*主題*
村上春樹文学における「回帰」
物事が一巡りして元に戻るという「回帰」はCycleやReturnに訳される。だが、「回帰」といえば誰もがニーチェの「永劫回帰」を想起するのではないか。世界のすべてが無限回の反復を起こすという概念は『ツァラストラはかく語りき』で説かれ、人生で生起される出来事が感情の良否、是非・善悪を問わず、永遠に反復される運命的な発想を指すという。また、ロール・プレイング・ゲーム(RPG)のようにグループを作り、勇者一行が魔王を倒す旅を終えたあとの後日譚のような意味合いも認められると思われる。そこで村上春樹の文学世界で考えるならば、多崎作が過去の事件を掘り返したり、免色渉が娘かもしれない女を追い求めたりすることと関わるかもしれない。そういう意味で回帰は村上春樹文学を読むための一つのアイテムとして機能する。
*開催場所*
淡江大学・淡水キャンパス(予定)
*開催日*
2026年6月27日(土)・6月28日(日)(予定)
*募集内容*
各自の専門領域の角度から上述の主題あるいは相関主題の未発表の①学術論文②教育・研究報告。発表は一人一篇とします。二重投稿や既発表の再投稿はご遠慮ください。
中国語、英語、日本語の使用可能(基本的には日本語を共通語とする)
*募集方法*
発表申込用紙(https://drive.google.com/drive/folders/1ydfyez5XLx-jD3iedhHE6NsobdDB9lGG?usp=sharing)をダウンロードし、ご記入の上、2025年9月15日(月曜日)までに、Googleフォームhttps://forms.gle/KabNm5DctGCb1UXP9の登録にてお申し込みください。
*審査方法*
発表場所の関係により、発表本数の制限を設けます。発表要旨について準備委員会でメインテーマに合っているかどうか厳しく審査した後、受け入れる発表の本数と発表者の人数を決定。
審査結果は2025年10月下旬に通知いたします。発表の採否に関わらず、応募資料は返却いたしませんが、個人情報は必ず厳格に保護いたします。
*発表論文全文締め切り*
2026年5月10日(日曜日)*予定*。締め切りを過ぎたものは棄権とします。
*お問い合わせ先*
淡江大学村上春樹研究センター広報担当
葉(152790@o365.tku.edu.tw)
出典 毎日新聞:2025/7/13
https://mainichi.jp/articles/20250711/k00/00m/040/129000c
*主題*
村上春樹文学における「パートナーシップ」(Partnership)
*開催日と会場*
・市民講座
日時 2025年7月5日(土曜日)09:10入場開始
会場 京都大学本部構内:百周年時計台記念館
・研究発表DAY1
日時 2025年7月5日(土曜日)11:50受付開始
会場 京都大学吉田南構内:総合人間学部棟B1
・研究発表DAY2
日時 2025年7月6日(日曜日)08:50受付開始
会場 京都大学薬学部構内:稲盛財団記念館3F
村上春樹文学における「ウェイ・オブ・ライフ(way of life)」
*会場*
早稲田大学早稲田キャンパス(東京都新宿区西早稲田1-6-1)
*開催期日*
2024年7月13日(土)・7月14日(日)
主題 村上春樹文学における「擬態(mimicry)」
発見されてしまうことを防ぐために動物の色や形が他の生きものや周囲の物に似せられていることを指す言葉だが、語彙としては模倣、イミテーションの一種である。模倣は創造と対立し、類義的には「顰に倣う」のような意味合いがある。具体的に誰ということは私には言えないのだが、日本に限らず先行作家の顰に倣っているような作品を見掛けることは少なからず経験するのではあるまいか。また、貞淑な妻を装いながら実は不貞行為に走っているという話は世間的にも少なくない。さらに、穏和な性格を表面上は示しつつも、実は危険な人物という話も数多いのではないだろうか。そもそも村上春樹という人物は何かを擬態していないと言えるのか?
場所 淡江大学淡水キャンパス
時間 2023年6月17日(土曜日)・18日(日曜日)
進行形式 新型肺炎拡大のため、オンライン参加のみ
会場 Microsoft Teamsによるオンライン会場
時間 2022年6月18日(土)・6月19日(日)
主題 村上春樹文学における「紐帯」(solidarity)
地縁、血縁、連帯。英訳のほうは嘗てポーランドを民主化に導いた自主管理労組の名称として印象に残っている「連帯」の意味である。村上春樹の文学世界にも同じ志を持つ人々の世界やセーフハウスに身を潜める人の話などもあり、人間同士の繋がりという意味で普通に用いられると思われる。
主題 村上春樹文学における「逸脱」(deviation)
逸脱とは、本来の筋道や決まった範囲から逸(そ)れることである。そして、古今東西のあらゆる文学作品・テクストが、常に別の文学作品・テクストを取り込んで自らのものにしたり、変容・変貌・変性させたりすることに拠って、生成される形象物であるとするならば、吸収と変形を生じさせる作用の一つに〈逸脱〉があると考えられる。
主題 村上春樹文学における「運命」(fate)
「神によって語られたこと、予言が原義とされる。人知を越えた絶対不可避の運命の力」を意味する。参考:形容詞fatal=致命的な,悲劇的な運命を決する、形容詞fated=宿命的な , 呪われた。