おかやま夢育イニシアチブ第4回ワークショップ「地球の未来に向かって夢を!~開発途上国について考える~」開催!

 令和6年3月16日(土)、岡山県教育委員会と岡山大学の協働事業である「おかやま夢育イニシアチブ」の第4回のワークショップを岡山大学共育共創コモンズで開催しました。

今回は、「地球の未来に向かって夢を!~開発途上国について考える~」をテーマとして、開発途上国の現状や課題について理解を深めるとともに、課題解決に向け、身近なスマートフォンというツールを取り上げながら、開発途上国のDX政策の提案を行いました。 

午前の部は、これまでにメキシコやボリビアなどの開発途上国でボランティア活動に関わってきた久能有依さんから、自身の経験をもとに「開発途上国」における具体的な現状や課題についてのインプットトークがあり、これをもとに参加者が6つのグループに分かれ、開発途上国の様々な課題の解決のために、身近なスマホを活用してどのような解決策を考えていくかについて話し合いました。午前の部の講評として、岡山県教育委員会の田中秀和教育次長から、「『開発途上国』とは何かをはかる『物差し』はたくさんある。一口に『開発途上国』と言っても、どこに支援をする必要があるか、その国の背景を分析しなければ、的確な支援はできない」という助言がありました。 

 午後の部は、より具体的な課題解決に向けて、課題の背景、目的・対象・ターゲットの分析、提案内容、提案内容に関する裏付け・根拠について、グループで議論し、発表を行いました。「アプリで水を綺麗に」「児童労働・貧困の解決につながる農業改革」「交流を通した相互理解」など、多種多様なアプローチの発表が行われ、生徒たちは互いに活発な質疑応答を行っていました。 

 岡山大学の野上保之教授からは、「調べて終わりではなく、その先を掘り下げていくことが大切。『リアル』に触れて『知る』ことは考え、行動していくための武器を身に付けていくということであり、それが実践力、つまり生き抜く力になっていく」と全体を通して講評がありました。 

 最後に、岡山県教育委員会の鍵本芳明教育長は、「開発途上国の課題解決は、唯一絶対の答えのない難しい問だったと思う。それを学校の枠を超え、仲間とともに考え、多くの気付きを得ていくことは、自分の引き出しを増やしていくこと。その引き出しが、今後、皆さんが別の課題にぶつかったときに大切になるはずだ」と生徒たちにメッセージを送りました。

今回も、次世代を担う高校生にとって、多くの「出会い」と「学び」によって、視野を大きく広げることのできた充実した1日となりました。