推奨される一般的な感染対策

マスク

発行:慶應義塾大学病院

慶應義塾大学学生有志が作成

飛沫の発生にはマスクが有効

本来、マスクは飛沫予防策が必要な患者と至近距離で接触する場合でのみ感染症予防効果が確認されており、病院外でのマスク着用は予防効果のエビデンスがなく、一概に推奨できる予防策ではありません。しかし新型コロナウイルスにおいては、無症状感染者や潜伏期間の感染者が感染を広げている可能性があること、急速に市中感染として拡大しており不特定多数の他人との接触が感染の機会であることから、旧来のマスクに対する考え方が急速に変化しています。


Lancet(週刊で刊行される査読制の医学雑誌)に掲載されたコメントでは、医療従事者への優先的配給と供給が見合う限りマスクを手洗い等の対策と合わせて一般市民に着用させることが提案さた。アメリカ疾病管理予防センター(CDC)は一般市民にはマスク不要であるという方針を転換し、市民に布製のマスクを装着するよう呼びかけ始めてい。実際に、Natureに掲載された、風邪コロナウイルスやインフルエンザウイルス等の感染者をマスクあり・なしに分けて排出される飛沫、エアロゾルのウイルス量を測定した研究では、飛沫の発生を有意に抑える事ができたがエアロゾルは抑える事ができなかった。)

マスクの正しいつけ方

学生のみなさんも外出時はマスクの着用による飛沫予防策が推奨されます。現在マスクの流通が非常に少なくなっていることを鑑み、飛沫を浴びていない場合は、使い捨てマスクであっても再利用可能です。

手順

  1. マスクをつける前にしっかりと手を洗う

  2. 裏表を確認する。プリーツ(ひだ)が下に向いている方が表である。

  3. マスクを鼻の形に合わせ隙間をなくす

  4. マスクのプリーツを伸ばし、しっかりと顔にフィットさせる

  5. 外す時はマスクの表面に触れずに外し、速やかに廃棄する(飛沫を浴びていない場合は再利用)

  6. マスクを廃棄したあとは、流水と石鹸、ないしアルコール消毒液で手を洗う