(とびた まさゆき)
企業活動にはヒト、モノ、カネ、情報という経営資源が必要不可欠です。人的資源管理論の授業では、それらのなかでもヒト、つまり人的資源に焦点を当て、その管理方式を学びます。
さまざまな人的資源管理の制度、労働、雇用に関する法、実際の企業の取り組み状況、従業員の行動を把握するために、最新の各種統計調査をもとに、実態を学ぶことから始めます。たとえば、どのような働き方が増えているのか、離職や転職は近年増加しているのかなど、海外との比較も交え学んでいきます。
つぎに、人的資源管理の入り口として、採用・初任配置の方式について学びます。たとえば、近年ジョブ型採用・雇用を行う企業が出てきていますが、そのメリット・デメリットなどを学んでいきます。
そして、企業は採用した従業員を定着させ、育成し、組織力を高めていく必要があります。企業のなかで仕事経験を積むことにより、高度な知識、技能、判断力、問題対応力などが形成されます。企業ではどのように仕事の経験をさせているのか、配置・異動・キャリア形成の方式について、ケーススタディを交え学んでいきます。
さらに企業は、従業員の中からリーダー(管理職)を選抜する必要があります。日本企業と欧米企業では、リーダーの選抜方式が大きく異なります。選抜の時期、方法などの違いについて、メリット・デメリットなどを考えていきます。また経営者、トップ・マネジメントをどのように育てるのかも企業にとって重要な課題となっています。海外企業の人的資源管理の方式を例に学びます。
企業は、従業員それぞれの能力、実績を見極め、配置・異動、キャリア形成、選抜を行う必要があります。また従業員の働きぶりに応じた賃金や賞与を支払うことにより、モチベーションの向上をもたらすことになります。そこで必要となるのが人事評価です。人事評価に、能力評価、行動評価、実績評価などさまざまな評価方式があります。そして企業は人事評価のもとに、賃金を決定しますが、さまざまなタイプがあります。たとえば年齢給・勤続給、能力給、職務給、業績給などがあります。人事評価、賃金制度は、さまざまなタイプがあり、それぞれの仕組み、メリット・デメリットについて学んでいきます。
さらに、従業員が仕事に対するモチベーションを高めるため、また企業への定着を高めるためにワーク・ライフ・バランスを図る取り組みが必要になります。そこで、労働時間の管理方式、休暇制度、福利厚生制度が必要になり、それらの実態や、積極的な企業の取り組み事例を学びます。
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