時空間変分法に基づく数値解析理論の新展開

科学研究費補助金 基盤研究(A) (一般) 21H04431

2021(令和3)年度〜2025(令和7)年度

研究代表者

齊藤宣一(東京大学大学院数理科学研究科)


研究分担者

  • 野津裕史(金沢大学数物科学系)

  • 三竹大寿(東京大学大学院数理科学研究科)

  • 及川一誠(筑波大学数理物質系)

  • 金森 正史(国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 航空技術部門)

概要

時空間変分法とは,時空間領域で定義された関数空間上で汎関数を最小化したり,停留点を求めることで,時間発展偏微分方程式の解を求める方法である.社会現象の制御やデータ科学などの今日的な動機により,数学的にも数値計算上も,従来の初期値問題の枠組みでは,十分に扱えない問題が認識され,その解決が要請されている.本研究では,数理科学の立場から,これらの社会的要請に応えるために,時空間不連続Galerkin法と時空間離散外微分形式に着目し,その数学理論を新たに構築する.さらに,時空間変分法における事後誤差評価の技巧を発展させることで,データ科学と伝統的な数値解析理論の間にリンクを形成する.すなわち,時空間変分法をキーワードに数値解析学が柱となり,純粋数学としては,解析理論・数値解析理論の深化と解析学における新たな問題の発掘を遂行し,応用数学としては,新しいシミュレーション技術の提供と,数学理論による体系化・言語化を通じた技術の大衆化を実現する.

問い合わせ

utms-nag-group[AT]g.ecc.u-tokyo.ac.jp ([AT]は@にかえてください)