本稿では、2024年6月14日(金)に開催された、『デジタルサイネージジャパン2024』内で行われたステージ登壇「デジタルOOHの注目率を高める! コンテンツ×テクノロジー活用の現在と未来」の模様をレポートとしてお届けします。
昨今、様々な環境やサイズのデジタルサイネージが設置されてきており、生活者の注目を集める広告表現へのニーズが高まっています。本セクションでは、ユーザー参加型のインタラクティブ広告など、LIVE BOARDならではの配信テクノロジーを活用した事例と効果について、ご紹介いたします。
▼登壇者
株式会社 LIVE BOARD クライアントサービス部 シニアプランナー 吉村 大樹(モデレーター)
株式会社 LIVE BOARD クライアントサービス部 シニアプランナー 沖中 優姫
株式会社 LIVE BOARD テック部 テクニカルスペシャリスト 喜多 健太郎
吉村
昨今、様々なデジタルサイネージが街中に設置されるようになってきている背景の中で、本日はDOOHの注目率を高める媒体のコンテンツとテクノロジーの活用という視点でLIVE BOARDのご説明と事例をご紹介させていただきます。
本日のセミナーのアジェンダはこちらの5本 です。会社説明、LIVE BOARDの配信テクノロジーやコンテンツの取り組みをご紹介、事例紹介、今後の展望という構成でご説明いたします。
▼アジェンダ
吉村
LIVE BOARDはNTTドコモと電通の出資により設立された会社で、昨年12月より博報堂DYメディアパートナーズからも出資いただいております。NTTドコモのビックデータと電通・博報堂の媒体セールスに関するナレッジを活用しながら、DOOH市場におけるメジャメントと広告販売をしている会社です。LIVE BOARDでは、家の外から一歩出たらあらゆる媒体がLIVE BOARDに接続されていて、生活者の様々なモーメントをとらえることができるようなネットワークの形成を目指しています。自社の媒体の開発と、他社媒体社様の枠と提携させていただく形でLIVE BOARDネットワークは年々拡大しており、連携スクリーンは昨年6万面を超える数字になりました。マンスリーアクティブユーザーで見ても、3000万MAUを超えるなど、大手デジタルプラットフォーマーと並ぶ(あるいは超える)規模になってきています。各パートナー様のご理解とご支援をいただきながら、LIVE BOARDのネットワークを拡大させていただいています。
沖中
ここからのセクションでは、LIVE BOARDが現在取り組んでいることとして、コンテンツの活用・配信テクノロジーの2つ についてご紹介をさせていただきます。
まず、LIVE BOARDでのコンテンツ活用について、事例を交えてご紹介します。
LIVE BOARDでは、現在都内を中心として全国で約70面の自社保有面がございます。その自社目保有面において、広告配信以外のタイミングでは天気予報やスポーツニュースなど、市民に対して有益なコンテンツの発信を行っています。
こちらは過去の調査結果になりまして、LIVE BOARD周辺の訪問者に対してデジタルサイネージで見たいコンテンツについて聴取を行いました。結果は、1位が天気予報、2位がニュース、3位が近くのお店・施設情報となっており、タイムリーな時事情報や生活者の興味を引くコンテンツが求められていることが分かってきております。LIVE BOARDでは、天気予報やニュースに加えて、他企業様のコンテンツをお借りしてより視認意向を高める取り組みを行っておりますので、一部事例をご紹介いたします。
こちらは過去の調査結果になりまして、LIVE BOARD周辺の訪問者に対してデジタルサイネージで見たいコンテンツについて聴取を行いました。結果は、1位が天気予報、2位がニュース、3位が近くのお店・施設情報となっており、タイムリーな時事情報や生活者の興味を引くコンテンツが求められていることが分かってきております。LIVE BOARDでは、天気予報やニュースに加えて、他企業様のコンテンツをお借りしてより視認意向を高める取り組みを行っておりますので、一部事例をご紹介いたします。
1つめの事例は、株式会社集英社様のジャンプNAVIクイズです。
こちらではジャンプに関する最新ニュースやイベント、クイズ、そして放映週に誕生日を迎えるキャラクターなどの紹介を動画内で行っています。アニメ・マンガの一般的に広く知られているキャラクターを活用しクイズなどを盛り込むことで、より見ていただきやすいようなコンテンツ放映となっております。また、日本語での放映となりますが、都内の屋外面で放映することで、訪日外国人の方が写真を撮っているのを見かけるなど、より幅広い人に楽しんでいただけるようなコンテンツ放映となっております。
続いての事例は、東京フットボールクラブ株式会社様が運営するプロサッカーチームFC東京の映像コンテンツです。
こちらの動画内では、FC東京のサッカーの試合のダイジェストや、次回の試合告知などの放映を行っております。LIVE BOARDでは試合後すぐのタイミングで素材の放映・差し替えが可能になりますので、ファンの熱量が高いうちに、タイムリーにコンテンツを届けることができます。スポーツはオフラインでの盛り上がりができやすいコンテンツで、屋外ビジョンと相性が良い部分もあるので、サッカーファンのみならず一般の生活者に広く情報や盛り上がりを届けています。
こちらは、CChannel株式会社様のママタスという子育て層向けの動画の放映です。
通常コンテンツの配信は屋外が多いのですが、LIVE BOARDでは埼玉高速鉄道の電車内サイネージの運営も行っており、こちらのコンテンツは電車内での放映を行っております。LIVE BOARDの配信では、時間帯や曜日によって素材の切り替えを簡単に行うことができますので、通勤帯に使われる電車内では朝はいってらっしゃい、夜はおつかれさま、といった、よりモーメントに適した素材を配信しております。また、電車内という動画素材を見てもらいやすい環境を活かし、レシピ動画や子育てのお役立ち動画など親和性の高い有益な情報を発信しております。
他企業様とのコンテンツのご紹介をしてきましたが、LIVE BOARDでは今年度TEAM JAPANのオフィシャルサポーターに就任しました。
TEAM JAPANというのは、日本オリンピック委員会や日本選手団関連のコミュニティで、LIVE BOARDはDOOHメディア領域におけるTier3のオフィシャルサポーターシップ契約を締結しています。今年の夏のオリンピックパリ大会に向けて、日本選手を応援するようなコンテンツなどの配信を予定しており、大会の盛り上げや機運醸成に貢献していきたいと考えております。このような協賛や、ご紹介してきたような他企業様とのコンテンツ放映を通じて、LIVE BOARDはデジタルサイネージの視認性や価値を高めるような取り組みを今後も行っていきます。
※事例を詳細に知りたい方はは【こちらより】お問い合わせください
沖中
もう一つの取り組みとして、配信テクノロジー、配信機能の拡充についてご紹介いたします。
LIVE BOARDの広告配信プラットフォームを活用することで、より最適な広告配信が行えます。代表的なメニューを2つご紹介させていただきます。1つ目がモーメントを捉える配信、2つ目がオーディエンスの行動パターンを捉える配信です。
まずモーメントを捉える配信では、リアルタイムの天気・気温に応じて広告の配信制御やクリエイティブの出し分けが可能です。OpenWeatherMapという気象情報データサービスとAPI連携し、スクリーンごとの天気・気温情報をプラットフォームに送信、その情報をもとに各スクリーンにアドリクエストを送ることで、晴れの時はクリエイティブA、雨の時はBといったようなクリエイティブの出し分けや、晴れでかつ31度以上の猛暑日のみ広告を放映する、といったような配信制御が可能になっております。屋外にいる生活者にとって、その時々のモーメントを捉えた配信を行うことで、より広告効果を発揮できると考えております。
また、オーディエンスの行動パターンを捉える配信というところでは、モバイル広告IDと位置情報データを使ったカスタムオーディエンスという配信手法がございます。こちらの配信では、まず特定のエリアにジオフェンスを引いていき、そのジオフェンス内に来訪した人のモバイル広告IDを取得・分析していきます。そして、ジオフェンスで得たターゲットがいつ・どこのスクリーンに接触しているのかを分析し、各スクリーンのターゲット含有率を算出、スコアの高いスクリーンと時間帯のみに配信を行います。
こちらはカスタムオーディエンスの活用例となります。
ここでは例として「新生活を迎える人」をターゲットに置いた時に、まずそれぞれのパターンに関連するロケーションを検討していきます。例えば「対象の住宅展示場に1年間、1回以上言った人」などの形でターゲットと場所を決定します。そして設定したロケーション、個々の例でいうと住宅展示場・不動産などにジオフェンスを引いていき、1年間に1回以上行った人のIDを取得、その人達が普段どこにいるかを分析して、含有率が高い場所・時間帯のみに配信を行います。このカスタムオーディエンスでは、MAIDを活用することでしっかりとログベースでのプランニング・配信が行うことができるのが特徴です。
ご紹介した配信手法以外では、HTML配信を活用することでSNSと連動した施策が実施可能です。
Xやインスタグラムでのユーザー投稿をハッシュタグを使って収集し、その投稿を屋外ビジョンで表示させることができるため、オンライン上でのキャンペーンの盛り上がりをオフラインへも拡大させていていくことができるような施策になっております。
また、SNS連動ではユーザーの投稿表示以外でもアンケート結果を表示させることも可能です。X上でのアンケート機能を使い、その結果をリアルタイムに屋外ビジョンに表示させることで、キャンペーンへの参加意欲の向上を狙います。HTMLでの配信を行うことで、このようなリアルタイムでの表示ができますので、オンラインキャンペーンとも相性の良い施策となります。LIVE BOARDでは、様々な配信機能を使うことで、それぞれの施策に最も適した配信のご提案を目指しています。
沖中
先ほど紹介した配信手法に加えて、新しい配信機能の1つとしてインタラクティブな広告配信についても事例を交えながらご紹介させていただきます。
インタラクティブな広告配信とは、リアルタイムに生活者と双方向でのコミュニケーションが実現できるような配信と位置付けております。インタラクティブ配信の流れの1つとしては、まず屋外広告にQRコードを表示させ、そちらを手元のスマホで読み取っていただきます。読み取った先のサイトからメッセージやキャラクターなどを選択し、自分なりのオブジェクトを作成していきます。そして、完成したオブジェクトを手元のスマートフォン上でスワイプすることで、それが屋外ビジョンにリアルタイムに反映されるようになっており、生活者が能動的にかかわっていけるような広告配信となります。
こちらは昨年12月に実施したFM東京様の「日産自動車 NISSAN あ、安部礼司」というラジオドラマの告知で、「安部礼司 みんなでつくる応援メッセージボードキャンペーン」というものになります。
師走まで1年頑張った全国のビジネスパーソンが、屋外ビジョンをメッセージボードに見立てて、全国の同志たちにメッセージを送りあうというような企画となっております。仕組みは先ほどの説明と同様、屋外ビジョンに表示されたQRコードを読み込んで、スマートフォンの画面上でラジオドラマ内のキャラクターやセリフを選択しメッセージを作成していきます。そして、完成したものをスワイプアップすることで、キャラクター達が完成したメッセージを運んでくるような形で、屋外ビジョンにリアルタイムに反映されていきます。自分の作ったメッセージが屋外で流れることで、生活者にも体験を提示し、ラジオドラマのファンだけではなく、一般の生活者にも広く楽しんでいただけるような企画となりました。また、クライアント様や企画案に携わっていただいた広告会社のプランナー様からも、今回の施策に対して番組の持っているコンテンツ力と配信機能を掛け合わせることで、キャンペーンの盛り上がりを作れたという点で満足の声をいただいております。
こちらの案件では、日本でも初のインタラクティブ施策ということもあり、各種アワードへのエントリーをさせていただいております。2日前に行われた「デジタルサイネージアワード2024」の表彰式では、優秀賞を受賞させていただきました。誠にありがとうございました。各賞へのエントリーにあたって概要を紹介する動画を作成しておりますので、そちらをご覧いただければと思います。
こちらの案件では、日本でも初のインタラクティブ施策ということもあり、各種アワードへのエントリーをさせていただいております。2日前に行われた「デジタルサイネージアワード2024」の表彰式では、優秀賞を受賞させていただきました。誠にありがとうございました。各賞へのエントリーにあたって概要を紹介する動画を作成しておりますので、そちらをご覧いただければと思います。
ご覧いただきありがとうございました。
動画内ではキャンペーンの盛り上がり感というのを表現しておりましたが、こちらの案件ではアスキング調査も行っております。
調査ではLIVE BOARDの認知者・非認知者を比較するような形で行動変容を見ており、いずれの指標も、非認知者に比べてLIVE BOARDの認知者のスコアが大きくリフトしていました。特に、“インターネットで検索した”、“友人知人と話した”といったような検索行動や話題感の指標が大きくリフトしており、キャンペーンでの盛り上がりが反映された結果になっているかと思います。
また、今回のキャンペーンでは聴取率向上というのが最終KPIとしてあったのですが、“ラジオ放送を聞いた”という項目でもリフトが見られており、インタラクティブの話題感だけではなく、広告認知者の行動変容に対してしっかり効果があったということがこちらの結果からわかってきています。
それではここからインタラクティブ広告の配信技術についてご説明いたします。
喜多さんよろしくお願いいたします。
喜多
私からは本事例を実現する配信手法のご説明と、注目流通を上げるインタラクティブな広告事例を追加でもう1つご説明させていただきます。
まずは本事例を実現する配信手法についてです。
弊社サイネージは、プラットフォームに対してアドリクエストを行い、放映するクリエイティブ情報を取得しております。クリエイティブ情報は通常のMP4などの動画ファイルだけではなく、HTMLファイルも選択することができます。そこでサイネージからのアドリクエストに対して、サイネージ用のWEBページを表示するHTMLファイルを返却いたします。
サイネージ用のWEBページは、ユーザーがスワイプしたログに応じてリアルタイムでエフェクトを表示する機能を備えています。そのため、サイネージは常に同じHTMLファイルを表示していますが、ユーザーがスワイプしたログ、例えば本事例ですと、安部礼司の登場キャラクターや選択したメッセージに応じてリアルタイムで目の前のサイネージにエフェクトを表示する、といったことが可能になっております。
次にインタラクティブ広告の2つ目の事例として、東京ビエンナーレ様と実施した「話すビル」についてお話させていただきます。
まずはイベント概要です。本イベントは昨年10月に東京ビエンナーレ2023の「Not Lost Tokyo」プログラムの一環として行われたイベントであり、新宿で実施されました。東京は1923年に関東大震災を、1940年代には東京大空襲を経験しています。しかし、当時を知る人は年々減っており、忘れてはならない災害や戦争の記憶は薄れています。そこで東京ビエンナーレ2023様とLIVE BOARDがコラボレーションし、人々が街の記憶と対話する機会を創出しました。
画面に映し出されている長野屋ビルは、関東大震災以前から新宿に立ち続けており、東京の歴史をずっと見続けてきた長老のような存在です。つまり誰よりも長く東京の歴史を体験してきた存在でもあります。そこで、人々の記憶から薄れている東京の歴史について、長老のような存在である新宿・長野屋ビルに直接教えてもらおうといった企画を考えました。
街行く方々が、例えば「街の歴史を教えてください」などとマイクを通して話かけると、質問内容に応じて目の前のビルがその街の歴史などについて回答してくれます。実際の様子を動画にまとめておりますのでお見せいたします。
ご覧いただきありがとうございます。このように、通行人にビルと会話しているような体験を生み出すことが可能になっております。
続いて、「話すビル」を実現する技術について、クリエイティブ制作という点と配信手法という点からご説明させていただきます。まず、ビルの外観とビルボードを馴染ませるクリエイティブ制作です。現地調査を行い、光の当たり具合やビルの色合いを直接確認し、実際のビルの風貌を忠実に再現するクリエイティブを制作しております。
壁面に設置されたビルボードは、外側の黒縁が非常に小さくなっているため、作成した映像を画面いっぱいに表示することで、通常の壁面とビルボードの境界を限りなく曖昧にして、まるでビルがしゃべっているかのような演出をすることが可能になっております。
続いて、質問に対する回答を自動生成する機能についてです。こちらは近年話題となっている生成AIのChatGPTを用いて実現しております。先述したような街の歴史を事前に学習させておき、質問の内容に応じた回答をリアルタイムで生成し、返答を作成する事が可能となっています。
最後に、作成したクリエイティブをビルボードに配信する手法についてご説明いたします。こちらはLIVE BOARDのプレイヤーに実装されているライブ配信サービスの機能を用いて実現しています。通行者の質問をインタビュアーが持つマイクを通じてAIが認識し、その場で返答を生成します。クリエイティブの映像データと生成した返答の音声データを事前に指定した配信サーバーへアップリンクします。アップリンクされたデータをプレイヤーが参照することで、リアルタイムに生成された映像と音声を目の前のサイネージに放映することができるようになっております。
このようなテクノロジーにより実現されたインタラクティブアート「話すビル」は、デジタルOOHが告知メディアとしての役割を超えて、街での体験を大きく広げることができた事例だと考えています。「話すビル」は、デジタルOOHの新たな表現力に挑戦した取り組みとして、国内外において各種アワードにエントリーさせていただきました。その結果、WOO香港のテクニカルイノベーションアワードではグランプリを、2日前に行われたデジタルサイネージアワード2024では優秀賞を受賞させていただきました。誠にありがとうございます。
インタラクティブな広告配信に関する事例やそのテクノロジーに関する説明は以上とさせていただきまして、モデレーターの吉村さんにマイクをお戻しさせていただきます。
吉村
ここまではクリエイティブや配信手法に焦点を当てたご説明でしたが、次のセクションではコンテンツとの掛け合わせという視点で配信テクノロジーをご説明させていただきます。特に今年は大型スポーツイベントもあるので、コンテンツの中でもスポーツコンテンツにフォーカスした事例をご紹介させていただければと思います。
DOOHには世の中ゴト効果というものがあります。これはスポーツが持つ熱狂性みたいなものとシナジーがあり、屋外のスクリーンでスポーツコンテンツを流すことはすごく相性がいいのでないかと考えております。世の中ゴト効果というのは、不特定多数の人がいる屋外の空間で同じ広告やコンテンツを見ることで、「これは世の中で流行っているんだ」という集団意識を生んで、その結果、認知拡大や盛り上がり感の醸成に寄与するということになります。
冒頭のセクションで紹介させていただいた通り、LIVE BOARDではスポーツコンテンツに積極的に取り組んでいます。サッカーJリーグのFC東京さんのコンテンツはすでに放映されておりますし、オリンピック期間中はTEAM JAPANのホットなコンテンツが流れる予定となっています。
これまでお伝えしている通り、LIVE BOARDではリアルタイム性を高めるような配信が可能となっております。HTML配信を活用することによって、放映タイミングで最新情報を読み込んだり、配信プラットフォーム上で細かい配信設定もできるので、配信内容をリアルな状況に応じて柔軟に変更することが可能となっています。スポーツコンテンツはリアルタイム性が非常に大事なポイントになってくるので、LIVE BOARDならではの配信手法と掛け合わせてスポーツコンテンツの良さを最大限引き出せると我々は考えています。
ここからは実際の事例を交えてご紹介させていただきます。まずはスポーツコンテンツタイアップ企画のご紹介です。
ジャガーランドローバー様さんです。昨年、ラグビーワールドカップのパートナー企業として、ラグビーワールドカップのコンテンツを特別に用意させていただき、その直後の枠で純広告を段積みで流すという企画でご活用いただきました。
コンテンツ部分は大会のトピックスや星取表がリアルタイムで更新されていく仕組みで、リアルタイム性のあるスポーツコンテンツと組み合わせて放映いただくことによって、広告接触者の注目度を高めるような企画となりました。これはHTML配信を活用することで実現できている企画で、スポーツコンテンツは放映タイミングの都度、ニュース記事やスコア状況を読み込むことができるので、最新の情報をビジョンに映し出せる仕組みになっています。直後に指定の広告が流れるように紐づけて配信設定することもできるので、このような段積み企画が実現できています。
次に、試合結果に応じて配信内容を変える施策もできるのでその事例の紹介です。
サッカーワールドカップのアジア予選の時に活用いただいた事例です。これはリアルの試合結果に応じてクリエイティブを変えて放映するという企画で活用いただきました。試合の日までは告知のクリエイティブを流して、試合当日は、結果的に無事サッカーワールドカップ本選出場が決まったのでお祝いクリエイティブに差し替えて配信をしました。これはワールドカップ出場が決まった時だけはなく、例えばオリンピックで金メダルを取った時にお祝い広告を出すといったように様々な大会や競技にも応用できる配信手法となっています。これは先ほど説明したスポーツコンテンツとの段積み企画と組み合わせて実施することも可能となっています。
スポーツコンテンツ部分はHTML配信、純広告部分は弊社側で設定作業をして放映クリエイティブをコントロールする形になります。小話になりますが、私もサッカーが好きで、当時アジア予選のオーストラリア選を実際に視聴しており、三笘選手の決勝点を見て興奮しながら素材の差し替え作業をしたのですが、2年前のことですが今でも覚えています。ぜひ、今来ていただいている皆様とそのような楽しい事例を作っていければと感じています。
※事例を詳細に知りたい方はは【こちらより】お問い合わせください
話は戻りますが、この企画は弊社管理画面上で細かく柔軟な設定ができるので、その特性を生かすことで実現できる企画となっています。
ロードマップとしては、様々なパターンのクリエイティブで予め媒体審査を通しておいて、勝った場合はこのクリエイティブ、敗退してしまった場合はこのクリエイティブというように放映ロードマップを事前に摺り合わせし、実際の試合結果に応じて運用するという手法になっています。
最後はオプション機能のご説明です。
残念ながらまだ事例が作れていないので機能のご紹介だけになりますが、スポーツ関連の企画と相性の良いものをピックアップしてご紹介させていただきます。旧ツイッター「X」の投票機能を活用して、例えば、どちらのチームを応援するのかというのを街中のスクリーンに表示したり、カウントダウン機能を使って開幕までの盛り上がりを煽ったりするような表現が可能となっています。これはHTMLコンテンツを協力会社様と一緒にご用意させていただき、リアルタイムの投票状況やカウントダウンの時刻をDOOHで表示する仕組みとなっています。
これまで説明させていただいた企画を特殊展開と定義させていだきまして、その特殊展開による効果は個別案件の調査ではミドルファネルや話題化の醸成に寄与していることがわかってきております。
特殊展開というのは、通常の広告よりもブランドの世界観をより自由に表現したり体験してもらえる場だと我々は解釈しております。特殊展開の表現や機能を使い分けることで、ミドルファネルや話題化以外にも効果が波及しているのではないかと考えています。
今後の展望としては、DOOHの特性を活かして、街行く人にとって有益なコンテンツや、LIVE BOARDのリアルタイム性が活かせるようなコンテンツを拡充していきたいと考えています。
今日お話ししきれなかった特殊展開もたくさんあります。今開発中で今後リリース予定の商品や企画もたくさんあります。
引き合いがあったものに対応していくだけでは顕在化しないということもあるかと思うので、LIVE BOARD側からも実現可能なものをどんどん商品開発し、提案や企画のトライの数を増やしていければと思います。
最終的には特殊展開の検証事例をどんどん溜めていって、仮説ベースとなっているブランド表現やブランド体験による効果というものを可視化していきたいと思っています。本日ご説明させていただいたような取り組みがDOOHの注目率を高める手法であり、なおかつその効果を証明していければと考えております。
本日のセクションは以上となります。
本日はLIVE BOARDで活用可能なコンテンツとその配信テクノロジーという視点でご紹介させていただきました。時間の都合上質疑応答の時間は設けられておりませんので、もしご質問などお問い合わせがありましたら、弊社HPよりお問い合わせいただければと思います。
本日は以上となります。ありがとうございました!
登壇資料ダウンロードは【こちらより】
※クライアント事例等非公開のものがございますため、別途お問い合わせください