分野協働のための図学2021

講演会 「分野協働のための図学」

開催概要

日本図学会では、分野協働のための図学研究と題して、アート、科学、工学、数学といった諸分野の協働の橋渡しの役としての図学の可能性を探る研究活動を行っております。3人の幾何学・図形科学にかかわる活動をされている美術家・研究者に講演をいただき、その可能性について討議を行います。

講演会「分野協働のための図学」

日時:2021年6月5日(土) 14:00~17:30

方式:zoom webinarとYouTube Liveを用いたオンライン開催

参加無料・要申し込み

主催:日本図学会

後援:東京大学芸術創造連携研究機構

登壇者:野老朝雄氏(美術家)、宮崎興二氏(日本図学会/京都大学名誉教授)、河野俊丈氏(明治大学)

モデレータ:舘知宏 (日本図学会/東京大学 芸術創造連携研究機構)

プログラム

14:00 - 14:10 開会ご挨拶 (舘知宏)

14:10 - 14:50 野老 朝雄『個と群と律』

15:00 - 15:40 宮崎 興二『4次元図形の恐るべき過去

15:40 - 16:20 河野 俊丈『数理模型から空間の幾何化定理を読み解く』

16:30 - 17:30 質疑応答およびパネル討議 (河野 俊丈 × 野老 朝雄 × 宮崎 興二 × 舘 知宏)

登壇者

野老 朝雄 (ところ あさお)

1969年東京生まれ。美術家。 幼少時より建築を学び,江頭慎に師事。2001年9月11日より「つなげる事」をテーマに紋様の制作を始め、美術、建築、デザイン等、分野の境界を跨ぐ活動を続ける。単純な幾何学原理に基づいて定規やコンパスで再現可能な紋と紋様の制作や、同様の原理を応用した立体物の設計/制作も行なっている。主な作品に,大名古屋ビルヂング下層部ファサードガラスパターン、東京2020 オリンピック・パラリンピックエンブレム、大手町パークビルディングのための屋外彫刻作品などがある。2016年より東京大学工学部非常勤講師、2018年より東京大学教養学部非常勤講師を務める。

開催中展覧会:

『DISCONNECT/CONNECT 【ASAO TOKOLO×NOIZ】幾何学紋様の律動、タイリングの宇宙』2021年4月24日~10月12日@INAXライブミュージアム, 愛知県常滑市

『グラフィックトライアル2020 -Baton-』2021年4月24日~8月1日@印刷博物館P&Pギャラリー, 東京都文京区

宮崎 興二 (みやざき こうじ)

1940年徳島市生まれ。1959年に京都工芸繊維大学工芸学部建築工芸学科に入学以来、折紙やてまりに関係する幾何学的建築工芸学に興味を持ち、あげくの果てに自分で作った4次元図形科学を武器に、神戸大学図学科助教授、京都大学大学院人間・環境学研究科教授などを歴任。現在は京都大学名誉教授、大阪大学工学博士。日本図学会、形の科学会、International Symmetry Association(ハンガリー)などの名誉会員。余暇に図形文化史など研究。

著書に『建築のかたち百科』、『多角形百科』(編著)、『多面体百科』、『4次元図形百科』など 。訳書に『ミクロの世界の立体幾何学』(編訳)、『ルネサンスの多面体百科』(編訳)など。

河野 俊丈 (こうの としたけ)

明治大学総合数理学部教授/東京大学大学院数理科学研究科特任教授

トポロジーと幾何学およびその数理物理など幅広い分野への応用について研究している。また、幾何学の可視化とアートについての活動も行なっている。

主な著書として

『曲面の幾何構造とモジュライ』(日本評論社)、『場の理論とトポロジー』(岩波書店)、『結晶群』(共立出版) など

日本数学会2013年度幾何学賞受賞