先端知能機械情報学セミナー
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先端知能機械情報学セミナー
東京大学大学院情報理工学系研究科知能機械情報学専攻では、「先端知能機械情報学セミナー」と称して、知能機械情報学に関連する様々な分野のフロンティアを切り拓いておられるトップ研究者をお招きして、最先端の動向とこれからの方向性を勉強させていただくと共に、知能機械情報学の今後の課題や方向性について議論するセミナーシリーズを開催しております。 Faculty Developmentも目的としており、主に教員や研究員が参加して、プロとしての勉強と本気の議論をする場と位置付けております。
2023年度
第1回 2023年7月11日 19:00@Zoom
二瓶美里 先生(東京大学大学院新領域創成科学研究科 )
https://www.k.u-tokyo.ac.jp/gsfs/faculty/misato_nihei/
講演タイトル: Assistive Tecchnology for Diversity:
障碍者、高齢者、多様な人々のための生活支援工学を目指して
講演概要:我が国は高齢化や平均寿命の長寿化において世界の先鋒におり、高齢社会の抱える課題に、技術面からも社会面からも解決策を見出すことが期待されている。また、障碍者についても同様に、多様化するニーズに対応した支援方策が求められている。本講演では、高齢者や障碍者の身心特性を考慮した行動特性の解明や自立・自律生活を支援するインテリジェントシステム、支援技術の開発促進のためのモニター評価等の取り組みについて紹介する。また、これらの取り組みが、ダイバーシティ―の推進に寄与する可能性について議論する。
2022年度
第7回 2023年1月5日 17:00@Zoom
原田香奈子 先生(東京大学大学院医学系研究科 /工学系研究科)
https://sites.google.com/site/kanakoharada/home
講演タイトル: ロボット技術の医療応用
講演概要:手術支援ロボットや理化学実験ロボットの研究開発とプロジェクト・マネジメントを紹介する.医療応用における将来的な社会実装のためには,医療機器の考え方や規制を理解して研究の方向性を決め,分野横断研究を実施する必要がある.これまでの医工連携研究の経験とそれに基づくアプローチについて紹介する.
第6回 2022年12月20日 18:00@Zoom
山下直美 先生(NTTコミュニケーション科学研究所/京都大学客員教授)
https://www.rd.ntt/organization/researcher/special/s_039.html
講演タイトル: インクルーシブな未来社会を実現するためのコミュニケーション技術
講演概要:COVID-19の拡がりを契機として、ICTを活用したテレワークや遠隔コミュニケーションが急速に浸透しつつあります。より安全で便利な仕事環境が整備される一方で、コミュニケーションの偏りや孤立化、メンタル面での課題が浮き彫りになり、ソーシャルなケアの必要性が注目を集めています。人と人のつながりや助け合いの重要性が再認識される中、どのように情報技術をデザインすれば、人と人のつながりを強化し、また、助けを必要とする人を支援することができるでしょうか。本セミナーでは、グローバルコラボレーションや医療分野など様々なコンテクストにおけるコミュニケーション支援ツールの開発と評価によって得た知見をご紹介します。
第5回 2022年12月7日 18:00@Zoom
星野由紀子 先生(川田テクノロジーズ 技術研究所)
https://www.kawada.jp/csr/report/detail/20220824_108.html
講演タイトル: 分身ロボットカフェDAWN Ver.βにおけるテレバリスタの社会実装
講演概要:オリィ研究所が主宰する分身ロボットカフェDAWN Ver.βにおいて、外出困難な方が、ロボットを遠隔から操作し、自宅から離れたカフェでお客様にコーヒーを淹れるというテレバリスタプロジェクトの社会実装について紹介する。
また、インクルージョン活動というつながりで、日本ロボット学会における女性研究者・技術者を増やすための取り組みや、自分自身がライフイベントを越えて研究開発を続けてきた軌跡を一例として紹介する。
佐野佑子 先生(日立製作所 研究開発グループ デジタルサービス研究統括本部 ヘルスケアイノベーションセンタ)
https://www.hitachi.co.jp/rd/sc/ai-research/people/y_sano/index.html
講演タイトル: ヘルスケア分野を支えるデジタルバイオマーカー
講演概要: デジタルバイオマーカー(dBM)とは、人の心身状態を理解するために、生理学的または行動学的な特性を計測した客観的な指標である。健康増進分野や疾病予防・治療分野において人々に適切な介入や行動変容支援を行ってQoLを向上させるため、dBMによる日常生活の心身状態の評価が必要となる。本発表では、センシング方法の観点でdBMを分類して近年の動向を示した後、日立が研究開発を進めてきた健康増進分野と予防分野におけるdBMを紹介する。
第4回 2022年9月28日 13:00@Zoom
佐々木洋子 先生(産業技術総合研究所 人工知能研究センター)
https://staff.aist.go.jp/y-sasaki/
講演タイトル:人・環境理解のための自律移動ロボット技術
講演概要:人口減少・高齢化が急速に進み,自立した社会生活に必要不可欠となる「人やモノの移動」を支える技術の実現に向けて,日常の生活空間で自律走行するロボットについて研究紹介します.
・技術的には「少し先の未来のあたりまえ」を創ること,
・学術的には記号的表現と深層学習を融合する人工知能
を目指して研究に取り組んでいます.
満倉靖恵 先生(慶應義塾大学)
http://www.mitsu.sd.keio.ac.jp/index.html
講演タイトル:脳波によるリアルタイム感情認識〜ホルモン・脳波相関によるストレス解析から睡眠計測まで
講演概要:最新センシングで心を可視化することの難しさ、医学・工学融合の重要性と異分野融合についてお話ししようと思います 。
第3回 2022年8月29日 13:00@Zoom
Prof. Fumiya Iida (University of Cambridge, Bio-Inspired Robotics Laboratory)
Title: Challenges and Perspectives of Robotics and Embodied Intelligence in Cambridge
Abstract:
The University of Cambridge didn’t have any robotics lab in its 800-year history until the time I moved there in 2014. Robotics was found to be not just an application of other fundamental disciplines and technologies, but it is a new kind of science that requires an integrative view and methodology, leading to a fertile foundation for scientific innovations. The first half of my lecture will introduce the recent development of robotics research in Cambridge, summarising the development of the last 8 years, and where it is going.
The second part will discuss the challenges and perspectives of Embodied Intelligence research, which is the theoretical backbone of our robotics projects. Our projects explore the importance of complex physical bodies for the emergence of intelligent adaptive behaviours in less- or un-constrained environment. The studies of soft robotic manipulation, closed-loop soft robot control, and morphological behaviour programming will be introduced. These examples illustrate how material-level integration of dynamic processes are essential to elucidate the cross-timescale interactions, which we believe the basis of Embodied Intelligence.
第2回 2022年8月9日 16:00@Zoom
新妻実保子 先生(中央大学)
https://www.mech.chuo-u.ac.jp/~hslab/
講演タイトル:人・ロボットの協働・共生に向けて 〜ロボティクス技術による人の活動支援〜
講演概要:空間知能化をベースにしたロボットシステムの知能化とその人の活動支援への応用について紹介します。
生活空間にてロボットシステムが人を支援するためには環境の観測と状況の理解が不可欠です。観測と理解に基づき実空間へ働きかけを行うプロセスを空間知能化と呼んでいます。本セミナーでは空間知能化のコンセプトと人・ロボットインタラクション/コラボレーションへの応用について紹介します。また,人・ロボットインタラクションにおける動物行動学のロボット行動モデルへ応用(Etho-robotics)について紹介します。
吉村奈津江 先生(東京工業大学)
https://www.nicep.first.iir.titech.ac.jp/ylab/
講演タイトル:非侵襲的脳活動計測による脳情報の可視化と応用
講演概要:脳活動情報の計測法の中で外科的手術が不要な非侵襲的な手法を取り上げ、信号の検出感度が低い中で情報抽出を実現してきた例を紹介し、それらの結果を通して脳情報を可視化できる可能性について議論する。
第1回 2022年7月28日 10:00@Zoom
中川智皓 先生(大阪公立大学)
https://researchmap.jp/read0143150
講演タイトル: 人と協調するパーソナルモビリティ・ビークルの運動と制御
概要: 個人の移動手段であるパーソナルモビリティ・ビークル(PMV)の運動と制御について紹介する。
PMVは小型・軽量であるため、操縦者の挙動が系全体のダイナミクスに影響を及ぼす。またPMVの形態によって、そのダイナミクスは大きく異なる。
以上の点を踏まえ、PMVの運動について解説する。
日永田智絵 先生(奈良先端科学技術大学院大学 )
https://www.hieida.com/profile/
講演タイトル: 感情モデルの開発
~感情理解に向けた構成論的アプローチ~
概要: 感情は人や生物と人工物を分かつものとして、また知能とは異なるものとして捉えられてきました。一方、認知科学や神経科学の分野における「感情」は知能(いわゆる、論理的な情報処理)と背反するものではなく、その一部であると捉えられています。加えて、感情には身体的・社会的な情報を扱うことが重要だと考えられています。本講演では構成論的な感情へのアプローチを通して、感情の本質やメカニズムについての議論を行います。心理学、神経科学、認知科学などの異なる立場から得られた感情に関する知見を、工学研究に取り込み、近年発展の著しい深層学習や統計的学習理論などを用いた構成的アプローチによる感情研究を促進することで、これまで曖昧なものだと思われていた感情の本質の解明への一助とします。
2021年度
第7回 2022年1月11日 18:00@Zoom
工藤卓 先生(関西学院大学)
講演タイトル: ニューロロボットは記号設置の夢を見るか?
概要: 脳における情報処理を構成論的に理解しようとする試みとして,生体神経細胞による半人工の神経回路網を形成し,外界と相互作用するインターフェイスとしてロボットを接続した,ニューロロボットを開発しています.神経細胞と電子素子との最大の違いは,神経細胞は「生きている」ということです.「外界の事象は,神経電気活動を介して生存適性と言う生物内部の根源的な価値概念に記号設置する」と言う仮説をニューロロボットで説明することを夢見ています.
長井志江先生(東京大学、ニューロインテリジェンス機構)
https://developmental-robotics.jp/members/yukie_nagai/
講演タイトル: 認知発達の理解と支援を目指すロボティクス
概要: 人は生後数年の間にさまざまな認知機能を獲得しますが,その機序は明らかではありません.本講演では,計算論的アプローチから認知機能の発達原理を探る認知発達ロボティクス研究を紹介します.脳の一般原理とされる「予測情報処理」理論に基づいて,模倣や利他的行動などの社会的能力や,発達障害などの個人の多様性が,モデルの学習と変動をとおして発現することを示します.
第6回 11月2日 18:00@Zoom
渡邊淳司先生(NTTコミュニケーション科学基礎研究所)
http://www.kecl.ntt.co.jp/people/watanabe.junji/index-j.html
講演タイトル: 触れ合えない時代のウェルビーイングとテクノロジー
概要: 近年、学術・産業・政策など様々な分野で「ウェルビーイング」(Well-being)への注目が集まっている。特に、他者と触れ合うことが憚られる現在の状況下で、ウェルビーイングをどのように捉えればよいだろうか、そして、現在のテクノロジーは何ができるだろうか。身体的コミュニケーションという観点から、様々な実践を紹介し、議論していきます。
矢野和男先生(日立製作所、ハピネスプラネット)
https://www.hitachi.co.jp/rd/about/leaders_td/kazuo_yano/index.html
講演タイトル: 幸せをつくるテクノロジーとデータ
概要: 我々は予測不能な変化に立ち向かうことが求められている。これには、前向きな精神的エネルギー、即ち幸せ、が必要である。講演者は、最先端のテクノロジーにより収集した1000万日を越えるデータで幸せで生産的な人間・組織を研究してきた。この講演では、この新時代のテクノロジーとデータを活用した、幸せな人と組織の姿を論じたい。
第5回 9月7日 18:00@Zoom
牛場潤一先生(慶応大学)
https://www.brain.bio.keio.ac.jp/
講演タイトル: ブレイン・マシン・インターフェースを使って脳を知り、人間を知る
概要: 私たちの脳には、柔軟に神経回路を組み替えて新しい機能を獲得する「可塑性」という力があります。本セミナーでは、可塑性を引き出すためのブレイン・マシン・インターフェース(BMI)の設計原理や、難治性運動障害の治療実績をご紹介します。また、人間社会を支える「文化」の形成機構を理解するために、BMIを活用した取り組みについてもお話します。
ベンチャー ジェンチャン 先生(東京農工大学)
講演タイトル: Interdisciplinarity in robotics
概要: Robotics by essence is an interdisciplinary field. The complex nature of robots requiring embodied intelligence put robots at the edge of mechanical engineering, computer science and electrical engineering. But we will see in this presentation that it goes much beyond these fields of engineering, requiring often close work with the world of animation, choreography, design, and much more.
第4回 8月31日 18:00@Zoom
石上玄也先生(慶応大学)
http://www.srg.mech.keio.ac.jp/srg-member/
講演タイトル: 宇宙ロボティクスと電動車いす開発から学んだモノづくりの多様な価値観
概要: 本講演では,宇宙ロボティクスに関する研究内容を紹介するとと
もに,「電動車いす」という宇宙とは異なる分野での研究開発事例から,
講演者が学んだモノづくりに関する多様な価値観についての一考を紹介
する.
梅谷 信行先生(東京大学)
https://cgenglab.github.io/labpage/ja/
講演タイトル: デジタル・ファブリケーションのためのデザイン支援
概要: 近年、3Dプリンタなどの工作機械が家庭にも普及しましたが,多くの人にとって高度な機能をもった物を設計するのは難しいのが現状です.本講演ではインタラクティブな形状モデリングに、リアルタイムのシミュレーションを組みわせることで、物理的に機能する設計を簡単に実現するシステムについて紹介します.
第3回 7月28日 18:00@Zoom
遠藤玄先生(東工大)
http://www.robotics.mech.e.titech.ac.jp/home.html
講演タイトル:社会課題の解決を目指した実践的ロボット開発
概要: ロボット工学には実社会の課題を解決するため多くの期待が寄せられている.本講演では講演者が現在までに開発してきた原発廃炉作業支援ロボット,在宅酸素療法患者用追従型移動体,食品把持ハンドなど,社会課題の解決を志向したロボットシステムを紹介する.
第2回 6月29日 18:00@Zoom
今井浩先生(東京大学)
https://www-imai.is.s.u-tokyo.ac.jp/
講演タイトル:量子コンピュータの現状と将来
概要: 量子コンピュータ実機の利用が始まり、100量子ビット超でのサービスも近く予定されている。東大ではFSI量子イニシアティブを軸に、量子コンピュータの教育・研究利用が始まっている。本状況を研究開発状況と、産学協創での社会展開の面から紹介する。
第1回 6月22日 18:00@Zoom
高木健先生(広島大学)
http://www.robotics.hiroshima-u.ac.jp/members-jp/takeshi-takaki/
講演タイトル:機能的な機構の創造を目指して
概要:環境に応じて柔軟に対応できる動力伝達系として階段を昇降できる倒立振子型ロボット,負荷に応じて減速比が機械的に変化する無段変速機,ひずみを可視化するシール,空中より操作できるアーム付きドローン,俊敏かつ力強いロボットハンド,4足歩行ロボットなどを紹介する.
連絡先: 東京大学大学院情報理工学系研究科知能機械情報学専攻 専攻長 深尾 隆則
fukao [at] i.u-tokyo.ac.jp