考える no.5「人とロボットの境界線はどこ?」
考える no.5「人とロボットの境界線はどこ?」
Illustration: ほさな(X: @Hosana_OriHime Instagram: @hosana_orihime_)
考えてみましょう
私たちは、どんな存在に対して敬意を払うのだろうか?
その基準は、これからも変わらないだろうか?
分身ロボットを初めて見た人の中には、それが人に操作されているとは思わず、AIが自動で話していると感じる人もいます。
その結果、あいさつをしても返事をしなかったり、冗談半分に触ったり、ときには雑に扱ってしまうこともあります。
でも、「実は中に人がいるんですよ」と伝えられた瞬間、多くの人ははっとして、態度を改めます。
この切り替わりは、いったい何を意味しているのでしょうか?
「時々、AIがしゃべっていると思われます。
そういうときは“東京ではなく別の都市から遠隔で操作して話をしていますよ”とか説明はするんですが、ロボット単体だと無視されたりもします。
操作してる側も人間なので、そうするとやっぱり悲しくなります。」
分身ロボットカフェでは、ロボットの上に物が落ちたり、飲み物をこぼしてロボットがぬれたり、コードに引っかかって倒れそうになったりすると、周囲の人がとっさに「大丈夫!?」と声をかける場面がよく見られます。
頭では、「これはロボットで、本人の身体ではない」とわかっているはずです。
それでも、体が先に反応してしまう。
これは、そのロボットを「ただの機械」ではなく、誰かが“そこにいる存在”として感じているからかもしれません。
この反応は、分身ロボットに限った話ではありません。
生成AIが人のように話す
ゲームや仮想空間で、人が操作しているキャラクターと、自動で動くキャラクターが混在する
基本は機械が操作しているが、同じキャラクターを時々人間が操作する
このような状況になると「どこまでが人で、どこからが機械か」の境界は、ますます曖昧になっていきます。
だからといって、すべてを人と同じように扱えばよいのか?
それとも、厳密に区別し続けるべきなのか?
何が正解かというのは簡単には答えは出ません。
私たちは、何をもって相手を尊重しているのでしょうか?
自分を尊重してほしいから、相手を尊重するのでしょうか。
それとも「意識を持つ存在」のみを尊重するのでしょうか。
分身ロボットは、人と機械の境界線を決める答えを用意してはいません。
ただ、その境界が揺れる場所に、私たちを立たせます。
相手が人かどうかを知らなかったとしても、同じように敬意をもって接することはできるのでしょうか?
改めて考えてみましょう
私たちは、どんな存在に対して敬意を払うのだろうか?
その基準は、これからも変わらないだろうか?
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