情報学部基礎セミナーの担当教員による授業紹介です。少人数クラスで開講する初年次ゼミとして,それぞれの担当教員の専門性に応じて最先端の研究に触れながら,大学における円滑な学びにつながるようにゼミの仲間とともに主体的に活動します。
岩崎 祐也 Iwasaki Yuya
私たちの生活には必要不可欠なコンピュータやインターネット。この授業では、その仕組みや設定方法を自ら体験しながら情報処理技術の基礎を身につけます。具体的には、コンピュータに必要な機能と部品を理解するために、パソコンを自作するところから始めます。続いて、自作パソコンにLinuxという開発者向けのオペレーティングシステムをインストールし、普段使っているWindowsとの違いを実感します。さらに、Wi-Fiの設定を一から行うことで普段何気なく接続している無線ネットワークの仕組みを理解します。授業の後半では、本格的なプログラミング関連の授業に備えて、Scratch等の易しいプログラミング言語を用いてプログラミングに必要な考え方を習得していきます。このように、コンピュータとネットワークとプログラミングの3つを基礎から体系的に学ぶことで、目には見えないブラックボックス化された情報化社会を紐解くきっかけをつかむことが目的です。
浦山 康洋 Urayama Yasuhiro
ラズベリー・パイの外観
ラズベリー・パイとは、イギリスのRaspberry Pi 財団によって開発された手のひらサイズのシングルボード・コンピュータです。本セミナーでは、学生さん一人にラズベリー・パイを一台貸し出し、実際に手を動かしながら電子システムの構築に取り組みます。具体的には、電子素子(LED、ブザー、超音波センサ、温湿度センサ、シリアルモニタ、など)を稼働させる電子回路の設計と、それらを制御するPythonプログラムの作成を行います。本取り組みを通して、情報技術の基礎となるプログラミングスキルやアルゴリズムに関する知識の修得、さらには論理的思考力や創造的思考力の向上を目指します。
【Keywords】プログラミング(Python)、電子回路設計、Linux、ハンズオン、プレゼンテーション
授業の終盤には、構築したシステムに対して学生さんがオリジナルの改良を加える演習時間を設けます。最後にプレゼン形式の発表会を行い、オリジナルシステムについて相互評価を行います。以下の画像は、過去に本セミナーを受講した学生さんが作成した活動記録の一部です。
柏木 紘一 Kashiwagi Koichi
クラウド(クラウドサービス、クラウドコンピューティング)の特徴やクラウドの活用方法を学びます。
クラウドとはインターネット経由でコンピューティングリソース(ソフトウェア、サーバ、データベース等)を提供するサービスです。ソフトウェアとして利用するものとしては、SNSやGmail等があり、皆さんも普段から利用していると思います。ITインフラ(ネットワーク、サーバ・仮想マシン、データベース)として利用する場合は、AWS(Amazon Web Services)等がよく使われます。
この講義では、AWSの演習環境(本学が加盟しているAWS Academyのプログラム)を利用してクラウドの特徴やAWSの操作方法を学び、クラウド環境にサーバを構築してみます。
黒田 久泰 Kuroda Hisayasu
Webサービスやクラウド環境など、現代の情報システムを支える基盤として広く利用されているOS「Linux(Ubuntu)」を用い、実習形式でサーバー構築を学びます。仮想マシン環境を利用し、OSのインストールから基本的な操作までを段階的に習得します。続いて、世界的に普及しているApacheを用いて一人ひとりがWebサーバーを構築し、基本構成を押さえたWebサイトを制作します。内容や構成は、各自の興味や習熟度に応じて工夫できます。
普段何気なく利用しているWebサイトやオンラインサービスが、どのような仕組みで動いているのかを、個人で手を動かしながら理解します。本セミナーを通じて、将来の専門科目や実務的なスキル習得につながる基礎力を身につけることを目標とします。
小林 真也
システムエンジニア(SE)は,経験豊富なプログラマではありません.システムをエンジニアリングする能力を備えた職業人です.また,プロジェクトマネージャー(PM)は,プロジェクトを管理し,成功に導くことができる職業人です.
いずれの仕事も,技術に明るいことはプラスになりますが,技術に詳しいだけでは,その役割を果たすことができません.
このゼミでは,将来SEやPMを目指す人が,今から意識しておくべき事柄や,活躍しているSEやPMが備えているコンピテンシーを高める指導をおこないます.
担当教員は,IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)における人材育成関係の委員会委員,PMI(Project Management Institute, Inc.)日本支部教育国際化委員会の委員,文科省事業「成長分野を支える情報技術人材の育成拠点の形成(enPiT2)」の連携校代表,民間企業の社外取締役を務めるなど,学術分野における研究業績のみならず,幅広い経験を持っている.また,システムやサービスの開発の経験も有し,デジタル庁主催のgood digital award2022 農業/水産/林業/食関連部門最優秀賞を得るなど,その成果は高く評価されている.
阪本 裕文
授業の前半では情報技術を用いた研究調査の方法とKeynoteを使用したプレゼンテーションについて学び、授業の後半ではAdobe CCの各種アプリケーションを使用したデザインについて学ぶ。それにより、基礎的な情報技術を使用した情報伝達の方法を習得することを目的とする。
志田 洋
「データで考える力」を学びます。日常生活や社会に存在するデータを扱いながら、データ収集・分析・可視化の基本ステップを学びます。あるデータを題材にしたグループディベートなどの参加型学習を通して、データを根拠に意思決定する演習を行い、上位科目へとつながる基礎を身につけます。
島田 毅
パソコンやスマホ、インターネットの活用は、実りある毎日へのカギです。的確に情報を収集したり、それをヒントに仲間とアイディアをまとめ次の行動を決めたり、一緒にレポートをまとめたり。この演習では、そんな大学生活のための基本を身に付けます。
題材として、IT社会を脅かすサイバーセキュリティ脅威の実態を調査する活動を取り上げます。
Henrik Skibbe
まずは簡単なゲームを一緒に少しずつ作りながら、コンピューター操作やコードを書くことに慣れて自信をつけましょう。その後は、Pythonに挑戦します。たとえば、グラフの描画や簡単なAIチャットボットの作成、画像生成AIを体験します。また、AIが社会に与える影響について議論します。
ゼミの終了後、自作したゲームやPythonのサンプルファイルを元に、自分のアイデアを発展できます。
画像生成のプロセス:ノイズから完成まで: 最初はノイズ(ざらざら)だけど、図とプロンプトをヒントに、何回も少しずつ修正しながら、20回から50回くらいくり返して、だんだんきれいな画像にしていきます。
髙畠 嘉将 Takabatake Yoshimasa
本セミナーでは、ソフトウェア開発に取り組みながら、研究や学習の基礎力である 「既存技術を調査し、理解し、自分で使えるようにする力」 を養います。あわせて 中間発表・最終発表を通し、考えを整理して他者に伝える 発信力 も身につけます。
取り組むテーマは、皆さんの興味や経験に応じて選べます。未経験からでも段階的に進められる題材を用意しています。
Web開発(React)
Webサイト上のUI(画面)づくりに特化したライブラリ(React)を用いて、三目並べ(○×ゲーム)を開発します。Webアプリ開発の基本的な流れを体験できます。
React:三目並べチュートリアル:https://ja.react.dev/learn/tutorial-tic-tac-toe
ゲーム開発(Godot)
ゲーム開発エンジン(Godot)を用いて、2Dゲーム「クリープをよけろ」の開発に取り組みます。ゲーム制作の基本(画面表示、入力、当たり判定など)を学べます。
Godot:最初の2Dゲーム(クリープをよけろ):https://docs.godotengine.org/ja/4.x/getting_started/first_2d_game/index.html
アルゴリズムとデータ構造
教科書『問題解決のための「アルゴリズム×数学」が基礎からしっかり身につく本』を用いて、問題解決のための考え方を 数学面も含めて基礎から身につけます。既存のアルゴリズム/データ構造を理解し、実際に実装して動かします。
問題解決のための「アルゴリズム×数学」が基礎からしっかり身につく本(技術評論社):http://gihyo.jp/book/2022/978-4-297-12521-9
上記以外にも、自分で作りたいソフトウェアやシステムがある場合、あるいは 既に学習経験がある場合は、個別のテーマ設定(機能拡張、改善、発展的な実装など)に取り組んでも構いません。
担当教員の研究分野は、ビッグデータ(特にテキストデータ)のためのデータ圧縮と圧縮情報処理で、アルゴリズムやデータ構造を用いて問題解決に取り組んできた経験に加え、前職で銀行のシステムエンジニアとして働いた実務経験も踏まえ、皆さんが 自分の生活や学習、将来の仕事を効率化・便利化する力 を育てることを目指します。
「プログラミングを大学で始める人」も歓迎です。調べ方、手順の分解、詰まったときの解決のしかたまで、セミナーの中で身につけていきましょう。
田中 健吾
データの作成・共有、セキュリティ、情報倫理、プログラミング、数理モデルなど幅広いテーマを扱います。グループワークを通して、これらのテーマに取り組むことで、情報や知見の共有、ディスカッション、協働作業、プレゼンテーションなどを行い、ゼミ活動における相互扶助を体験することを目標とする。
檀 裕也 Dan Yuya
情報分野の知識やスキルを基礎にパソコンによる「ものづくり」を体験し,情報技術について学ぶとともに,論理的思考力・創造的思考力や問題解決力,コミュニケーション能力を高めます。通常の家庭用カメラやスマートフォンのカメラを使いますが,360度VRカメラやドローンによる映像の撮影にも触れ,情報学の社会への応用について興味・関心を刺激し,テクノロジーが活用されるシーンについて考察します。ときには松山城や道後商店街などに地域課題の発見のためにフィールドワークに出かける場合があります。
平田 浩一 Hirata Koichi
プログラミングスキルの上達には、教科書の例題をなぞるだけの学習では十分ではありません。課題を一つ一つ自分の力でこなしていく訓練が欠かせません。AtCoder というシステムは日本で開発されたプログラミング学習のためのコンテスト形式の学習サイトです。AtCoder サイトを利用してプログラミングの腕を磨きましょう。
槇田 毅彦 Makita Takehiko
情報分野で活躍するために必要な知識や技術を座学やパソコンのアプリを使って学習し、情報技術の基礎を習得すると共に、これらの技術体系を自ら考えて、どのように実社会に生かしていくかを考える時間にします。通常、開発プロジェクトに参加する場合、どのような役割があって、どのように計画が立案されていくのか、いくつかの例を挙げながら議論を進め、プロジェクトの進め方を理解していきます。その流れで関連する数学や物理学の基礎的な知識の確認や考え方について修得します。また松山大学周辺でのフィールドワークを実施し、統計データを調査した上での地域課題についても考察する場合があります。
松浦 一雄 Kazuo Matsuura
情報分野の知識やスキルを基礎にパソコンによる「コンテンツ制作」を体験し,情報技術について学ぶとともに,論理的・創造的思考力や問題解決力,コミュニケーション能力,情報収集・統合能力を高める。私たちの身の回りに断片的に分散して存在する情報を統合して提示することにより,生活の利便性を高め新たに価値創造することで,より良い社会を実現するための方法についても学ぶ。コンピュータシミュレーションをしたり,IoT機器を組み立て実験計測したり,大学キャンパス周辺で学生に対するアンケートなど,情報収集のためフィールドワークに出かける場合がある。
画像生成AIによる描画
数学に基づく画像生成AIモデルの理解
音発生装置の製作と流れや音の数値シミュレーション(上:リングトーン実験装置,下:渦等値面,流速10m/s,色は気流速度を表す)
森田 雅貴
本セミナーでは、コミュニケーション能力や主体性を身につけてもらうことを目的としています。課題に対してグループディスカッションを行い自分の意見を説明する力、他人の意見を理解する力をおぎなう。また、デジタル画像処理技術の数学的アプローチやプログラミングの学習から論理的思考力も身につける。
ー・ー・ー・ー・ー・ー過去に取り組んでもらった画像処理の一例ー・ー・ー・ー・ー・ー
MATLABを用いた画像処理技術に関する基礎を学び、各グループでテーマを決めて課題に取り組んでもらったもの。 「ある画像から背景と動物に分離するプログラムの作成」
[問い合わせ]
松山大学 教務部教務課 情報学部担当
E-mail : mu-kyomu@matsuyama-u.jp
TEL : (089)926-7137