5年生を対象にいじめの未然防止を目的として傍観者抑止プログラム学習を奈良市教育委員会から出前授業で行っていただきました。これはSNSを活用したSTOP ITというSOSを出すシステムへの導入を兼ねています。
最初に動画でSNSを使った事象が提示されます。学級の中で空気が読めないといわれたある男子に対してひどい書き込みがどんどんネスカレーとしていき、それに心を苦しめる主人公の女の子がどうしようかと迷うところで動画は一度止められます。
「もうやめようよ」と書き込むべきか?何も書き込まずにおく方がよいのか?子どもたちもまずは一人ひとり考え、その後近くの子と意見交流をします。そして、挙手で自分の意見表明です。今年の5年生では書き込む派がかなり多かったです。また、書き込まない派の子は「自分がされる側になるのは…。」という意見や「書き込みなんかしないで直接先生などに話す。」という意見がありました。どの考えも否定はされません。自分で決められたことが、迷いながら考えたことが素晴らしいのです。
この意見交換のあと、いじめの構造についてもお話がありました。いじめられる人(被害者)、いじめる人(加害者)、そして、観衆(はやし立てる人)、傍観者(ただ見ているだけの人)です。ここで大切なのは、いじめはいわゆる傍観者が自分の思いをもって「いじめは嫌だ」とおいう空気感をつくることでなくしていけるということです。一人ひとりが自分なりのやり方で、いじめに向き合うことの大切さを考えた時間でした。