この日も食欲旺盛!

6月7日。毎年、「大和高原文化の会」の方が蚕を育て、それを学校に持ってきて子どもたちに見せてくださっています。下は1階にある「郷土史料室」に置いてくださった蚕の幼虫。本校では主に3年生が観察をしています。蚕は昔、都祁地域でも飼われていて(たいていは「つし」と呼ばれる天井裏で飼っていた)、当時の産業を支える大切な存在だったので、「お蚕さん」と呼ばれていました。

箱の上の掲示を見ると、小石丸(こいしまる)、黄白(おうはく)、春嶺鐘月(しゅんれいしょうげつ)の文字が見えます。蚕の種類です。

前日(6日)に文化の会の今井さんと話をしていると、「黄白というのは、メスが黄、オスが白の糸を吐いて繭を作るんですよ。」と教えていただきました。

学校に持ってきていただいているのは、いちばん下の「春嶺鐘月」。

いちばん上の「小石丸」は、皇后陛下が皇居内の紅葉山御養蚕所で「御養蚕始の儀」に臨まれるときに出てくる品種です。今年の2月に東京で会議に出席した折、皇居の中に入れていただく機会があって、その日(17日)に祈年祭が行われた宮中三殿や(天皇一家がお住いの)吹上御所の横を歩いていきました。その途中に紅葉山御養蚕所や桑畑もあり、畑にはかなりの桑の木が植わっていました。そのどれもが庭木のように見事に剪定されていたのが印象に残っています。ちょっと都祁の桑の木とは違いました。まあ、蚕にとっては「食べられさえすれば」いいんでしょうけど。この日の都祁小のお蚕さんも食欲旺盛でした。