盛岡YMCA子どもの人権チーム
盛岡YMCA子どもの人権チーム
2024/3/17 プレゼンテーション動画
【作品紹介】こども人権カルタ
盛岡YMCAこども人権チームは、前回のユースアクションでも支援を頂き継続的に活動をしています。前回以降、2023年度にこども人権カルタを県内の高校の美術部に直接、伺い作成をお願いしてきました。暫定版ですがご紹介させていただきます。
《協力いただいた学校》
・盛岡第三高等学校 ・宮古高等学校
・盛岡中央高等学校 ・花巻南高等学校
・黒沢尻北高等学校 ・一関第二高等学校
・盛岡スコーレ高等学校
【活動報告】キックオフ
3期目となる「子どもの人権プロジェクトチーム」が活動し、その中で新しくチームに加わったボランティアリーダーもいたため、3期の活動目的と目標決め、組織編成を行い、以下の通りに決定いたしました。決定するにあたり、ボランティアリーダー自身も子どもたちと一緒に「人権」について考え、人権カルタの実践を実中心とした活動の見通しを立て、話し合いを行いました。
目的:人権カルタを通して楽しみながら人権についてもっと知りたいと思うきっかけにする。
目標:人権について一緒に考え、カルタで遊んでみる。
組織編成:執行部、学童プログラム班、広報班、イベント班
子どもの人権プロジェクトチーム内で人権カルタ検討会を行いました。集まった標語や絵札が、子どもたちに対して道徳観の押しつけになっていないか、誤解されるような表現はないか、などの着眼点を持ち、丁寧に検討していきました。県内の小学生から集まった標語、そして高校生の皆さんが描いてくれた絵札を大切にするためにも、ボランティアリーダーが子どもたちとの遊びの中で「この標語ってどんな意味だろうね」や「絵札を描いてくれた人はどのような気持ちで描いてくれたんだろう」のなど声がけをしながら人権を考えられるような機会を作ることを大切にしていこうという結論に至りました。また、絵札、標語を印刷し、簡易的なカルタを制作しました。そのカルタを用いて、遊び方についても検討を重ね、カルタとして楽しめることはもちろん、違う遊び方でも楽しめる要素はなにがあるかなど、子どもたちと多く関わりをもつからこそ、カルタからさらに発展し、楽しめるような遊びの追求も行いました。
【活動報告:5月】
岩手県弁護士会の皆様と合同検討会を行いました。4月にボランティアリーダーの人権検討会の内容を共有し、弁護士会の皆様のご意見も頂戴し、より良い活動にしていくための充実した会となりました。ボランティアリーダーが考えたカルタの本来の遊び方とは異なるゲーム要素を実際に、弁護士会の皆様も交え、楽しみながら議論することができました。
【活動報告:6月】
ラミネート版のカルタの作成を行いました。ラミネート版カルタの作成の意図としては、盛岡 YMCA 内の学童に実際に配布し、「子どもの人権カルタ」に日常的に触れられるようにするためです。また、カルタの本完成を業者様に委託している期間に、ボランティアリーダーがそれらを用いて、子どもたちと遊び、どのような声がけが必要なのか、どのような子どもたちが思うのかを知る経験をもつためでもあります。予定では、7月中に盛岡 YMCA 内の学童に行く予定でしたが、ボランティアリーダーの日程調整もあり、8月から秋ごろにかけて、子どもたちとカルタで遊ぶ機会を作ろうと調整しているところです。
【活動報告:7月】
チーム内で編成した組織での活動がメインとなった月でした。それぞれの班に分かれ、ミーティングを重ねていきました。各班の様子です。
【執行部】カルタの本完成に向けて業者さんとのメールでのやり取り、各班の動きの共有し活動の見通しを立てました。
【学童プログラム班】盛岡 YMCA の学童との日時のやり取り、どのような構成、形態でカルタを行うのか、などのミーティングを重ねていました。子どもたちが興味を抱くためにはどうすれば良いか考え、劇の内容を決定したり、小道具の準備などを行ったりなど計画しました。ボランティアリーダーも、テスト期間や盛岡YMCA内のキャンプに参加するリーダーなど様々な予定がある中でオンラインなどで工夫しながらの打合せですが8月に学童プログラムが行えるように目指しています。
【広報班】学童プログラムを行うにあたり、学童内に掲示するポスター作成を行いました。ポスター(写真)を手書きし、プログラムに参加するボランティアリーダーの顔写真を掲載するなど、子どもたちが楽しみになるような工夫をしました。また、カルタに添付するパンフレットのデザインや構成を考えました。
【イベント班】この班は11月や人権週間期間に活動が主となる部分が多いため、他の班のサポートをしました。
【活動報告:8月】
ユースアクションで助成金をもとに更なる活動資金を得るために「盛岡さんさ祭り」に富士宮焼きそばの屋台を出店しました。子どもの人権プロジェクトチームのボランティアリーダー以外の盛岡 YMCA のボランティアリーダーもお手伝いに参加し、とてもにぎやかな雰囲気の中で出店することができました。当日は用意した400食の焼きそばが完売しました!益金を今後の活動に使っていきたいと思います。
《さんさ祭りでの富士宮焼きそば屋台出店の様子》
《さんさ祭りでの富士宮焼きそば屋台出店の様子》
【今後の活動について】
8月以降の見通しとして、学童プログラムの展開を活発にし、人権カルタを通して子どもたちと遊ぶ機会を作っていくことを中心に活動していきたいです。子どもたちが人権に触れる機会を作るだけではなく、私たちボランティアリーダーが人権カルタを使い、どのようにして子どもたちと遊ぶか、どのような声がけをするか、など実践してみないとわからないことが多くあります。人権カルタの完成が私たちのゴールではなく、それらを十分に活用して、子どもたちや私たち自身が「人権」をさらに大切にしていこうと思えるような活動にしていきたいです。本完成した人権カルタは、ご協力してくださった高校生の皆さんなどをはじめ、お配りし、感謝を伝えていく予定です。また、協力してくださった皆様方と交流ができるような場も設けることも視野に入れています。最後に改めて Youth Action2024 に採用していただき、誠に感謝いたします。皆様のおかげで、私たちの活動が形となり、充実した活動を展開できています。子どもの人権カルタの完成が近づくにつれて、プロジェクトチーム一同嬉しく、完成する日を楽しみに待っています。皆様のご支援を無駄にせず、私たちが目指している以上の活動にしていきたいと思います。
【活動報告:9月】
9月9日に子どもの人権プロジェクトチームでミーティングを行いました。高校美術部の皆様に向けたお礼の検討、配布先の決定、現状共有の3つを話し合いました。ご協力いただいた県内の高校様に電話掛けをし、郵送で人権カルタ、パンフレット、お礼状をお送りすることにしました。お送りするパンフレットは、チーム内の広報班のボランティアリーダーが作成したものです。現状共有の中の課題として、学童プログラムが行われていないことが挙げられます。ボランティアリーダーの実習期間や試験が重なり、日程が合わなかったことが原因です。今期は、実際に完成したカルタを通して子どもたちと触れ合える機会を作ることを目標にしているため、学童プログラム班を中心に行っていきたいと思います。
9月12日、子どもの人権カルタが本完成いたしました。今回、カルタを作成するにあたり株式会社オズプリンティング様にご依頼しました。3年の月日を経て、私たちの活動が形になったことをとても嬉しく思っております。そして、改めて Youth Action2024の皆様を始めとしたワイズメンズクラブの皆様、岩手県弁護士会の皆様などご協力いただいたすべての皆様に感謝を申し上げます。
9月24日にはインターナショナル・チャリティーランが行われました。子どもの人権プロジェクトチームとして、子どもの人権カルタのブースを設け、子どもたちと実際にカルタで遊ぶことができました。この機会で得たカルタの遊び方や子どもたちへの関わり方などを学童プログラムに活かしていきます。
《広報班作成のパンフレット》
《人権カルタ完成版》
《チャリティーイベントでの人権カルタコーナー》
【活動報告:10月】
10 月は主に高校様にお送りするお礼状作成、お礼の電話掛けをそれぞれの高校担当者が行いました。先生方の異動によって顧問の先生が変わった高校様もありましたが、無事ご協力していただいた全7校の高校様にお送りすることができました。そして、10月の下旬から11月の初旬にかけて、ご協力していただいたスコーレ高校美術部の皆様と意見交流の機会を予定しており、日程調整を行っています。岩手県弁護士会の皆様とも、人権カルタをお渡しする機会を設け、今後のワークショップや学童プログラムへの展開について話し合う予定です。10月12日から13日にかけて盛岡大学の文化祭にて、富士宮焼きそばの屋台を出店いたしました。子どもの人権プロジェクトチームのボランティアリーダー以外の盛岡 YMCA のボランティアリーダーも二日間お手伝いに参加しました。
【今後の見通しについて】
10月以降の見通しとして、学童プログラムやワークショップの展開を充実、人権週間に向けた活動の取り組みに力を入れていきたいと思います。子どもの人権カルタが本完成し、「人権」を知るきっかけの大きな手段を最大限活用しながら、子どもたちだけではなく盛岡YMCAのボランティアリーダー会など老若男女問わず人権を知るきっかけになるような活動を展開していきます。
【活動報告】日本YMCA大会でグランプリを獲得!
11月15~17日、第23回日本YMCA大会(YMCA東山荘)に盛岡YMCA からユースリーダー15名で参加しました。2日目に開かれたワークショップを通して人権カルタ、茨城YMCA や大阪YMCAに差し上げることができました。横浜YMCA からは、「ウクライナから日本に避難している子どもたちのために、ウクラナイ語に翻訳しワークショップに活用したい」という声をかけてもらいました。。このような人との繋がりや出会いによって国や地域を超えて私たちの思いや活動が広がっていることを実感しています。
また、大会内で開かれた日本一自慢に、子どもの人権プロジェクトを応募しました。3年間を通した私たちの活動の軌跡や掲げる展望を、全国の皆さんと繋がる貴重な場で発信ができたことを嬉しく思います。そして、光栄なことに子どもの人権プロジェクトがグランプリを頂きました。盛岡 YMCA としても今大会の報告の共有などを通して、自身の活動を振り返り、今何ができるかを見つけ、「私たちだからこそ」という活動を続けていきたいです。
YMCA大会会場内の人権カルタコーナー
大会に参加したリーダーで
YMCA大会、日本一自慢グランプリ!
【YMCA大会参加のリーダーから】
2030 年に「岩手県の小学校からいじめをなくす」ことを目標とし、岩手県内全ての小学校で「子どもの人権」に関する教育の実現とそれに伴い、人権カルタの配布と普及を掲げました。また、実際に全国の YMCA のユースリーダー、スタッフの方々にも人権カルタで遊んでいただきました。小学生の読み札×高校生の絵札を初めて目にする方が多く、時折、読み手である人権プロジェクトメンバーが読み札・絵札の解説も交えながら交流を深めました。そして最終日、現地とオンラインの参加者による投票を経て、見事グランプリを受賞することが出来ました!ありがとうございました。
盛岡大学3年 青山優菜(エアリーダー)
子どもの人権プロジェクトのこれまでの活動と、「岩手県の小学校からいじめをなくす」を 2030 年の目標として掲げた発表を行わせていただき、また、実際に完成した子どもの人権カルタを参加者の皆さんに遊んでいただくことができました。子どもの人権カルタを欲しいと言ってくださった YMCA や、展示していたカルタの一覧を見て驚く参加者、カルタとして楽しみながらも、読み札や絵札について言葉を交わす姿を見ることができ、これまで続けてきたことが形となり、実を結んだのだと、とても嬉しかったです。今回の経験を生かし、今後の活動でも、子どもたちに楽しみながら子どもの人権について考えてもらうきっかけとなれるよう励んでいきます。
岩手大学4年 野崎はな(はなまるリーダー)
【活動報告】
岩手県弁護士会の皆様と人権カルタのお渡し会を開催しました。2名の弁護士の皆様にお越しいただき、ボランティアリーダーは7名が参加いたしました。弁護士の皆様と、改めて活動が形になったことを実感いたしました。また、日本YMCA大会に参加したボランティアリーダーから、大会での発表の様子や内容の共有を行いました。弁護士の皆さんからは、「カルタの出来栄えがすごいこと、グランプリを受賞したこと、ここからがスタートという声が聞けたこと、とても嬉しい会でした!」というお言葉をいただきました。また、人権啓発についてのポスター作成やワークショップの企画についてのご助言もいただきました。これらの活動は12月の人権週間期間に予定しているものです。普段よりも「人権」について耳にしたり考えたりする期間をチャンスと捉え、さらに人権が身近に考えられるきっかけの場を作っていこうという話し合いをすることができました。人権カルタが完成したということがゴールではなく、ここからがスタートという再認識ができ、充実した会となりました。
【12月の活動報告】
12月7日、盛岡市のいわて県民情報交流センターアイーナで、人権カルタを中心としたワークショップを開催いたしました。人権週間という期間に合わせ、短期間の中でワークショップに向けて準備を重ねました。ワークショップの開催の広報の手段として、市政記者クラブさんを訪問しプロジェクトチーム内の広報班が作成したチラシを配布していただけることになりました。また、盛岡 YMCA の学童にもチラシを掲示し、子どもたちへの周知も試みました。結果として、盛岡YMCAの学童に通う子どもたち 2 名、保護者様 1 名の計3名がワークショップに来場してくださいました。子どもたちは、ボランティアリーダーと一緒に人権カルタを通して遊びながらゆったりとした時間を過ごせている様子でした。絵札を描くブースでは、子どもたちが標語から自分なりのイラストを想像し集中して絵札の完成を目指していました。今回のワークショップを通して見えてきた修正点は、ワークショップの告知方法です。イベント開催についての周知の期間が短かったことが反省点としてあげられました。初めてのワークショップを開催することで、事前準備が足りなかったことが原因です。リーダー同士で内容の共有や不安な箇所を詰めていくことの大切さを改めて感じました。会場の環境構成に関しては、ポスターなどの掲示が細かく丁寧にリーダーが行うことができていたため、これからのワークショップにも生かし続けていきたいと思います。今回のワークショップは、様々な修正点なども含め、第一回目の開催を踏み出せたこと自体が大きな成果と捉えています。不慣れな中にもアクションを起こせたことに自信を持ち、今後のワークショップに活かしていきたいと思います。
12月9 日、日本YMCA大会でのグランプリの副賞としていただいたプロモーションビデオについてMTGを行いました。日本YMCA同盟の方々とビデオの内容について話し合いました。これまでの活動の共有や今後のプロジェクトの動向について話をまとめていきました。030年までの具体的かつ現実的な活動の構想を練ることができ、現在私たちができることに目を向けることができた MTG となりました。
12月11日、12月16日、12月20 日、9日の MTG を受けて、2030 年までの子どもの人権プロジェクトのロードマップについて話し合いを重ねました。ボランティアリーダーが主体となっている中で、さらに活動をよくしていくためにどのような目的、準備、協力してほしい人など細かい部分まで考えました。また、将来の計画から見えてきた 3 期の反省点や修正点についても触れることができた MTG となりました。また、弁護士会の皆様のお一人が代表運営をしていらっしゃるフリースクールの訪問が決まり、その場でのワークショップについても話し合うことができました。
【Y's×SDGs Youth Action2024終了にあたり~感謝~】
今期は、まず人権カルタが完成したことが大きな成果であったと思います。この成果があったのは、まぎれもなくユースアクション2024の助成金がなければ達成できなかったものです。プロジェクトメンバー一同を代表し、略儀ながら感謝を申し上げます。人権カルタが完成し、手元に届いたときに感じた感動は忘れることはありません。また、日本YMCA大会では、子どもの人権プロジェクトの活動がたくさんの方々に評価されたり、人権カルタが全国に認知されたりなど、集大成としてふさわしい 3期目の活動内容になったのではないかと感じています。そして、集大成として活動を行ってはきましたが、2030年までの構想を考えたことをきっかけに今後のプロジェクトの将来を考えることができています。3期が人権プロジェクトの第一章の完結と捉え、来年度、再来年度まで活動が継続されていくような土台を固め、さらに子どもの人権が広がっていく活動を展開していきたいと考えています。また今期は、様々な挑戦がたくさんあったことで成果や課題を多く収穫した年であったと思います。ボランティアリーダーが不慣れな中アクションできたことに自信を持ち、来年度の活動に活かしていきたいと思います。私たちを支援してくださる、Y’s の方々、Youth Action2024 事務局の皆様、岩手県弁護士会の皆様、盛岡ワイズメンズクラブの皆様などがいることを忘れず、積極的な活動を継続的に行っていきたいと思います。
(盛岡YMCA子どもの人権チーム代表:十文字春菜)
オンライン報告会動画(2025年3月16日)
視聴者からのコメント紹介
・活動資金を自ら確保する姿勢や、内容を更新して、時代に即したものにしていくという姿勢がとても素晴らしいなと感じました!