日本大学文理学部情報科学科 北原研究室
関晋之介
本研究は, 他の演奏パートを考慮してドラムパートのベロシティを自動で決定するドラム演奏システムの構築を目的としている. 既存のドラム演奏システムのほとんどは再生されるリズムパターンのベロシティ(音の強弱) が一定か事前に決められているため, 人がドラムを演奏することを前提としたジャンルでは演奏の違和感につながる可能性がある. そこで大局的なベロシティ変化と局所的なベロシティ変化の2つに分かれるベロシティ表情付け手法を用いたドラム演奏システムを構築した. 大局的なベロシティ変化では人間同士でのセッション演奏データをもとに重回帰分析を用いてドラムパートの次小節のベロシティ平均を予測し, 局所的なベロシティ変化ではドラムセット内の各楽器に応じてベロシティ平均からの偏差を算出する.