このページは、まだGoogle Meetを使ってミーティングを主催したことがない方に向けて、Google Meetの活用方法を説明するWebページです。
Google Meet (もしくは Google Hangouts Meet / 以下 Meet と呼ぶ) とは、組織向け(ビジネス向け)ビデオ会議のサービスです。契約している同一組織内で(同一ドメインであるメールアドレスを持つユーザ)のみでグループ内でのビデオ会議ができます。現在、世界的な新型コロナウイルスによるパンデミックに対応し特別期間として2020年9月末までサービス規模を拡張し最大250人が同時参加できるようにしています。またライブストリーミング(ネットワーク放映)も同様にサービス規模が拡張しており契約組織内(同一ドメイン内)において最大10万人に配信することが可能になっています。かなり特殊な大規模オンライン授業でない限りユーザー数などに関して問題はありません。ここでの説明は学校内オンライン授業の範囲で有用と思われる内容に絞っています。Meetに関しての使い方一般に関してはこちらをごらんください。Meetに関しての詳しい管理方法などはこちらをごらんください。姉妹的な存在である「Google ハングアウト」は、個人向けビデオ会議のサービスで組織以外の人ともビデオ通話ができますが、今回は学校内でのオンライン授業での利用ということで説明を絞っているので、Google ハングアウトの説明は割愛します。
ビデオ会議の機能を提供するMeetにはマイクとカメラが必要です。近年のノートPCにはWebカメラとマイクが内蔵しているので、そのままMeetを行うことが可能です。またインターネットへの接続があれば利用できます。しかし、クオリティを確保するために以下の点に注意してください。
ビデオ会議には安定した通信が求められます。そのためモバイル環境(スマートフォンやモバイルルータ)は適していません。また屋内でも可能であればWiFiではなく有線接続(イーサーネットによる接続)を優先してください。特に、WiFiからの距離が遠くなると電波強度が低くなり、通信が不安定になります。また距離が短くとも外界からのノイズにより(たとえば電子レンジなど)通信が不安定になる場合があります。
正面からの顔に光が当たる環境でカメラを使ってください。背面からの光が強い場合、カメラは自動的に背面の強い光に対して明るさを調整します。結果、顔は真っ暗になり、うまく写りません。
内蔵マイク・内蔵スピーカーを使わず、マイク付きイヤホンやヘッドセットなどを利用しましょう。内蔵のマイク・スピーカーを使ってビデオ会議することも可能ですが、内蔵マイクは周辺音を取り込むのでノイズが多くなり、また内蔵スピーカーは内蔵マイクへの干渉をおこしやすくビデオ会議の進行に支障をおこす場合があります。マイク付きイヤホンは現在手元にあるスマートフォン用で十分です。できればワイヤー接続のマイク付きイヤホンを利用し、なるべくBluetooth接続を避けてください。これはWiFiを避ける理由と同じです。
新規のマイク付きイヤホンやヘッドセットは、Meetを使う前に正しく認識して使われているか事前にテストをおこなってください。使用実績のないハードウェアを新規に接続した上でMeetで使い、うまく動かない場合、その問題がどこにあるのかの切り分けには時間がかかります。必ず自分の使うPCで事前で正常に動作することを確認した後にMeetで利用してください。
もし、はじめてカメラやマイクを使う時は、Meetを始める前に、きちんとカメラやマイクが動作するかの動作チェックをしましょう。カメラやマイクが稼働していない状態でMeetを動かし、うまく稼働しない場合、Meetの設定に不具合があるのか、それともシステムの設定が悪いのか、カメラやマイクの接続が間違えているのか、カメラやマイクそのものがハードウェアとして故障しているのか等などの切り分けがむずかしくなります。
PCであれば他の Google Apps と同様にブラウザの右上のアイコンから「Meet」を選択します。この時、ブラウザで所属するドメインの使っているGoogle アカウントだけではなく、他のGoogle アカウントでもログインしている場合、正しくドメインのGoogleアカウントに移行しない場合があります。その場合は、右上の端にある自分のアカウントを示すアイコンを選択し、アカウントを切り替えることで所属している組織の(所属しているドメインの)アカウントを利用することが可能です。もし、混乱する場合は、一旦、すべてのGoogle アカウントからログアウトし、再度、自分の所属するドメインのGoogleアカウントにログインし、Meetを選択してください。その方が慣れない時は、わかりやすいと思います。MeetはURL https://meet.google.com/ でもMeetを利用できます(この場合も有効となっているGoogleアカウントに注意してください)。
Googleアカウントは、1つのWebブラウザー上で複数切替えて利用することが可能です。そのため、本来使うべきであるGoogleアカウントではなく、別のアカウントを使用してしまいトラブルになるケースが多く見受けられます。そのように混乱してしまった場合、まず、一旦、すべてのGoogleアカウントをログアウトして、使うべきGoogleアカウントでログインし直すのが一番間違いもなく簡単です。
利用するスマートフォンやタブレットがAndroidの場合、Google Meetとしてアプリケーションが用意されています。利用ユーザのアカウントに所属するドメインのGoogle アカウントを登録することで利用可能になります。iPhoneの場合、別途Meetのアプリケーションをダウンロードして利用します。あとは基本的に考え方は同じです。ただし、Meetによるビデオ会議では大量のトラフィックが発生するため、スマートフォンがWiFiにつながっていない限り、特に、大学などでの継続的な遠隔授業における利用方法は推奨しません。
まずMeetにアクセスするとブラウザが下図のような表示になります。開始するには「ミーティングに参加または開始」をクリックします。この先のビデオ会議を開催する作業手順は次のようになります。
右上にあるアイコンを確認して使うべきアカウントか否かを確認する。
複数のGoogleアカウントを同時に使っている場合、まちがってしまいトラブルを起こしがちなので、まず確認をする。
「ミーティングに参加または開始」をクリックする。
ニックネームを入れるウインドウには何も入れずに継続をクリックする。
準備中の画面になるが、初回はセッティングに時間がかかるので、そのまま待つ。
カメラやマイクが正しく動作しているか画面でチェックする。
必要があればマイクやカメラの設定を変更する。
ビデオ会議に参加するため「今すぐ参加」を押す。
Meetにアクセスした際の一番最初の画面
はじめてミーティングのセッションを作る(=ミーティングの主催者になる)作業を行います。まず「ミーティングに参加または開始」をクリックします。すると「ミーティングに参加または開始」というウインドウが現れます。ミーティングを主催するので、何も入力せずに右下の「続行」のボタンをクリックします。
ミーティングの開始
クリックするとミーティングのセッションが自動的に生成されて、ミーティングを開始する準備が整い、次のマイクとカメラを確認する画面になります。初回は、新しいミーティングの生成をしているので、少し準備に時間がかかります。
準備中の画面
ブラウザ画面左側がPCに接続されている自分のカメラの映像です。デフォルトではマイクもカメラも「オン」の状態になっています。ノートパソコンにカメラが内蔵されているような製品を使っていれば自動的に表示されているはずです。もし表示されていない場合は、カメラの設定をチェックが必要ですが、後のカメラとマイクの説明の所で行います。
ブラウザ画面右側に「ミーティング準備完了」とあります。その下にある "meet.google.com/yoe-ycvi-mia"が、このミーティングセッションのIDです。URLでもあるので、参加者に"meet.google.com/yoe-ycvi-mia"の部分をコピーし、メールなどを使い参加予定の人たちに通知してください。参加希望者は大学の(同一ドメインの)Googleアカウントにログインした状態でhttps://meet.google.com/yoe-ycvi-miaにアクセスすると、このミーティングセッションに参加できるようになります。ここでもこれでまでの注意点と同じく、大学の(同一ドメインの)Googleアカウント以外でhttps://meet.google.com/yoe-ycvi-miaをアクセスしてもアクセスできません(注)。これまでと同じように大学の(同一ドメインの)Googleアカウントに切り替えるなどの確認をしてください。ダイヤルインは日本では関係ありません。
(注) 同一ドメインのGoogleアカウント以外の場合、主催者に参加を許すかどうかの通知が届きます。G Suite for Education などの環境の場合、同一ドメイン以外の参加者を許可するのは、セキュリティやプライバシーに関連する懸念がありますので、熟慮の上でご判断ください。
Webカメラつきノートパソコン本体のみで周辺機器などを接続していない限りノートパソコンがデフォルトで設定しているカメラとマイク(とスピーカー)を使っているので、Meet側で設定する必要はありません。ヘッドセットやマイク付きイヤホンを使っていても、システムがそのハードウェアを認識していれば、Meet側で設定する必要はありません。しかし、Bluetoothヘッドセットや外部のWebカメラを接続している場合、事前にシステムの設定で変更しておけば使えるのですが、システムでの設定をまだおこなっていない場合(あとからBluetooth接続するような場合)、ハードウェアがMeetに割り当てられない場合があります。その時は動画画面の右下にある縦三つ点が並んでいるメニューから「音声」や「動画」を選び設定を行います。動画の解像度は最初360pで使ってみてください。720pは高画質となりますが、その分、ネットワーク回線に負荷をかけます。高速で安定したネットワーク速度(1.5Mbps以上)が利用できる環境のみで推奨します。尚、マイク・スピーカー・カメラ・解像度の設定は、ミーティングを開始した後でも変更することができます。これらの設定は、ミーティング中にも変更できます。
設定の選択
マイクとスピーカーの選択
カメラと解像度の選択
ブラウザ画面右側ミドリのボタン「今すぐ参加」をクリックするとミーティングのセッションが始まります。まだ参加者がいない状態なので、自分のカメラの映像がブラウザいっぱいに表示され、中央には他の参加者が参加するのに必要な情報が表示されているウインドウが開きます。
一番上のURL "htttps://meet.google.com/yoe-ycvi-mia" は、このミーティングに参加するためのURLです。このミーティングのセッションに参加したいユーザーは、同一組織の(同一ドメインの)Googleアカウントにログインした状態で、このURLにアクセスすると参加できます。
ダイヤルインは日本国内では関係ありません。
参加に必要な情報をコピーのアイコンをクリックするとコピーされます。通話中、いつでも参照できる情報なのでここでコピーしなくても大丈夫です。
ユーザーを追加は、こちらから参加者のメールアドレスを入力することでミーティングに招待することができます。指定されたメールアドレスに通知が送られ、メールを受け取ったユーザーが許可することによって参加します。
まず基本的な「マイクのオン・オフ」「カメラのオン・オフ」「ミーティングの終了」を説明します。マウスをブラウザ中央下に移動すると自動的にコントロール・アイコンが現れます。左から「マイク」「セッション終了」「カメラ」のコントロールするアイコンになります。マイクとカメラはクリックすることでオン・オフになります。真ん中の赤い受話器マークをクリックするとミーティングへの参加が終了になります。
右上3つ並びで左側アイコン(人のアイコン)は参加者の一覧を表示します。誰が参加しているかを確認するのに使います。ミーティングの主催者は参加者のカメラ・マイクのミュートをすることが出来ます。
右上3つ並びで真ん中アイコン(吹き出しのアイコン)はチャットを表示します。文字でのコミュニケーションに便利です。受講者の反応や随時の質問を受け取るのに便利です。
右下の「今すぐ表示」アイコンを選択するとパソコン画面を共有することなどが出来ます。画面全体を共有するのと、特定のウィンドウだけ共有するのとが選択できます。
右下いちばん端にある点のアイコンは設定など選べます。カメラ、マイク、スピーカーの切替えなどが行なえます。
左下の「ミーティングの詳細」を選択すると、ミーティングのIDなど、参加者を追加するのに必要な情報が表示されます。
ミーティングが開始した直後の画面
ユーザーがリストされるタブ
チャットのタブ
通話しているのと同時にチャットを利用するのは非常に有効なコミュニケーション手段になります。催者側の音声トラブルがないことを確認するために、チャットで全体に問いかけをしましょう。まずは主催者側のトラブルがないことを確認しましょう。
チャットは誰かが発言中でも、その発言を妨げることなく、質問などを送ることが出来て便利です。また授業などでは、受講生の理解の確認などにも使うことが出来ます。その場合、「質問がある方は書いてください」という質問方法ではなく、「ここまでは良いでしょうか。よければ良いという確認の一言をお願いします。」というような形の問いかけをすることで参加者の注意を引くことができます。
相手のカメラの画像が荒かったり、音声が切れたり聞き取れなかったりする場合は、ハードウェアの不具合よりも、十分な通信のための帯域が確保出来ていない可能性の方が大きいと考えられます。まず帯域を大きく消費するカメラを切ってみましょう。自分では相手に音声が届いているかどうかわからないのでチャットで参加者に音声が聞こえるかをチェックするなど試みてください。次に通信の障害の可能性を少しでも少なくするためにWiFiよりもイーサーネット(ケーブル)での接続を推奨します。WiFiの場合、距離や障害物、あるいは家庭にあるノイズ源からの影響を大きく受けます。Bluetoothヘッドセットも潜在的には同様な問題がありますので注意が必要です。
自宅でBluetoothヘッドセットなどを利用する際は電波混雑による障害が発生する確率は小さいでしょうが(しかし無視はできません)、たとえば教室のような場所で大勢のユーザーがBluetoothヘッドセット(ヘッドホン)や2.4GHz帯WiFi(無線LAN)などを使っている(スイッチをオンにしている状態も含む)ような場合は、電波混雑による障害が現れます。
コンピュータ上の画面を共有したい場合は右下にある「今すぐ共有」を選択します。共有できるタイプは次の3つです。
全画面
コンピュータ上のディスプレイ上にあるすべてを反映してしまうので、本来写すべきものではないものまで動画を共有して送信してしまうので注意してください。
ウィンドウ
コンピュータ上の1つのウィンドウだけを選択して動画を共有し送信します。
Chromeタブ
Chrome上で表示されているタブを画面送信します。一部の環境ではMeetではこの機能が用意されていますが、すべての環境で用意されているようではないようです。また他のブラウザを使用している場合、この機能は使えません。その場合、ブラウザのタブを独立したウィンドウにして切り離し、そのウィンドウを先程の「ウィンドウ」の動画を共有する形で処理することが可能です。
自分のスクリーン上に表示されている静的なイメージ(ドキュメントなどの画面)を共有するために送るならば問題ありませんが、たとえば動画をスクリーンで再生し、それをこの方法で送信するとなると、コンピュータやネットワークに負荷がかかり過ぎてうまく動作できないことがありますので注意が必要です。
動画を共有する
ブラウザ画面右下の縦に三つ点が並んでいるアイコンを選択すると、ポップアップメニューが現れます。その中にも設定があるので、ミーティング中でもカメラやマイク・スピーカーを切り替えることができます。正しいマイクのデバイスが認識されているか、正しいカメラが認識されているか、あるいは通信の状態が良好なので、カメラの解像度をあげてみる、などができます。
ミーティング中にも設定を変更することが可能
ミーティングが開始される前に、準備の際に現れていたこのミーティングの情報です。ミーティング開始後に知りたい場合は、ブラウザ画面左の「ミーティングの詳細」を選択すると表示されます。
ミーティングの詳細
ここまでは双方向通信でミーティングを行う方法を解説してきました。2020年5月3日時点では、Meetの参加者は最大250名となっています。Meetには、組織内(同一ドメイン内)のユーザーに対してライブストリーミングを提供するオプションがあります。ユーザー側からみると、ライブストリーミングは、ミーティングには参加せず、視聴者として参加することになります。2020年9月末まで利用人数が拡張されており、基本的な契約であっても同一ドメイン内であれば100,000人まで利用できます。Googleカレンダーでは、Meetの予約を作成することが出来ますが、その時に会議をライブストリーミングとして利用するための設定を加えると利用できるようになります。詳しくはGoogleのサポートが用意している「ビデオ会議のライブストリーミング」を参照してください。
まず最初にミーティングのためのURL (ID)を決めておき、そのURLを事前に参加者に告知しておきたい場合があります。そのような時は、Googleカレンダで予定を作成して、その項目の中にあるMeet予約の欄で設定することで可能になります。次に自動的に割り当てられたURL(ID)を、参加予定者に告知しておきます。時間になったら主催者(あなた)が、そのURL (ID) をクリックし、ミーティングを開始しさせます。