この会は,最先端の研究や,日本で数名しか知らない科学をネタにして,日本科学振興協会(JAAS)会員が交流することを主な目的としています.
※本イベントは,JAAS正会員・協賛会員,企画責任者から招待させていただいた方々のみの限定イベントとなっております(JAAS賛助会員の方々も,遠慮なく,動画はご視聴ください).URLの外部への持ち出しなどはご遠慮ください.
◆発表題目
トポロジカル量子コンピューターの基礎と研究開発の問題
◆発表者
アモリン カーシオ
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◆紹介文献
Frolov, 2021. Quantum computing’s reproducibility crisis: Majorana fermions
https://doi.org/10.1038/d41586-021-00954-8
◆概要
量子コンピューターは、物理学の基礎となる量子論を使って従来のコンピューターで解けない様々な問題を解けるとされる。近年、量子コンピューターの技術が発展して来て、徐々に実用化に向かっている。量子コンピューターの開発に安定した計算ができるため様々なチャレンジが存在するが、その一つとしては計算の誤り訂正が挙げられる。計算の誤りを回避する方法として、トポロジカル量子計算というものがあり、理論上誤りが起きない量子計算のとなる。しかし、このような最先端技術の開発にも問題が起きたりする。本講演では、量子コンピューターとトポロジカル量子計算の基礎を説明し、その研究開発に起きた再現性の問題について簡単に説明する。
◆参考文献
PhD Thesis. New approaches to quantum correlations: Majorana braiding dynamics and information indistinguishability -A quantum beasts’ monomyth-.
https://doi.org/10.13140/RG.2.2.25569.20322
※本イベントでは、NPO法人JAASの正会員であれば、誰でも発表できます。発表内容の面白さ 、重要性、信憑性などについて、JAASや本企画の運営者が保証するものではありません。
◆発表題目
精神疾患の生物学的基盤を明らかにしたい! ~患者さんの脳内変化を可視化する新技術~
◆発表者
太田航
https://researchmap.jp/wataru_ota
◆日時
2023年3月31日(金) 21時
◆紹介文献
Miyazaki, T., Nakajima, W., Hatano, M. et al. Visualization of AMPA receptors in living human brain with positron emission tomography. Nat Med 26, 281–288 (2020). https://doi.org/10.1038/s41591-019-0723-9
◆概要
自閉症、統合失調症、うつ病、双極性障害などのいわゆる「精神疾患」は、患者さんの生活の質の重大な低下や命の危険をももたらす病気です。しかし、医学研究の進歩が目覚ましい今日においても、これら疾患の根本的な原因や患者さんの脳内で生じている変化(生物学的基盤)についてはほとんど分かっていないのが現状です。今回は発表者の所属研究室において開発された「患者さんの脳内変化を可視化する新技術(Miyazaki et al., Nature Medicine, 2020)」を簡単にご説明するとともに、その技術によって得られた「患者さんの生の情報」に基づく「基礎研究(動物実験)」の成果をご紹介します。一連の研究を通して、対症療法中心の現在の精神疾患治療を脱却する「科学的根拠(脳機能画像)に基づいた革新的診断・治療方法」の開発に貢献することを目指して頑張っています(未発表データを多く含むため、録画は不可としてご理解いただけますと幸いです)。
◆日時
2023年4月21日(金) 21時
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◆発表題目
陰謀論とリスク軽視ー「脅威はない」という陰謀論を考える
◆発表者
大賀哲
https://researchmap.jp/read0133512
◆紹介文献
縄田 健悟, 大賀 哲, 藤村 まこと「COVID-19に関する陰謀信念がもたらす感染防止政策の否定と感染リスク行動:感染リスク軽視の媒介的影響」『実験社会心理学研究』早期公開版(2023.3)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjesp/advpub/0/advpub_si5-4/_article/-char/ja/
◆概要
この研究グループは、政治イデオロギーと社会的行動の関係を研究していますー簡単に言えば、人が社会的に望ましい、または望ましくない行動をとる場合に、政治イデオロギー(政治的な信念や価値)がどの程度影響しているのかを検討するということです。この論文ではその一環として、COVID-19の陰謀論が、個人の感染リスク行動や政府の感染防止政策への支持度合いに与える影響を調査しました。欧米圏の先行研究では、陰謀論を信じることが、感染リスク軽視や政府対策へのネガティブな反応を招くことが指摘されています。本研究では、日本でも同様の影響があるかどうかを検討しました。まず研究1では、2021年1月に質問票調査を実施し、陰謀論を信じる人ほど感染リスクを軽視し、政府の感染防止政策を支持しない傾向があることが分かりました。研究2では、1つ目の調査に回答した人たちに対して、1年後の2022年1月に再度調査を実施し、同様の傾向が見られることが分かりました。つまり、陰謀論は、感染リスクを軽視し、個人や政府の感染対策を阻害する可能性があるということが示されました。いわゆる「陰謀論」は、「権力を持つ人や組織が秘密裏に世界を操作している」というかたちで「隠された脅威を煽る」という点に特徴があります。しかし、COVID-19の陰謀論は、その脅威・危険性を低く見積もらせるーつまり、「脅威はない」という少し変わった陰謀論で、公的な言説や世間の考えに逆張りする認知の影響が見られます。これらの結果から、陰謀論が感染リスク行動や政府対策に与える影響を掘り下げていきたいと思います。
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中江 健
https://researchmap.jp/ken.nakae
2023年5月19日(金) 21時
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◆日時
2023年5月19日(金) 21時
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◆発表題目
てんかん発作における脳波伝播と結合性の関係: データ同化アプローチを用いたECoGデータ予測
◆発表者
中江 健
https://researchmap.jp/ken.nakae
◆Zoom
https://us06web.zoom.us/j/82516715070?pwd=WTgvR2NKbzE3dmZMbmRzSWFFMXVPZz09
ミーティングID: 825 1671 5070
パスコード: 100775
◆紹介文献
Hata, J., Nakae, K., Tsukada, H. et al. Multi-modal brain magnetic resonance imaging database covering marmosets with a wide age range. Sci Data 10, 221 (2023). https://doi.org/10.1038/s41597-023-02121-2
◆概要
てんかんは反復性の無作為な発作を引き起こす疾患であり、高周波の脳波が脳を伝播する現象です。伝播の空間メカニズムは脳の結合性に依存すると考えられていますが、てんかん発作における脳波と結合性の定量的な関係は明らかではありません。この関係を理解するために、拡散MRIの脳結合性からECoGデータの脳波を予測するデータ同化アプローチを開発しました。提案された方法を、側頭葉からの脳波が起源で、その周辺の脳結合性が正常なマーモセットと異なる2匹のてんかんマーモセットに適用しました。ECoGデータの側頭-後頭領域における予測精度が他の領域より低いことが分かり、これはてんかん発作におけるネットワーク異常を示唆しています。このフレームワークは、てんかんのメカニズムの理解とてんかん発作のより良い予測に貢献すると考えています。
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◆日時
2023年6月30日(金) 21時
◆発表題目
高分子の「形」を変えると、プラスチックの新製品になる。
◆発表者
天野 正樹
〇専門分野
高分子物理、中でも高分子レオロジー。樹脂の改質・配合設計、ならびに発泡樹脂を中心とした加工品の研究開発活動に従事
◆Zoom
https://us06web.zoom.us/j/86110154673?pwd=bWtyS2JiVjE1MVJZdTFpdlRUZUxyZz09
ミーティングID: 861 1015 4673
パスコード: 294453
◆紹介文献
M. Doi, and S. F. Edwards: The Theory of Polymer Dynamics (Oxford University Press, 1986)
https://www.amazon.co.jp/-/en/M-Doi/dp/0198519761
◆概要
いわゆる「高分子」は、「プラスチック製品」として大量に利用されるようになっています。熱で溶かして様々な形に加工できるなど、便利な性質を持っていますが、他の素材にはない「へんてこ」な振る舞いを種々示すことも知られており、長年研究者たちを苦しめてきました。その本質は「きわめて細長い」その形に由来しています。日本の土井らにより確立された「チューブモデル」は、そういった「ざるうどん」のような構造を持った素材の振る舞いをよく説明するばかりでなく、「たいへんイメージしやすい」モデルであることもあいまって、より複雑な形である「枝(分岐構造)を持った高分子」の特異な挙動を理解しやすくするものでもあります。
私は企業に入ってのち、「発泡プラスチック製品」に関わる中で、「ポリプロピレンという樹脂に枝をつける」という技術に関わる機会を得、以来数十年、そんな樹脂材料の設計に携わってきました。
今回は、そんな「ポリプロピレン分子の形をかえる」ことで何がかわるのか、何ができるようになるのか、具体的に皆さんの身近なところで使われるようになった製品の例を出しつつ、ご紹介できればと思っています。
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◆日時
2024年1月26日(金) 21時
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◆発表題目
見てきたような海底と地球の話
◆発表者
熊谷 英憲
https://researchmap.jp/HideKumagai
◆Zoom
https://us06web.zoom.us/j/81870720881?pwd=tiXpe5OaqeXFZhdNTrPLMlKgyahzVX.1
ミーティング ID: 818 7072 0881
パスコード: 941337
◆紹介文献
”Nishinoshima volcano in the Ogasawara Arc: New continent from the ocean?”
著者:田村芳彦、石塚治、佐藤智紀、Alexander R. L. Nichols
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/iar.12285
◆概要
地球の中にマントルと核があるとか、地殻とマントルの境界はモホロビチッチ不連続面っていうとか、見てきたようなことを地球科学者はいろいろ言います。人類は月に降り立ったのに、地殻を貫く穴も掘れていない体たらくで、万全の自信をもって語る部分と、ドキドキしながら蛮勇を以て言い切るところとあります。そもそも、地殻の平均組成を考えることだって諦めてしまいました。10年前に噴火によって出現した西之島新島(新々島という人もいました)の注目論文の話題も交えながら、海底火山や海底環境などについてスライドショウ的にお話します。
◆参考文献
https://gendai.media/articles/-/110525
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より以前の回はこちらをご覧ください
登録いただくと,開催案内や録画配信をメールいたします.Gmail 以外のメールアドレスで受け取りたい方は,お手数ですが motoaki.bamba@g.jaas.science まで「とにかく研究の話で盛り上がろう!の会開催案内希望」とメールください.
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◆日時
2024年4月12日(金) 21時
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◆発表題目
海の不思議に迫る海洋観測
◆発表者
市川 洋
https://researchmap.jp/hiroichi
◆Zoom
https://us06web.zoom.us/j/82828840675?pwd=txNHpbNldoF88GyAYaCcNiwWEcGLsb.1
ミーティング ID: 828 2884 0675
パスコード: 093237
◆概要
目に見えない海の中の流れ、水温、塩分,化学成分と生物の複雑な分布とその変動を調べるためにおこなわれている様々な海洋観測方法について紹介します。
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様々な分野の専門家がJAASに在籍しています.専門家から見て「これはすごい!」と感じたマニアックな研究,またはご自身の研究成果を発表してもらい,参加者がそれに質問したり,ツッコミを入れるという形式のオンラインイベントです.発表中の質問・ツッコミもOKです.
発表は質疑応答を含めて1時間程度としています.その後は,交流(雑談)の時間となります.
JAASには,科学ジャーナリスト,科学コミュニケーター,科学機器関係者,研究支援の方々,教育関係者,行政の方々など,様々な分野・業種の人達がいます.JAAS会員だけでなく,日本科学技術ジャーナリスト会議(JASTJ),日本サイエンスコミュニケーション協会(JASC),一部のマスメディア関係者の方々も,この会にお招きしています.
科学に関わる様々な人達で,マニアックな科学ネタをまずは楽しむ.そして,参加者からの質問・ツッコミを通じてネタをこねていくことで,魅力的な科学ネタをJAASとして発掘し,発展的なイベントを企画していくことも狙っています.
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