポーザル審査員,2012年

  • e-Learning教育学会理事,2014年~現在

  • 沖縄県多言語表記に関する検討委員会(中国語繁体字表記担当)委員,沖縄県,平成26・27年 

  • 大阪大学市民講座・中国語講師 2019年~


<受賞>

  • 2018年8月 コンピューター利用教育学会 2018 PC conference優秀論文賞。受賞論文「発話を促す多言語教材の開発 ―外国語教育における音声認識・合成APIの可能性―」、渡邉ゆきこ・大前智美


<競争的研究資金の獲得>

  • 代表:科研基盤C「VR使った外国語教育と教材の開発」、2022年度~2024年

  • 研究分担者:科研基盤C「VR空間における『学び合いの場』の構築による外国語学習モデルの研究開発」、代表:大前智美(大阪大学)、2022年~2024年

  • 研究分担者:科研基盤C「音声認識とVRチャットボットで学ぶ外国語音声コミュニケーション教材の開発」、代表:大前智美(大阪大学)、2019年~2021年

■教育業績

<主な担当科目>

  • オーラル中国語I・II、サバイバル中国語、映像で学ぶ中国語、中国語翻訳入門、中国語翻訳技法、問題発見演習I、基礎演習II、専門演習c・d

  • 「オーラル中国語」では、科研で開発中の発音練習ソフトを活用し、発音の練習の充実を計ると同時に、2021年度からはVRを授業に導入し、言語の運用練習に活用している。

  • 2019年度の「サバイバル中国語」では、動画を投稿して交流するスマホアプリの「Flipgrid」を活用し、台湾の国立高雄科技大学の応用日語学科の学生と交流授業を行った。テーマは「自己紹介」、「忘れられない思い出」、「沖縄のおススメスポット」の3点。

  • 2022年度の「サバイバル中国語」では、台湾の輔仁大學日本語学科とVR空間を活用した交流授業をお行っている。

  • 「映像で学ぶ中国語」では、中国や台湾の映画の字幕を書き取った上、それを元に朗読劇を行った。その様子は学内のスタジオで撮影し、YouTubeにアップした。現在はリンク画像をVR空間に展示している。 2021年1月には遠隔授業のためスタジオが使えなかったため、VR空間のスタジオを利用し、VR空間で演じてをれを録画して展示するということを試みている。

  • 「基礎演習II」では、台湾や中国の伝統文化や日常生活に関するクイズを動画で作成し、内容を聞き取った上で調べて答えを考えるという授業を行った。また、適宜ポイントを決めて、PPTを使った中国語による報告を行った。

  • 「専門演習」では、古典的な兵法書『孫子』にルーツを持つ通俗的兵法書『三十六計』を現代ビジネスに当てはめて解説した中国語の書籍をテキストとし、日常生活で頻用される本書由来の故事成語について学んだ。また後期にはさらに『三国志演義』を由来とすることわざや四文字成語を学び、実際にそれらを使った作文練習を行った。卒業論文執筆者は1名で、日中の平和的関係構築に関する考察を行っている。

  • 「中国語翻訳入門」では現代中国のエッセー文を教材として、文字の背景にある文化や慣習。表現から細かなニュアンスを読み取る方法を学んだうえ、それをいかにして日本語らしい日本語に翻訳するかを実践を通して考察した。

  • 「中国語翻訳技法」では台湾の新聞記事や沖縄旅行フリークのグループが情報を上げるS N Sの記事の翻訳を行い、最新事情がどのように中国語で表現されているかに触れると同時に、S N Sに頻出するネットの新語の意味を把握するため、情報収集の練習なども行った。


■その他

  • 「戒厳令下の台湾留学」、日本中国語学会メールマガジン第174号、2021年1月30日