本プログラムでは、心理学関連科目を幅広く、体系的に学ぶことができます。社会における価値観の多様化やIT化に代表されるような情報量の拡大は、人間理解をますます困難にしているだけでなく、新しいタイプのコミュニケーションの問題も生じさせています。また、いじめや不登校に代表される教育現場での心の問題、人間関係における心の問題、非行や犯罪・社会問題の背後にある心の問題、ストレス社会という言葉に代表されるように心身の健康の背後にある心の問題など、現代社会の病とも言うべき諸問題は身近なところに数多くみられます。こうした状況の中で、私たちはいかに心身の健康を維持・増進していくのか、社会が心理学に期待する事柄は実に無数にある といえるでしょう。本プログラムでの学びを通して、これらの諸問題への関心を深めるとともに、問題解決へ立ち向かえる人を育てたいと思います。
まずは「心理学概論」(LA専門基礎科目)などの講義で心理学とはどのような学問であるかを学びます。
次に、「心理学統計法Ⅰ」「心理学統計法Ⅱ」「心理学研究法」などの履修を通して心理学研究の方法について学びます。<展開科目>では幅広い分野の科目を学修することができますが、心の問題や心の病について学ぶ臨床心理学関連の科目に注目してください。これらの分野に力を入れているのが、本カリキュラムの特徴です。
最後に<実習・演習>では、より実践的な学修に取り組みます。3年次に「心理演習」注)、4年次に「心理実習」注)を履修することで、有資格者としての基盤となる援助スキルの修得を目指すことができます。さらに専門的な学修のために、「専攻演習」や「卒業研究」へ進む人も多いでしょう。資格取得を視野に入れない場合でも、健康心理学を基盤とする「心理学基礎演習」を履修し、心身の健康に関わる心理的支援の基礎的なスキル習得を目指すことができます。さらに専門的な学修のために、「専攻演習」や「卒業研究」の履修も検討してください。
本カリキュラムでは、公認心理師、認定心理士、健康心理士の資格取得に対応しています。公認心理師の資格取得を目指す場合は、指定科目27科目56単位を修得することで、学士課程における要件を満たすことができます。
より深く学びたい人は、大学院に臨床心理士、公認心理師の受験資格が取得できる臨床心理分野と、専門健康心理士、公認心理師の受験資格が取得できるポジティブ心理分野を設置していますので、進学を目指すという進路もあります。特に公認心理師の資格取得を目指す方は、学士課程から必要な科目が決まっているので計画的に履修するよう注意してください。
注)
「心理演習」 「心理実習」 の履修には、先修条件となる科目を全て修得する必要があります。加えて、それら先修科目の成績によって履修の可否が判定されます。
「心理演習」は、先修条件となる5科目の平均GPAを基準として、平均GPAが2.00未満の場合、履修を認めません。
「心理実習」は、「心理演習」の先修条件となる5科目に加え「心理実習」の先修条件である7科目、計12科目の平均GPAを基準として、平均GPAが2.00未満の場合、または「心理演習」の履修時における断わりのない遅刻・欠席が3回以上ある場合、履修を認めません。
なお、「心理実習」の履修希望者が健康福祉学群の履修希望者とあわせて上限45名を超える場合には、上記12科目の平均GPAを基準とし、選考を行います(GPA3.00以上を目標の目安とする)。
必修または選択必修を含め;
メジャー:合計32単位
マイナー:合計16単位