むかし、私がまだ子供だったころ。じいちゃんが夕焼けを見て「あしたも晴れじゃ」と言いました。またあるとき、「カエルを殺すと雨が降るぞ!」としかられました。
こういう「言い伝え」や「ことわざ」って聞いたことありませんか? これは、いっぱいありますし、地域によって少し違っていたり、その地域独特のものもあります。もちろん、これらの中にはかなり高い割合で当たるものがあります。これは、多くの場合、科学的に説明することができます。ぎゃくに、全然天気と関係がなく、道徳的な戒め(いましめ)みたいなものもあります。先の話で、あの時カエルを殺してしまいましたが、雨は降りませんでした。きっと、カエルなどの生き物をむやみに殺すなという戒めでしょうね。
さて、このような「言い伝え」や「ことわざ」は、雲・虹などの空の様子や風の吹き方、動物や植物の様子などの自然現象にもとづいたものがほとんどです。このような自然現象から近い将来の天気を予測することを『観天望気』(かんてんぼうき)と言います。
私たちの生活とは切っても切り離せない天気を、「観天望気」で予測してみるとおもしろいでしょうね。テレビや新聞で報じられる天気予報と比べると、さらにおもしろいですよ。(毎日天気の予報を出している気象予報士の人にとって、「観天望気」は基本なのだそうです。)