社会で活躍している卒業生
群馬大学 理工学部 化学・生物化学科
花王株式会社
開発研究第一セクター スキンケア研究所
伊平 寛
2012年 大学院修士課程 修了
群馬県立桐生高校出身
私は本学科に入学後、化学から生化学まで幅広い科学の知識を得ることができました。 現在の化粧品の開発業務においても、化学(製剤づくり)と生化学(肌への効果)の両方の視点が求められ、大学時代に得られた幅広い知識が今でもアイディアの発想・実現の原動力となっています。
皆さんも大学に入ったら、たくさんの事を学んだり経験したりして、広い視野を獲得して社会に乗り出して欲しいと思います。
株式会社アシックス
スポーツ工学研究所 フットウエア機能研究部
千葉麻里子
2013年 大学院修士課程 修了
岩手県立盛岡第三高校 出身
多くの分野に触れて、将来進む道を自分自身で選択していきたいという思いをもって、私は群馬大学工学部 応用化学・生物化学科に入学しました。私は入学したての頃は、物理や無機化学、新規素材の開発に興味がありました。しかし、修士課程に進学したときに選んだ研究室は、分子生物学の分野です。これは大学生活の中で、いろいろな知識に触れるたびに、自分の興味が変化してきたことが反映しています。研究室に所属してからは、機能未知遺伝子の機能解明に取り組み、答えが教科書に書いていない、そして世の中の誰も知らない問題を解き明かす難しさとその過程でみえてくる新しい発見で、多くの感動を味わいました。
群馬大学に在学した6年間を通して、「自分の進む道」を答えのない中で考え、探し、進んでいくための力を得たことは、今の全てにつながっています。そして大学院修了後は、もともと陸上競技をしており走ることが大好きだったこともあり、自分が好きで楽しいと思える仕事をしたくて、アシックスに入社しました。
これから大学生活を始める皆さんには、より多くのことに触れ、自らの力で考え、選択をしていくという経験を大事にしてほしいです。また、社会にでたら、化学や生物学と学問の領域はわかれているわけではなく、全てがどこかで関連しあっています。ですから、自分の得意な分野をひとつもち、それをとりまく多くのことを知っておくことは、非常に大切です。
自分の好きなことがわからない、でも一生懸命勉強したいという漠然とした思いから、自分らしさを見つけて磨いていくことを、本学科にはいって皆さんも経験してみてはいかがでしょうか。
三菱樹脂株式会社
ポリエステルフィルム製造課
武井 淳
2010年 大学院修士課程 修了
高校時代から化学や生物の分野に興味があり、群馬大学工学部生物化学工学科に入学しました。大学の授業は幅広く知識を得ることができるカリキュラムが組まれており、私自身も、化学や生物以外の分野の授業も受講し、将来について幅広い選択肢をもつことができました。研究室に所属すると、やはり専門性は高まりますが、基本は大学の授業で得られるものであり、普段の授業に真面目に取り組むことがいかに重要かを痛感しました。
群馬大学大学院を修了し、プラスチックの成形加工メーカーに就職しました。現在の仕事は、ポリエステルフィルムの製造部門の担当です。主な仕事内容は、生産性をアップさせより利益を創出すること、品質をアップさせお客様に満足していただくこと、そして安全性をアップさせより快適にものづくりができるようになることになります。これらの仕事内容は、大学時代の私の研究テーマとは異なる分野でした。しかしながら、ものの考え方や取り進め方は大学の研究と同じであり、基本ができていれば問題ありません。また、専門性を高めることも当然重要ですが、幅広い知識そして柔軟な考え方も、会社ではより重要になります。さらに、社会人になると知識だけでなくコミュニケーション能力が非常に重要になります。当然、仕事はひとりではできないので、人に説明する能力や納得してもらう能力等が必要になります。このためには、大学時代からコミュニケーション能力を高めることが必須です。わからなければ聞き、相談し、活発な意見交換をしてください。
是非とも群馬大学で自分を大きく成長させ、楽しみ、将来に向けてたくさん勉強していただければと思います。
日東電工株式会社
テープ革新技術部
古田 憲司
2008年 大学院博士課程 修了
2008年3月に群馬大学大学院より博士(工学)の学位を頂き、同年4月より日東電工株式会社に入社しました。日東電工に入社後は、開発統括部、市場開発部を経て、現在はテープ革新技術部に在籍しています。
大学での一番の思い出は何と言っても、研究室での生活です。所属していた研究室は、物理化学を基礎として光化学反応をツールとして使いこなす分子反応化学の研究室でした。研究テーマは、タンパク質のX線構造解析のボトルネックとなる結晶作製のメカニズムの解析でした。
これは世界に類のない研究でしたから、メカニズム解析には多角的な研究視点が求められました。そのため研究室では、学内連携や学会や国の研究機関での測定に積極的に参加させて頂き、貴重な体験を積むことが出来ました。これらを通して様々な知識とコミニュケーションスキルを吸収でき、現在は大学での経験を生かして、日東電工で市場ニーズを捉えつつ研究開発を進めています。
駆け出しですが社会人生活を振り返りますと、学生時代の経験が生きていることを強く感じます。特に研究室では、新しい事には積極的に挑戦すること、課題解決に様々な手段を尽くすこと、自分のアイデアを積極的に発信すること、要点=「イイタイコト」を的確に示す事など、書き尽くせないほど多くの基礎を学ぶことが出来ました。私を技術者として育ててくれた先生方に感謝し、後輩達も群馬大学で実りのある生活を送って頂きたいと思います。
旭化成ワッカーシリコーン株式会社
技術本部
堀 容 子
2008年 大学院修士課程 修了
化学の分野に興味があり、群馬大学工学部応用化学科に入学しました。
学部の3年間で化学の基礎を学び、その中でも特に興味を持ったのが有機合成でした。4年生からは有機合成を行える研究室に配属し、工学研究科と併せて3年間、有機ケイ素化学分野の研究をしていました。それがきっかけとなり、現在は有機ケイ素化学に直結するシリコーンを製造・販売している企業で製品開発をしています。ラベルやシール、電子材料製造工程用の剥離紙・剥離フィルムに塗布されるシリコーンを主に担当しています。
企業での開発は、日常生活に直結する製品が対象となりますので、より目に見える形で成果が表れることや、開発品が量産されるのを間近で見られることが魅力です。また、仕事をする上で必要となるのが、大学で学んだ知識はもちろんのこと、お客様とのコミュニケーション能力やプレゼンテーション技術です。これらの必要なスキルは、所属研究室での研究活動や国内に限らず海外の学会への参加、所属していた部活動でのイベントなど群馬大学での6年間で経験したことや学んだことが基盤となっており、ご指導頂いた先生、先輩方のおかげで大変貴重な時間を過ごせたと感じています。
初めは漠然とした化学への興味がきっかけで応用化学科を選択しましたが、大学に入学してから化学分野の幅広さに驚き、より興味が増していきました。群馬大学理工学部では様々な研究室がありますので、自分の興味が惹かれる分野がきっと見つかると思います。是非とも群馬大学で大学生活を楽しみながら、自分の将来へ繋がる道を見つけて頂きたいと思います。
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