群馬大学大学院

腎臓・リウマチ内科学教室

教授ご挨拶

 腎臓・リウマチ内科学教室

 腎疾患とリウマチ膠原病疾患の臨床、教育、研究を行っています。当教室は昭和47年に内科学第三講座として初代教授の前川正先生のもとに開設されました。昭和61年に第二代教授の成清卓二先生に引き継がれ、平成12年より就任された第三代教授の野島美久教授のもと、平成15年に大学院化に伴い生体統御内科学に改名されました。平成29年4月からは大学院再編により、腎臓・リウマチ内科学と血液内科学の2つの教室となりました。現在、腎臓・リウマチ内科学教室には学内(大学院生を含む)に19名、医会員37名が在籍し、第三内科同門会員(血液内科を含む)223名を超えています。

 臨床に関して

 腎臓内科とリウマチ内科が一緒である当教室の特徴を生かし、免疫学的機序による腎疾患(IgA腎症、膜性腎症、半月体形成性腎炎等)や腎障害をきたすリウマチ性疾患(SLE、ANCA関連血管炎等)の診療を得意としています。腎疾患では腎生検(年間30~40例程度)を行い的確な診断のもとに、最適な治療を実践しています。血液透析などの腎代替療法については、院内では泌尿器科やICUと連携して行い、また県内の透析関連の主要施設では当教室の医会員・同門会員が活躍してます。リウマチ性疾患に関しては、近年大きく治療法が進歩した関節リウマチを始め、さまざまな膠原病、リウマチ性疾患に関して、生物学的製剤、免疫抑制薬等を適切に使用して、短期予後のみならず長期予後の改善を目指した治療を行っています。また腎疾患・リウマチ性疾患ともに、県内各施設からの重症・難治の患者も積極的に受け入れ、基幹病院としての責務を担っています。

 教育に関して

 次代を担う学生・研修医・若手医師の教育に熱意をもって取り組んでいます。臨床教育に関しては初期・後期研修医、中堅医、指導医の計5~7名の診療チームを作り、さらに学生も加わってのチーム医療を通して、若手に対する教育を実践しています。腎疾患、リウマチ性疾患ともに全身の諸臓器が複数同時に障害され、さまざまな病態を生じます。日々のチームカンファランスでは臨床推論をもとにした診断プロセスを大事にし、考える力を養っています。また不明熱の診断、輸液管理、感染症対策、免疫抑制療法などの内科医として重要な診断能力や全身管理の方法を学びながら、専門領域だけにとられない統合的・包括的な内科医師の養成を目指しています。

  研究に関して

 世界に発信する基礎研究ならびに臨床研究を推進しています。基礎研究では、教室スタッフと大学院生が幾つかの研究グループに作り、腎炎の発症進展機序の解明と制御、腎再生医学の樹立、自己免疫性疾患の分子機構の解明を大きなテーマとして研究を進めています。臨床研究にも力を入れており、ループス腎炎の臨床的検討を学内ならびに全国規模で施行したり、腎・リウマチ性疾患の血中・尿中バイオマーカーの検討・探索などを行ったりしています。また若手研究者の育成に力を入れており、研究の楽しさ、面白さを知ってもらいながら研究に取り組んでもらっています。その中で多くの若手が学会等で受賞しています。

当教室での臨床研修、研究に興味のある皆様へ 

 私たちの腎臓・リウマチ内科学教室は、以下の特色・特徴をもっています。当教室に興味を持った方、当教室での臨床研修や研究を希望する方は、是非、ご連絡をいただければと思います。

 ・各自の希望に基づき確実にキャリアアップが図れる教室

 教室に集う研修医、医員、大学院生の一人一人の希望を大切にし、臨床医としての能力をしっかり身につけたい方には、大学ならびに県内の関連施設で研修していただき専門医(内科専門医、腎臓専門医、リウマチ専門医、透析専門医等)取得までしっかりサポートしています。腎臓病学、リウマチ膠原病学の基礎研究、臨床研究に取り組みたい方には、大学院に入学していただき、教育熱心なスタッフのもとで学位取得までしっかり指導しています。

・ライフワークバランスが保てる教室

 臨床ではチーム診療を行うことで、仕事のOn/Offをしっかり確保できるようにしています。医会員約3割は女性ですが、家庭を持った後も各自のペースに合わせ、大学や県内の関連施設で活躍しています。

 当教室に興味を持った方、当教室での臨床研修や研究を希望する方は、是非、ご連絡をいただければと思います。

 

群馬大学大学院医学系研究科 内科学講座 腎臓・リウマチ内科学分野 教授

   群馬大学医学部附属病院 内科診療センター 腎臓リウマチ内科学 教授/診療科長

                                     廣村桂樹