社会領域

文化人類学プログラム

教育目的

 文化人類学は、地球上のさまざまな異文化についての学びを通じて自文化や自己を相対化して捉える鍛錬をする学問です。この学問では、文化とは、言語、宗教信仰、価値観、生業、技術、科学、法、慣習、親族、社会構造、芸術、ジェンダー、セクシュアリティなどを含む、広義なものとして捉えます。動物であるヒトが文化を持つことの普遍性と、またヒトの持つ文化の個別性・多様性・動態性への理解力や洞察力を深めることを目指しますが、それはグローバル時代に生きる私たちにとって重要な資質となるものです。地球市民として生きる私たちは、諸文化の特殊性や多様性を理解しつつ、一方で国際規範や持続可能な開発目標(SDGs)などの目標も共有しつつ、いかに人類共生や共栄を図っていくことができるのか、この難題について隣接諸科学とともに考えていく力と責任感を身に着けることが、文化人類学の教育の目的となります。

カリキュラムの特徴

 文化を広義にとらえる文化人類学では扱う対象も広範に及びますが、それはまた人間のもつ可能性に気づかされる魅力にもあふれています。本プログラムのカリキュラムは、まず<基礎・導入>、<理論・方法論>、<地域・宗教・応用>の3つのカテゴリーに分かれています。最初は<基礎・導入>にある科目から履修します。次に広義の文化の諸相にアプローチするために、<理論や方法論>の科目から、履修者の興味関心に合わせ、宗教、多文化共生、公共、ジェンダー、開発、観光、医療、環境、資源の人類学の授業や「遊牧文化論」、そして「文化人類学フィールドワーク」などを選択し履修します。さらに<地域・宗教・応用>にある、アメリカ・アジア・日本地域関連の科目、交流史や諸宗教の科目、応用の科目などを組み合わせて履修することで、より具体的で焦点を絞った実践応用的学修を展開していくことを目指します。

修了要件

必修または選択必修を含め;

メジャー:合計32単位

マイナー:合計16単位

【Ⅱ 社会領域】2.文化人類学プログラム.pdf