概要

　サケ科魚類は冷水域に分布し、日本国内にはサケ属、イワナ属、イトウ属の3種が生息しています。一部の魚種では漁業や釣りの対象となるとともに、養殖にも利用されているため、食卓にも登場する馴染み深い魚です。

　多様な生活史をもつサケ科魚類では、遺伝的多様をもつ集団が世界各地に存在します。これらは貴重な遺伝資源であり、かけがえのないものです。天然における遺伝的多様性の生息域における保全（in situ）が重要であることは言うまでも有りませんが、遺伝資源の人工下での保存（ex situ）もバックアップとして必要です。また、養殖に用いられている選抜された系統も重要な遺伝資源です。

　このワークショップでは魚類における遺伝資源保存をテーマに開催します。そして、近年に大きく改良されたサケ科魚類の精子凍結保存法を、実際のサケ科魚類を用いて精子の凍結保存を行います。CASA を用いた精子運動性の評価法を実践するとともに、増養殖技術の基本である人工授精法により凍結精子を用いた個体作出を行います。

日程

2018年10月5日（金曜日）9:00　～　17:00 

実習内容

・サケ科魚類精子の CASA による運動性測定

・サケ科魚類精子の凍結保存

・サケ科魚類からの採卵と凍結精子を用いた人工授精

講師

山羽悦郎（北海道大学　北方生物圏フィールド科学センター）

高橋英佑（北海道大学　北方生物圏フィールド科学センター）

藤本貴史（北海道大学　大学院水産科学研究院）

成瀬　清（自然科学研究機構　基礎生物学研究所　IBBPセンター）

場所

北海道大学北方生物圏フィールド科学センター七飯淡水実験所

〒 041-1105 北海道亀田郡七飯町桜町２丁目９−１

TEL : 0138-65-2344

対象者

国内の大学・研究機関・民間企業に所属する研究者・技術者・学生   

申込

申込締切：2018年8月17日（金）→24日（金）まで→申込みは締め切りました（2018.8.27）

募集定員：12名

申込方法：下記申込書をダウンロードし、ご記入のうえ事務局（workshop(at)nibb.ac.jp）宛にお送りください。

※(at)を@に替えてください

なお、件名を「サケ科魚類技術講習会2018申込」としてください。

参加申込書（Word)

応募者多数の場合、選考となります。受講の可否は8月末頃にメールにてお知らせします。 

受講料

無料（旅費・宿泊費の補助はありません）

講習会終了後に交流会を函館市内で行います。

交流会参加費として4,000円を徴収させていただきます。

交流会への参加については申し込みの際にご連絡ください。

スケジュール　（予定）

08:45 受付

09:00 挨拶、参加者自己紹介

09:30 講義：成瀬 清 (IBBPセンターににおける遺伝資源保存の取り組みについて)

10:00 講義：山羽 悦郎、高橋 英佑

　　　　　　((仮題)七飯淡水実験所におけるサケ科魚類の系統保存の現状と課題・飼育の現状)

11:00 講義：藤本 貴史 (魚類精子凍結保存について)

12:00 昼食

13:00 実習　サクラマスを用いた精子凍結保存と人工授精技術

　　　　①　実習概要

　　　　②　サクラマスを用いた精子採取

　　　　③　精子の凍結と解凍

　　　　④　CASA を用いた精子の運動性解析

　　　　⑤　サクラマスの採卵と凍結精子を用いた人工授精

16:30 総合討論

18:30 交流会（函館市内）

その他

・持ち物

　濡れても良い服装（レインコートなど）、濡れても良い履物（長靴など）をお持ちください

・宿泊について

　函館市内の宿泊施設を各自で予約してください

アクセス

七飯淡水実験所とJR函館本線七飯駅間は送迎いたします 

（送迎時間については、後日、参加者に連絡いたします） 

オーガナイザー

山羽 悦郎（北海道大学　北方生物圏フィールド科学センター）

藤本 貴史（北海道大学　大学院水産科学研究院）

増田 隆一（北海道大学　大学院理学研究院）

成瀬 清　（自然科学研究機構　基礎生物学研究所　IBBPセンター）

主催

大学連携バイオバックアッププロジェクト

（自然科学研究機構 基礎生物学研究所 IBBPセンター、IBBP 北海道大学サテライト拠点）

共催

北海道大学　大学院水産科学研究院

北海道大学　北方生物圏フィールド科学センター七飯淡水実験所

お問合せ

IBBP技術講習会事務局

e-mail : workshop(at)nibb.ac.jp  ※(at)を@に替えてください

TEL : 0564-59-5930, 5931