人文科学特論
仏文学
人文科学特論
仏文学
仏文学専攻は、日吉キャンパスで1年生を対象とした科目「人文科学特論・仏文学」を開講しています。専攻スタッフの研究領域を紹介し、フランス語学やフランス文学に興味を抱いてもらうのが目的です。
2023年度
人文科学特論 I(仏文学)
フランスに触れる ⸺ おとぎ話、エセー、小説、詩、BD
岑村 傑、上杉 誠、片木 智年、喜田 浩平、竹中 公二、築山 和也
春学期・金曜5時限
シラバス[リンク]
フランス語、フランス文学、フランス文化の魅力を、6名の教員が紹介します。
時代もジャンルもじつに多彩な対象を揃えました。誰もがよく知っているおとぎ話、モンテーニュの古典的名著(『エセー』)、スタンダールとカミュの迫力の小説(『赤と黒』、『ペスト』)、ボードレールとランボーの美しい詩、BDと呼ばれるフランスの漫画、これらをさらに、不倫、革命、伝承、受容、翻訳といった各教員独自の切り口から分析していくわけですから、華やかです。フランスの核心へと通じる道が幾筋も引かれ、そしてそれらの道が交わるところでは、フランスの枠を越えた、普遍的な世界や人間の秘密に触れることができるでしょう。
とくにフランス語履修者にとっては、フランス語学習への意欲がいっそう高まるような授業となるはずです。
ただし、フランス語を学んでいることが履修の条件というわけではありません。フランス語を扱うこともありますが、その際には、フランス語未習者、初級者に十分に配慮した解説をおこないます。
[岑村]はじめに ⸺ 授業概要/『ペスト』の世界(1)⸺ ロビンソン・クルーソーと鼠
[上杉]『赤と黒』と私たち(1)⸺ 平等と不平等
[上杉]『赤と黒』と私たち(2)⸺ 不倫
[上杉]『赤と黒』と私たち(3)⸺ 死刑
[築山]革命と詩(1)⸺ ボードレール
[築山]革命と詩(2)⸺ ランボー
[片木]フランスのおとぎ話 — 口承から書承へ
[竹中]古典としての『エセー』(1)⸺ 原典
[竹中]古典としての『エセー』(2)⸺ 校訂
[竹中]古典としての『エセー』(3)⸺ 受容
[喜田]翻訳学入門 ⸺ BD(フランス語の漫画)を中心に
[岑村]『ペスト』の世界(2)⸺ 光線と母
[岑村]『ペスト』の世界(3)⸺ 犬と帽子
[岑村]『ペスト』の世界(4)⸺ Saint James Infirmary
人文科学特論 II(仏文学)
フランス文学・文化入門
井上 櫻子、芦野 文武、大嶌 健太郎、西野 絢子、ヴァンサン・ブランクール
秋学期・金曜5時限
シラバス[リンク]
仏文学専攻の教員がオムニバス形式でフランス文学、フランス語学関連の名作を取り上げ、その魅力をわかりやすく紹介していきます。取り上げる作品は、「大学生ならぜひ知っておいてほしい」というものばかりです。フランス語という言語自体に興味がある人も、言語学の基礎となった作品の解説をとおして言語の構造についての理解を深めることができるでしょう。ぜひ、仏文学で対象となる研究分野の広がりを感じ取ってください。
なお、担当者の順序が多少入れ替わる可能性もあります(その場合は掲示等であらかじめ連絡します)。
イントロダクション/18世紀のパリを歩く(1):『マノン・レスコー』を中心に(井上)
フランス文学とジャポニスム(1):ジュディト・ゴーチエやピエール・ロチを中心に(西野)
フランス文学とジャポニスム(2) :クローデルの日本文化論と戯曲(『繻子の靴』など)(西野)
フランス文学とジャポニスム(3):マルローやユルスナールを中心に(西野)
小説をめぐる3つの論点(1) : バルザックと近代小説の成立(大嶌)
小説をめぐる3つの論点(2) : プルーストによる写実主義批判(大嶌)
小説をめぐる3つの論点(3) : ジッドの"唯一の小説"(大嶌)
フランス語学入門:ソシュール『一般言語学講義』を読む(1)(芦野)
フランス語学入門:ソシュール『一般言語学講義』を読む(2)(芦野)
フランス語学入門:ソシュール『一般言語学講義』を読む(3)(芦野)
フランス文学と演劇:モリエール『女房学校』(1)(ブランクール)
フランス文学と演劇:モリエール『女房学校』(2)(ブランクール)
18世紀のパリを歩く(2):『孤独な散歩者の夢想』を中心に(井上)
18世紀のパリを歩く(3):ルポルタージュ文学を中心に/まとめ(井上)