プログラム

大会プログラム

特別講演

インテリジェンスの分類と応用―データ・インテジェンスとデジタル・ヘルスケア

講師: 中嶋宏(オムロン株式会社 技術・知財本部)

講演概要: 私たちの普段の生活には既に多くのインテリジェント・システムが埋め込まれている.長年の科学技術の発展から,様々なインテリジェント・システムが提案されている.それらのシステムが採用しているインテリジェンスを定義することは難しいとされるが,それを分類することで特徴を見出すことおよび,その応用を語ることはできると考える.本講演では,インテリジェンスをそのソースに着眼し,テキスト・インテリジェンス,ヒューマン・インテリジェンス,データ・インテリジェンス,ネイチャー・インテジェンスの4つに分類し,その特徴と応用例を簡単に示す.加えて,データ・インテリジェンスの応用事例としてデジタル・ヘルスにおける取組を紹介する.さらに各インテリジェンスの統合・融合についての研究事例を示す.

講師略歴

1985年 神戸大学工学部システム工学科卒業 同年立石電機株式会社(現オムロン株式会社)入社 技術本部 中央研究所配属, 1988年 同社ファジィ推進センタ,2004年熊本大学 博士(工学),2015年同社技術・知財本部,2007年~2011年 IEEE Systems, Man, and Cybernetics Society Distinguished Lecturer,現在,オムロン株式会社 技術・知財本部 技術専門職,九州工業大学客員教授,システム制御情報学会副会長

ヒューマンアシストロボットの知能

講師: 木口量夫(九州大学大学院工学研究科機械工学部門 教授)

講演概要: ロボット技術の発展に伴い,人の日常生活を支援するロボットの研究開発が盛んであり,実用化も進んでいる.人の日常生活動作を支援するロボットでは,ユーザーの動作意思をリアルタイムで推定し,安全に日常生活動作を遂行できるよう支援することが重要となる.ユーザーの動作意思推定においては,筋電信号や脳波等の生体信号を基に動作意思推定を行う手法が有効であるが,個人差も大きく,ロボットの学習/適応能力が要求される.また,安全な日常生活動作を生成するためには,ユーザーの情報のみならず周囲の環境情報も用いながら安全を確保するためのロボットの知能が必要である.本講演では,人の日常生活動作を支援するロボットに要求される知能について述べる.

講師略歴

1986年新潟大学工学部機械工学科を卒業.マツダ(株)およびMHIエアロスペースシステムズ(株)の勤務を経て,1993年カナダUniversity of Ottawa大学院機械工学専攻修了.1997年名古屋大学大学院より博士 (工学)を取得.1994年新潟工業短期大学助手,1996年同大学講師,1999年佐賀大学大学院工学系研究科助教授,2003年同大学教授を経て,2012年より九州大学大学院工学研究院機械工学部門教授.

医療・福祉ロボットの研究に従事.日本機械学会技術功績賞,日本機械学会論文賞,日本機械学会船井賞,日本機械学会ロボティクス・メカトロニクス部門業績賞等を受賞.日本機械学会および計測自動制御学会のフェロー.日本ロボット学会,日本生体医工学会,日本コンピュータ外科学会,バイオメカニズム学会,IEEEの会員.