(いまいけ やすひと)
みなさんは「経済学史」という言葉を聞いたことがありますか?どんな科目か想像がつきますか?おそらく想像もつかない人がほとんどではないでしょうか。経済学史とは、その名の通り経済学の歴史です。経済学の父アダム・スミス(1723-1790)やケインズ政策などで有名なジョン・メイナード・ケインズ(1883-1946)など昔の経済学者がどんな時代にどんな経済学を作ったのかを学びます。
そんな昔の経済学を勉強してどんな意味があるんだ?と疑問に思う人も多いと思います。ここでは経済学史を学ぶ意義を2つほど紹介したいと思います。第一に、実は人間というものは今も昔も同じような経済問題について悩み続けているという点があります。たとえば自由貿易と保護貿易どちらがいいか、政府は福祉などに力を入れるべきか市場の自由に任せるべきか、景気を安定させるにはどうすればいいか…etc。こうした問題は現代でも盛んに議論されていますが過去の経済学者たちも同様の問題について多くの研究を残しており、それらを学ぶことは現代の政治・経済問題を考える際にもとても役に立ちます。
第二に、他の経済学の理解に役立つという利点があります。皆さんは○○経済学という言葉を何か聞いたことはありませんか?ミクロ経済学・マクロ経済学・計量経済学・行動経済学…と様々な経済学がありますが、勉強してみるとその中身はかなり違うものです。同じ経済学というカテゴリーなのになぜこんなに色々分かれているんでしょうか?この色々な経済学同士に関係はあるのでしょうか?経済学史を学び、こうした色々な経済学がどういった経緯で誕生したかを知ることで、そうした疑問が解決できると思います。また、こうした起源を知ることは経済学を理解する上で大きな助けになります。
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