統合領域

日本研究プログラム

教育目的

 本プログラムの目的は、第一に日本の歴史、政治、経済、社会、文化について学ぶこと、第二に得た知見をもってどのように国際社会に貢献できるか考えることです。桜美林大学の建学の精神である「国際人の育成」のためにも、大学の所在する日本について考え、アジア各国をはじめとする世界と日本の関係を再考する本プログラムはとりわけ有用です。グローバリゼーションが進み、急速に変化する予測不可能な世界を前に、私たちは戸惑い、すくみがちですが、このような時こそ、身の回りをよく観察し、過去を振り返ることによって、未来へ新たな一歩を踏み出すことができるのです。

 日本研究は、日本の諸相を対象とした学問ですが、その目的は対象を明らかにすることにとどまりません。現代社会はさまざまな問題を抱えています。日本研究の究極の目的も世界が抱える課題の解決にあります。むろん、世界の諸問題を日本研究が具体的に解決できる訳ではありません。しかし、常にこの目的を念頭に置くことにより、日本を対象としつつも狭い見解にとらわれず、幅広い視野をもって多彩な切り口から対象を捉えることが可能となり、ひいては世界的な問題解決に結びつきます。

 日本のあり方を俯瞰的に眺め、世界の抱えている問題を考察することは、学修者ひとりひとりが批判的思考能力を身につけることでもあります。こうした「学び」を重ねることは、日本の内外で未来を主体的に切り拓いていく際の大きな力になるでしょう。

カリキュラムの特徴

 本プログラムのカリキュラムは、日本の歴史、政治、経済、社会、文化を学び、その成果を国際社会に役立てる方法を検討するように設計されています。単に日本について学ぶだけではなく、「学而事人(学びて人に仕える)」の精神に基づき、社会へ貢献することが最終的な目標です。

 日本研究は、文字通り日本という地域を対象とした研究ですが、さまざまな学問分野を総合して、他の地域との比較や関連において対象を捉えます。そのため、<導入・理論>カテゴリーでは、基幹科目の「日本研究概論」を中心に、社会学、文化人類学、文化地理学といった学問分野の理論の基礎を学びます。この導入によって、日本の事象に関する各論を学ぶ際に俯瞰的な視座をもつことができます。<日本研究各論>カテゴリーでは、歴史、政治、経済、産業、社会、文学、芸術といった多彩な切り口から「日本」をとりあげます。古代から現代までの歴史や社会、文学やアニメを含む多面的な「日本」を学び、対象を相対化させます。おのずと他の地域との比較や関係性が見えてくることでしょう。最後に、<協働・実践>カテゴリーにおいて、国際社会について学び、日本の大学で学ぶみなさんが、どのように国際社会に寄与できるか考えていきます。メジャーもマイナーも、各カテゴリーからバランス良く履修するよう設計されています。幅広い視野を持ち、常に世界を意識しながら、日本を捉えていきましょう。

修了要件

必修または選択必修を含め;

メジャー:合計32単位

マイナー:合計16単位

【Ⅳ 統合領域】4.日本研究プログラム.pdf